主要目次へ 4.動詞文 へ §4 動詞文補説 へ「現代日本語文法概説」「4.動詞文」補説§4.14「動詞文型調査」 [動詞文型調査1]へ [動詞文型調査2]へ [動詞文型調査4]へ 動詞文型調査[5]へ [動詞文型調査6]へ 動詞文型調査[7]へ動詞文型調査[3]
目次→【五十音順】
[3]
通う 訪ねる 訪れる 引く・退く 集まる・集める あふれる 浮かぶ・浮かべる 浮く・浮かす 歩く 越す 従う・従える 降りる・降ろす 落ちる・落とす 隠れる・隠す 加わる・加える あく・あける ひらく 終わる・終える 応じる 劣る 余る・余す あらわれる・あらわす 覚える 及ぶ・及ぼす おごる 外れる・外す とる・とれる 愛する 伺う こする・こすれる する 驚く・驚かす 脅かす・脅す 出る・出す 上がる・あげる 下がる・下げる 下る・下す のぼる 広がる・広げる 広まる・広める ほる とける・とかす・とく 汚れる・汚す やぶれる・やぶる 割れる・割る 崩れる・崩す 砕ける・砕く 壊れる・壊す つぶれる・つぶす 曲がる・曲げる なおる・なおす のびる・のばす 増える・増やす 増す 減る・減らす 詰まる・詰める つながる・つなぐ・つなげる 並ぶ・並べる 離れる・離す・放す 近づく・近づける・近寄る 過ぎる・過ごす動詞文型調査[3]
211[通う]
人ガ 所へ・ニ 通う 毎日学校に通っています 2週間に1回病院に通っている 彼が彼女のマンションに通うようになったのは、8月の末だった。 毎週東京から広島に通うのは大変だった。 ものガ 所ヲ 通う この細い山道を通っているバスが唯一の交通手段だ ものガ ものニ 通う 指先に血が通わなくなってしまった その村へは、一日一本のバスが通っている。 島に船が通う 人ガ 人ト ものガ 通う 母は、久しぶりに父と気持ちが通ったような気がしたという。 その時以来、二人の気持ちは通わなくなった。 複合動詞 通い合う 通い詰める 慣用表現 文章に血が通っている 血の通った判決 ことわざ ほれて通えば千里も一里212[訪ねる]
人ガ 人ヲ(所ニ) 訪ねる 先日、先生を研究室に訪ねて、いろいろお話を伺った。 一週間ほど前、私を訪ねて一人の外国人が事務所へやって来た。 人ガ 所ヲ 訪ねる いつか先生のお宅を訪ねるつもりだ 研修生たちは農園を訪ね、リンゴの品種について尋ねた。 タイではいろいろな企業を訪ねて見学をさせてもらった。 明日、お宅のほうへお訪ねしてもよろしいでしょうか。 (お伺いしても) 名所旧跡を訪ねる旅213[訪れる]
人ガ 所ヲ/ニ 訪れる ある夜、王の城を/に 隣国から使者が訪れた。 京都を訪れる外国人は、どの国が多いか。 ものガ 所ニ 訪れる 幸せな一家に悲劇が訪れた この世界に平和が訪れるのはいつのことか。 その一言で、賑やかだった広間に突然沈黙が訪れた その年は、一月も早く夏が訪れた。214[ひく]
人・ものガ ものヲ 引く 綱・ロープ・ひも・糸を 引く 馬が荷車を引く 子どもの手を引いて散歩する ボールを打つとき、腰を引いてはいけない。 引き金を引く 弓を引く カーテンを引く 幕を引く 納豆が糸を引く 辞書を引く 辞典でことばを引く くじ・おみくじを引く 風邪を引く 豆をひく コーヒーをひく のこぎりをひく(のこぎりで板をひく) かんなで材木をひく 車が人をひく(車で) タクシーにひかれる 関心・興味・注意を 引く 美しさに心を引かれる 親・客・異性の気を引く 人・観客の目を引く 家族の血を引く 人ガ 所・ものニ ものヲ 引く 紙に線を引く 校庭に白線を引く (端から端まで) 図面を引く(用紙に) アパートに電話を引く フライパンに油を引く 所カラ 所ニ/へ ものヲ 引く 三角形の頂点から底辺に垂線を引く ものカラ ものヲ 5678から1234を引くと、4444になる。 定価から200円引いて売る 20%引いてある 給料から税金がしっかり引かれている ものカラ ものヲ 引く (引用する) 歴史からよく似た例を引いて、現代の問題を解き明かす。 論語の一節を引いて、無知な相手を煙に巻く (論語から一節を引く) 牧師は聖書のことばを多く引きながら説教を続けた。(聖書からことばを) 仕事・事業から身を退く この話から手を引かせてもらいます 戦場から兵を退く 人ガ (所カラ) 所ニ 退却だ! 退け! 後には退けない ものガ 潮が引く 波が打ち寄せ、引いていく 洪水の水がひく 傷み・熱・腫れが ひく 血の気が引く 複合動詞 引き上げる 引き当てる 引き合わせる 引き入れる 引き落とす 引き返す 引き替える 引き込む 引き下がる 引き下げる 引き絞る 引き締まる 引きずる 引き出す 引き立つ 引き立たせる 引き締める 引き立てる 引き継がれる 引きつける 引きつる 引き留める 引き取る 引き抜く 引き延ばす 引きはがす 引き離す 引き払う 引き戻す 慣用表現 (失敗が)尾を引く 目次へ215[集まる]
人・ものガ 集まる 寄付金が集まる 人材・人手が 御輿の担ぎ手が 人・ものガ 所ニ 集まる 人々が広場に集まってきた 野次馬が火事に 生徒が学校に 子どもたちが先生の周りに 委員たちが会議に 物産展に日本中の名産が集まった 全員、ここに集まれ! 所カラ 国際会議に世界中から代表が集まった。 シンポジウムに28の大学から150人が集まった。 人・ものニ ものガ 集まる この会議の結果に世界の関心が集まっている 新製品に注目が集まっている 同情・非難・批判が 羨望のまなざしが彼女に216[集める]
人ガ 人・ものヲ 集める 切手・コイン・レコード・キャラクター人形を 集める 寄付(金)・署名を 仲間・選手・人材・人手・スタッフを 動詞の例文を集める 人ガ 人・ものヲ 所ニ 集める 保育士が子どもたちを大きな木の下に集めた。 地域のゴミはこの処理場に集められる。 新事業のチームに優秀なスタッフを集めたい。 世間の注目を一身に集める 人・ものガ ものヲ 集める 新事業が村民の関心・注目を集めている 同情を集める 慣用表現 額を集める217[あふれる]
所ニ 人・ものガ あふれる 駅・ホーム・店・広場に 人が溢れている 店には品物があふれるほどある 所ガ 人・ものデ あふれる 駅・ホーム・店・広場は 人で溢れている 道は車であふれていた ものガ ものカラ あふれる お湯が風呂から溢れている 涙があふれそうになった (目から) ものガ 大雨で川(の水)があふれそうだ おそばをゆでていたら、お湯があふれそうになって驚いた。218[浮かぶ]
所ニ 人・ものガ 浮かぶ 水面・海面・表面に 木・ゴミ・泡が 浮かんでいる 船・ボート・ヨット・人・材木・動物の死体が 空・空中・頭の上高くに 気球・飛行船が浮かんでいる 名案・いい考え・アイデア・思い出・不安・イヤな考えが(頭に) 母の怒った顔が頭に浮かんで、ゲームを買うのをやめた。 ふるさとの古い家・映画のシーンが目に浮かぶ 捜査線上に、ある男が浮かんできた はるかに見える遠い海 お船が遠く浮かんでる 複合述語 浮かび上がる219[浮かべる]
人ガ 所ニ ものヲ 浮かべる 湯船におもちゃを浮かべて遊ぶ 池に水草を浮かべる 母の怒った顔を頭に浮かべて、ゲームを買うのをやめた。 額に汗を浮かべて 目に涙を浮かべる 笑いを浮かべる ほほえみ・微笑・冷笑を220[浮く]
所ニ ものガ 浮く 水面・海面・湖面に 木・ゴミ・木の葉・泡が 浮いている 船・ボート・ヨット・人・材木・動物の死体が スープの表面に油が浮いている 空・空中・頭の上高くに 気球・飛行船が浮いている みんながまじめにやっている中で、あいつだけ浮いているね。 一人浮いた存在だ 複合動詞 浮き上がる 浮き出す 浮き出る 慣用表現 浮かない顔(をする) 宙に浮く 歯が浮く(ようなお世辞) 浮いた噂もない221[浮かす]
人ガ ものヲ 浮かす 節約して費用・バス代・出張費を 浮かす 腰を浮かす 目次へ222[歩く]
人・動物ガ 所ヲ 歩く 廊下・庭・道・公園・広場・草原・雪の上・地面・屋根の上を 歩く 公園で樹木の間を歩く 所カラ所マデ うちから駅まで 歩く そこからここまで目を閉じて歩いてみてください。 所ニ 四球を選び、一塁に歩いた (野球) 人ガ 歩く 赤ちゃんが歩き始めた。 健康のために毎日1万歩歩く 歩きながらマンガを読む 犬が二本足で歩いている 逆立ちで歩けますか 複合動詞 歩き回る223[こす]
人ガ 所カラ 所へ/ニ 越す 先月仙台からこちらに越してきた加藤と申します。 いつか、勤め先にもっと近いところに越したいと思っています。 人・ものガ ものヲ 越す あの峠を越せば、目的地の村がある。 山を越す この仕事も、やっと峠を越した。 ふるさとで年を越す 虫が土の中で冬を越す 外の温度は35度を超している。 車の速度は時速100キロを超した。 慣用表現 度を超す 先を越す (やってみる)に越したことはない 「行く・来る」の敬語 どちらへお越しになりますか ようこそお越しくださいました224[従う]
人ガ 人・ものニ 従う 兵士たちは隊長(のあと)に従って、険しい道を進んでいった。 法律・規則・上司の命令・医師の指示・会議の決定・県の条例に 従う 権力者・大勢に従う 権威・定説に従う スピード制限の交通標識に従うこと。 君の忠告に従って、タバコはやめるよ。 説明書に従ってやっているんだが、コンピュータは動かない。 慣例に従って、会長が初めにあいさつした。 神よ、どこまでもあなたに従います。 〜に従って 深く潜るに従って、水圧が上昇する。225[従える]
人ガ 人ヲ 従える 社長が工場長や技師たちを従えて工場を視察している。 強い民族が周りの民族を従えて、大国家を作り上げる。 忠実な犬を従えて散歩する 目次へ226[おりる]
人ガ ものヲ 降りる 電車・バス・タクシー・車・船を 降りる 先生は教壇を降りて、学生たちの間に立った。 人ガ ものカラ ものニ 降りる 電車からホームに降りた 地震の時、裸足のまま縁側から庭に降りた パイロットは飛行機から降りてきた 屋根・はしご・踏み台・体重計から 降りる われわれの活動に役所から助成金が下りた 人ガ 所ヲ(所カラ 所へ/マデ) 5階から1階まで階段を下りる (階段で) 峠から山道を降りてきた 人ガ ものヲ 降りる 仕事を降りる 主役を 会長の座を メンバーから下りる ものガ (人・ものカラ)(人ニ) 降りる 王様から許可が下りた 我が部隊に命令が 入国ビザがあの人には下りたのに、私には下りない。 ものガ 降りる 幕が下りる ブラインド・シャッターが下りている 霜が降りる 夜露が降りる227[おろす]
人ガ (所カラ)(所ニ) 物ヲ おろす バスがお客を降ろした 網棚から荷物を下ろす トラックから土砂を 屋根から雪を ナベをコンロから ポ−ルから旗を下ろす ベンチに腰を下ろす 肩の荷を地面に下ろす 銀行から(お金を)10万円おろす 人ガ ものヲ おろす 幕を 枝を下ろす 錠を下ろす 大根・チーズを 魚を下ろす 髪を 上げた腕を 慣用表現 木が大地に根を下ろす 人がその土地に根を下ろす 役職を降りて、肩の荷を下ろした この事件もついに幕を下ろした 筆を下ろす(書き始める/筆を使い始める)228[落ちる]
人・ものガ(所カラ)所ニ・へ 落ちる ボールが穴に落ちる 飛行機が海に落ちる 屋根から庭に落ちて足を折った 網棚から荷物が落ちないように気をつけてのせる 雨が落ちてきた 枯れ葉が落ちている お金・財布・木の枝が 落ちている 日が平原に落ちる 観光地に金が落ちる 力士が幕内から十両に落ちる 首位から3位に落ちた 所ヲ 涙が頬を落ちる 人ガ ものニ 落ちる 眠り・人手・わなに 落ちる 悪人の手に落ちる 試験に落ちる ものガ 落ちる 汚れ・しみが 落ちる ペンキ・色が 化粧が つきが 落ちる 憑き物が落ちる 城が落ちる 順位が 売り上げが 力が 人気・鮮度が スピードが 調子が 勢いが 複合動詞 落ち合う おちいる 落ちくぼむ 落ち込む 落ち着く 落ち着ける 落ち延びる 落ちぶれる 慣用表現 人後に落ちない 腑に落ちない 人情が地に落ちる229[落とす]
人ガ (所カラ)(所ニ)ものヲ 落とす 2メートルの高さから、ボールを床に落とす コップを床に落として割ってしまった。 街路樹が道に影を落としている 街灯が淡い光を道に落としている 人ガ ものカラ ものヲ 落とす ズボンのシミ・汚れ・泥を 落とす (ズボンから) 垢を 化粧を落とす (顔から) 腹のぜい肉を 人ガ ものヲ 落とす お金・財布・鍵を(どこかに)落とす (なくす) 評判・人気・信用を 品位・品質を 調子を スピード・勢いを 木が葉を落とす ひざに目・視線を 落とした 話を落とす 命を落とす (数学の)単位を 数学を 人ガ 人ヲ 落とす 試験で半分の学生を落とした 面接で落とされた 女・男を 落とす 落としやすいタイプ 刑事が容疑者を落とす 慣用表現 肩を落とす 気を落とす 目次へ230[隠れる]
人・ものガ 所ニ 隠れる 男は建物の陰に隠れた。 あそこの茂みにリスが隠れている。 太陽は厚い雲の向こうに隠れている。 ビデオカメラは大きな看板で隠れていて、ここからは見えない。 この子には隠れた才能がある、と言われてから30年。才能は隠れたままだ。 ものカラ 人々の目から隠れるようにしてその場を去った。 往年の大女優は、世間から隠れてひっそりと生きていた。 人ニ 親に隠れてタバコを吸う 私に隠れてこんなことをしていたとは、、。231[隠す]
人ガ ものヲ 所ニ 隠す リスが土の中にドングリを隠す 証拠品を物置に隠す 金持ちが貴金属を床下に隠す 人ガ 人ニ ものヲ 隠す 病気を家族に隠しつづけた その秘密は、夫にも隠し通しました。 国民に真相を隠す 人ガ 人ニ 文ヲ 隠す リストラされたことを家族には隠していた。 病気がガンであることを本人に隠すべきかどうか。 妊娠したことを親に隠していた。 ものカラ 警察の目から証拠を隠す 国民の目から真相を隠す 猫から魚を隠す 顔の傷を手で隠した (私から?) 化粧で年を隠す ▽所ニ隠す、と、相手に隠す232[加わる]
人・ものガ ものニ 加わる 新しい人が グループ・メンバー・仲間・同好会に 加わる 政治運動・旅行・討論・計画・活動・遊び・ゲームに 物体に 圧力・力・熱・エネルギーが 加わる 想定以上の重さが機械に加わり、故障してしまった。 入試科目に数学が加わった。 借金に利息が 製品に新しい機能が加わる 辞書に新語が加わった233[加える]
人ガ ものニ ものヲ 加える スープに塩を加える だしに水を加えて薄める コーヒーにミルクを チームに新しいメンバーを加える 仲間に加える 材料に熱・力・圧力を 試料に刺激を 出された案に検討を 農薬に規制を 資料に説明・補足・修正を メニューに品目を 名簿にメールアドレスを 人に危害・侮辱・圧力を 人ガ ものト ものヲ 加える 1と2と3を加えると、6になります。つまり、6の約数を全部加えると、 6自身になります。 目次へ234[あく]
ものガ あく 戸・ドア・窓・鍵・門・ふた・栓が 開く 幕が開く 口・目が開く 赤ん坊の目が開いた ファイルが開かない 店・郵便局・銀行・ATM・役所が 5時まで開いている 席・部屋・部長のポストが 空く ロッカーが空いている ホテルの部屋が空いているかなあ。 駐輪場・駐車場が この洗濯機、空いていますか。 休みの日は、なかなかグラウンドが空いていない。 テニスコートが 昼休みはコピー機がなかなか空かない グラス・お銚子が 空く 時間が空く 予定が空く 体が空いている ものニ ものガ あく 袋・ズボン・屋根・壁・塀・胃に 穴が空いている。 机と机の間がずいぶん空いている。試験のカンニング防止のためだ。 壁と柱の間にすき間が空いている 木と木の間隔が空いている 間が空かないように、詰めておかけ下さい。 慣用表現 手が空く 手が空いたら、こっちを手伝ってくださ〜い。 (舞台に)穴が空く 開いた口がふさがらない ▽「開く」が「あく」か「ひらく」かはわからないことが多い。235[あける]
人ガ ものヲ あける 戸・ドア・出入り口・窓・鍵・門・ふた・栓を 開ける カバン・箱・包み・ロッカーを 開ける カバンの口を開ける 教科書の20ページを開けてください。 幕を開ける 店を開ける 席を空ける 部屋・ポストを空けておく 家を空ける 予定・時間・体を 空ける 明日の午後は空けておきます。 午後の予定を空ける 間を1m空ける 間隔を広く空ける すき間をちょっと空ける 行間を空ける ウイスキー(のビン)をあける 人ガ ものニ ものヲ あける 袋・ズボン・壁・塀・胃に 穴を空ける ビルとビルの間に広い空間を空ける 左右の人と1mほどの間隔を空ける カバンの中身を机の上に空けた 残った水を流しに空けた ▽「部屋をあける」は「ドアの鍵を開ける」と「他の用に使わない」の二つの意味 「ビンをあける」は「ビンの栓を開ける」と「ビンを空にする」の二つの意味 ▽「空ける・開ける・明ける」の漢字の使い分けについては、国語辞典・表記辞典を 参照のこと。 「明ける」は記述ずみ。236[ひらく]
ものガ ひらく 花・つぼみ・門・傘・パラシュート・差・間・間隔が 開く 人ガ ものヲ ひらく 目・手・足・傘・扇子・本・新聞を開く 戸・ドア・窓を 包み・箱を 魚を開く 口を開く 会・会議・委員会を パーティー・宴会を オリンピックが開かれた 口座・講座を 学校を バラが花を開く ひーらいた、ひーらいた、なーんのはーながひーらいた 人・ものガ 人ニ ものヲ ひらく 人に心を開く 胸襟を開いて 心は、パラシュートと同じように、開いた時にこそ役に立つ。 後進に道を開く 世界に門戸を開く 社会に開かれた大学 目次へ237[終わる]
ものガ(時ニ) 終わる 会社・授業・学校・練習・クラブ・映画・会議・宴会が 終わった 仕事は朝9時に始まり、夕方5時に終わります。 昼休み・正月・1年・20世紀・明治時代・近代が 夏休みもあと2日で終わります。トホホ・・・。 ものガ ものニ 終わる (不十分な結果) 戦いは我が軍の敗北に終わった。 今回の実験は不成功・失敗に 終わる 壮大な計画も不発に終わった。 長年の努力もむだに終わった。 徒労・物別れに 終わる 人ガ ものヲ 終わる (終える) 仕事を終わる そろそろ終わりましょう。 これで、今年の授業を終わります。 人ガ ものデ 終わる (否定的な評価) 松本さんは係長で終わった。 彼は結局二軍で終わり、一軍でプレーすることはなかった。238[終える]
人ガ ものヲ 終える 仕事・作業・勉強を終える 店の営業を 製品の販売を 作物の収穫を 会議を 話を 日程・予定・一日のノルマを 終える 一日を終える 一生・生涯を 終える 最終目的地、ローマで旅行を終えた。239[応じる]
人ガ ものニ 応じる 店員が注文に応じる 注文に応じて味付けを変える 呼び声に応じる 相手の攻め方に応じて守り方を考える その要求には応じられない 相談・問い合わせ・取材・依頼・求め・調査・インタビューに 応じる 和解・協議・離婚・請求・変更・対話・照会・返金・払い戻しに 説得・情報開示・株式公開買い付けに 個に応じる指導 一人一人に応じる指導 複合動詞 応じかねる (この形をよく使う) 残念ながら、ご要望には応じかねます。240[劣る]
人・ものガ 人・ものニ (ものデ) 劣る コーラは栄養の点でジュースに劣る 田中はキック力では大山に劣るが、ヘディングでは勝っている。 体格で劣る日本人がどうやってイギリスチームから得点をとるか。 彼は、能力では彼女より劣るが、口では勝っている。 女性は、男性より筋力では劣るが、なぜか長生きする。内臓などの耐久力 では男性のほうが劣るのだろうか。 人・ものガ ものニ 劣る 筋力に劣るという弱点をどうカバーするか。 女は男に比べて論理的思考力に劣る、などという男の思考力が問題だ。 慣用表現 勝るとも劣らない 目次へ241[余る]
ものガ 余る 時間/お金/料理/人/食器/部屋が 余る 作業が早く済んだので時間が余った。 総会の費用が少なくてすみそうだ。会費が余るといいね。 会に来られなくなった人が多く、ケーキがたくさん余ってしまった。 10を3で割ると1余る 作業は意外に簡単で、人がずいぶん余ってしまった。 所ニ 支払いを済ませても、手元にはまだお金が余っている。つまりもうけだ。 慣用表現 この仕事は私の能力・手に 余ります あの連中の目に余る行為を誰か止められないのか。 会長に就任することとなり、身に余る光栄です。 思案に余る 想像に余る 飛び込んでヘディングを決めたが、勢い余ってゴールポストに激突するところだった。242[余す]
人ガ ものヲ 余す 食べ物を余してはいけません。 1円も余さず、予算をきっちり使い切った。 今年も余すところ3日。正月はすぐそこだ。243[あらわれる]
人・ものガ (所カラ)(所・ものニ) 現れる・表れる 午後、一人の女性がわれわれの事務所に現れた。 ビルの陰から黒塗りの車が現れた。 雲の間から、細い三日月が現れた。(空に) おおいを取り去ると、中から器械の本体が現れた。 作者の特徴がこの辺りの筆遣いに現れている。 薬の効果が現れるには、数時間かかります。(体に) ガン特有の症状が現れ、本人もあきらめたようだった。 二人の顔に会心の笑みが現れた。 あなたの気持ちは、今のことばによく表れていましたね。 この詩には子を思う親の気持ちがよく表れている。 夢に彼が現れてね、こう言うんだよ。「この前の金返せ」って。 将棋界に天才が現れた。 ものガ 現れる 調査を進めていくと、事件の全体像が現れてきた。 ▽文体的に制限のある動詞と言えるか。客観的な文体で、冷静に事態を描写するような 場合に使われる。日常会話ではあまり使われないのではないか。 薬の効果や気持ちなどは「〜から」が存在しない。これを別の文型とするかどうか。244[あらわす]
ものガ ものヲ 表す・現す 文はどのようにしてある意味を表すのか。 この地図の中の点線は県境を表します。 政府の経済政策がようやく効果を現してきたようだ。 効き目を 妖怪がついに正体を現した。 名は体を表す 所ニ 雲間に月が姿を現した。 感情を顔に表す (×顔で) ものガ 文ヲ 表す 例文の前の「*」の記号は、その文が非文法的であることを表す。 このデータは、タバコがいかに健康によくないかを表している。 人ガ ものヲ (ものデ/ニ) 表す 感謝の気持ち・自分の考えを ことばで/に 表す 彼女は怒りを態度に表し、発表者に詰め寄った 一日の温度変化をグラフで/に 表す 人ガ ものヲ 著す 大学者が大著を著す ニュートンが「プリンピキア」を著したのは1687年のことだった。 ▽モノかトコロかが、相変わらず難しい。 目次へ245[覚える]
人ガ ものヲ 覚える 人の顔・名前・電話番号・住所・単語・漢字を 覚える 仕事・手順・道順・使い方・やり方・コツ・ノウハウを 覚える 老人は昔のことをよく覚えている 犬が芸を覚える 人ガ 文ヲ 覚える (のを・ことを・か(どうか)(を)) その日、たしかに大山さんを駅で見たのを覚えています。 黒い箱の中にカードを入れたことをしっかり覚えていてください。 会場に大山さんが来たかどうか覚えていますか。 現場に誰がいたか覚えている この前、お金借りたの、いくらだったか覚えてる? 人ガ ものニ ものヲ 覚える(感じる) <書きことば的> 犯人の態度に怒りを覚えた (に対して) 彼女のことばに共感・失望を覚える 悲惨な状況に哀れを覚える 感動・愛着・優越感・不快感・憤りを 胸・背中・ひざに 痛みを覚える 慣用表現 「覚えていろ!」246[及ぶ]
ものガ ものニ・マデ 及ぶ 台風の被害は日本全土に及んだ。 都知事の汚職の影響は国政にまで及んだ。 議論は深夜に及んだ。 こんどの地震の被害は50億円に及んだ。 人・ものガ 人・ものニ 及ばない 私がいくらがんばっても、彼にはとても及ばない。 文には及ばない わざわざ行くには及ばない。電話だけで十分だ。247[及ぼす]
人・ものガ 人・ものニ ものヲ 及ぼす 台風・自信・洪水・津波が 大きな被害を及ぼす 影響・迷惑を 及ぼす 干渉を 人の行動の観察は、観察すること自体が行動に影響を及ぼしかねない ので、難しい。248[おごる]
人ガ 人ニ ものヲ おごる 後輩に食事をおごった。 今晩、夕飯おごるから、ちょっと、相談に乗ってくれない? 人ガ おごる トップになったからといって、おごってはいけない。 おごる平家は久しからず 目次へ249[はずれる]
ものガ (ものカラ)はずれる ボタン・ふた・めがねのレンズ・雨戸が はずれている 肩の関節がはずれる 入れ歯がはずれる (口から) あごがはずれそうになる 予想がはずれる 天気予報が 占いが 期待がはずれた 宝くじが あて・ねらいがはずれた もくろみが 調子がはずれる 音程がはずれる (正しい調子・音程から) ものガ ものカラ/ヲ はずれる 小惑星が軌道からはずれ始めた 船が航路からはずれる 街道をはずれた小さな村 弾がねらいをはずれた シュートがゴールをはずれた 矢が的をはずれた 問題の本質からはずれた議論 ものガ ものニ はずれる 規則にはずれる 原則・ルールに 人の道にはずれた行為 くじ・抽選にはずれる250[はずす]
人ガ (ものカラ)ものヲ 外す ボタンを外す 鍵・手錠・くさりを めがね・イヤリングを 席を外す 相手のねらいを外す コースを外す 的を外す 時期・機会・チャンスを外す ものカラ 壁から絵を外す 腕から腕時計を 薬指から指輪を (球を)打ちやすいコースから外す その件を議題から外す その名前を名簿から外す メンバーから外される 目次へ251[とる]
人ガ ものヲ とる 子供は手を伸ばして、コップをとった。 上の棚の本を取りたいけれど、手が届かない。 ちょっとそこのハサミを取ってください。 家に忘れ物を取りに帰った。 ケーキを二つに切って、一つを取った。 名月を 取ってくれろと 泣く子かな(一茶) 食事・栄養をとる 休み・休暇・休憩・休息・睡眠を とる 睡眠と朝食は必ずしっかり取りましょう。 新聞・雑誌を とる(定期的購買) 授業・科目を とる 同時通訳のコースをとった 学位を取る 賞を取る 満点を取る 単位を取る 政権・天下を取る チケットを取る 列車の席を取る ホテルを取る 免許を取る 注文・契約 を取る 相手の機嫌を取る ノート・メモを とる コピーをとる 写真を撮る 映画を撮る 記録・データを とる 相撲を取る カルタを取る 拍子を取る 脈を取る 舵を取る ハンドルを取る 指揮を執る 出欠を取る 手続き・処置・最後の手段を とる 自由な行動を取る 評判よりも、実質を取った。 評判を取る 責任をとる 慎重な態度をとる 不覚をとる つり合い・バランスを とる 十分な間隔・時間を取る 庭の雑草を取る ズボンの汚れを取る ガラスの曇りを取る 疲れ・痛み・患部の熱を 取る 帽子を取って挨拶する めがねを取ると、何も見えない ネクタイ・マフラー・イヤリングを取る 手袋を取る ナベのふたを取る 本のカバーを取って捨てた 猫がネズミを捕る 海で魚・海草を 捕る 昆虫を捕る 人質を取る 人の命を取る ものガ ものヲ この機械は場所をとる 会議にかなり時間をとられた 計画が明確な形をとってきた 人ヲ 採る 新入社員を3人採った 新入生を多めに採る 人ガ ものカラ ものヲ とる 棚から本を取る この中から一つ取ってください 畑からジャガイモを穫る わかりにくい文章から何とか意味を取る 大豆から油を取る 模型から型をとる そば屋・寿司屋から 出前を取る (立派な家から)婿・嫁を 取る ものヲ ものニ とる 手に取ってよく見る この風景を写真に撮っておこう。 ビデオ・映画に 音楽をテープに 講義をノートに 人の言葉を 善意・悪意に とる 人ガ 人・ものカラ ものヲ とる 脅して金を取る 人の財産を取る 会費・入場料を 取る スピード違反で罰金を取られた 泥棒が金を取って逃げた 政府が国民から税金を取る 血を採って調べてみましょう。 人ガ ものカラ ものニ ものヲ とる 大皿からめいめいの皿にサラダを取りましょう。 複合動詞 取り合う(取り合わない) 取り上げる 取り扱う 取り入る 取り入れる 取り置く 執り行う 取り押さえる 取り落とす 取り替える 取りかかる 取り決める 取り崩す 取り組む 取り消す 取り込む 取り殺す 取り壊す 取り下げる 取り仕切る 取り締まる 取り調べる 取りすがる 取り澄ます 取りそろえる 取り立てる 取り出す とりつく 取り次ぐ 取り繕う 取り付ける 取り止める 取り直す 取りなす 取りのける 取り残す 取り除く 取りはからう 取り運ぶ 取り外す 取り巻く 取りまとめる 取り乱す 取り結ぶ 取り持つ 取り戻す 取りやめる 取り寄せる 慣用表現 大事をとる 取るに足りない (〜に)気を取られる 裏をとる 私にとっては252[とれる]
ものガ ものカラ とれる 部品が本体から取れてしまった。 この海からマグロが捕れる シャツから汚れが取れた ものガ シャツのボタンが取れてしまった この写真はうまく撮れている。 痛みが取れた コンサートの切符が取れた 目次へ253[愛する]
人ガ 人・ものヲ 愛する 人・子ども・妻・夫・両親・恋人・彼女・隣人・紙・ペットを 愛する 花・木・自然・文学・詩・本・音楽・芸術・仕事・国・故郷を 愛さずにはいられない ▽活用は「愛す」の活用形を一部使う 愛さない・愛して・愛する・愛すれば・愛せ・愛そう cf. 罰しない・罰して・罰する・罰すれば・罰しろ・罰しよう254[伺う]
人ガ 所ニ/へ 伺う お宅・お店・お部屋・そちらに 伺う これから会社・研究室に お伺いしてもよろしいでしょうか。 人ガ 人ニ ものヲ 伺う 皆様に ご意見・ご要望・ご提案を 伺う ご機嫌を伺う ご遺族のお考えを伺おうと思いまして。 人ガ 人ニ/カラ ものヲ 伺う 皆様から ご意見・ご要望・ご提案を 伺う その件は、高田様から伺っております。 お噂はかねがね伺っております。 人ガ 人ニ 文カ(ドウカ)(ヲ) 先生に明日もお宅にいらっしゃるかどうかお伺いしましょう。 何時頃お宅にいらっしゃるかお伺いした。 人ガ 人{ニ/カラ} 文ト/コトヲ/カ(ドウカ)(ヲ) こちらに珍しい本があると大西先生から伺って来たんですが...。 社長がご病気であることを奥様から伺ってびっくりしました。 あなた(の口)から直接、問題がないのかどうか伺いたいと思いました。 選手を何人連れて行くのか、監督から伺いたかったんですが。255[こする]
人ガ ものヲ こする 手で目をこすらないほうがいいよ。 手(と手)をこする テレビの画面・表面を 布で軽くこする 爪をヤスリでこする 角をこすって丸くする ズボンの泥をこすって落とす この円の中をコインでこすってください。 古びたランプを3回こすると、中から妖精が現れた。 複合動詞 こすり合わせる こすり落とす こすりつける256[こすれる]
ものガ こすれる ズボンの膝がこすれて薄くなってきた。 道にタイヤがこすれた跡が残っている。 皮膚がこすれて白っぽくなっている。 複合動詞 こすれ合う 目次へ257[する]
人ガ ものヲ する 今、何をしていますか。 お正月には、どんなことをしますか。 したいことをする 勉強・仕事・食事・洗濯・散歩・スポーツ・ゲームを する 旅行・留学・改革・前進・失敗・決定・判断・近代化を する やり直し・暇つぶし・夜逃げ・建て替えを する インチキ・ずるを 弁護士・医者・教師・調理師・看護士・市会議員・海賊を する あくび・せき・しゃっくり・びんぼうゆすりを する 病気・けが・やけどを する 人・ものガ 人・ものニ ものヲ する 赤ちゃん(のほっぺ)にキスをする 人に いじわる・仕返し・恩返しを する 塀にいたずら書きをする 料理に工夫をする 足に包帯を・耳にイヤリングを・薬指に指輪を する タクシーが電柱に衝突をした 人・ものガ 人・ものト ものヲ する (AがBと=AとBが) 弟とけんか・殴り合い・仲直りを した 同級生と結婚・離婚を する 次の人と引き継ぎ・交替をする 面接・話し合い・相談・会議・取引・試合・競争・デート・見合いを する 大国が小国と戦争・休戦を する バスがタクシーと衝突をした (「を」が省略できる「スル動詞」が多い) 人ガ 人ヲ ものニ する (「〜に〜を」の順にできない) 娘をピアニストにする 彼を委員長・代理人・証人にしよう 息子を助手にする 恩師を仲人にする 知人の子を養子にする 人ガ ものヲ ものニ(/ト) する (「〜に〜を」の順にできない) 出発の時間を8時にした 夕食は刺身にしよう 書名を「文法小論集」にした (「〜とする」は書きことば的) (料理は)何にしますか。 どれ・どこ・いつに する? 釣った魚を刺身にする 大辞林を枕にする 手品師がトランプを1万円札にした 病気を口実・いいわけに する 夢を現実にする この研究を出発点・基礎に する 故郷をあとにする 諸先生方を前にして 結婚式を目前にして x=10、y=−3とする。 文ヲ ものニ/ト する 金メダルをとることを目標にする アルバイトをすることを条件にする 南極点に到達することを目的として、計画を立てる ものガ する いい匂いがする 台所で大きな音がした この口紅は1本1万円する あの指輪はたぶん百万円はするね ひと・ものガ ものガ する この花はいい匂いがする この機械は大きな音がする このギョーザは変な味がする (私は)ひどく頭痛・めまい・寒気が する ひと・ものガ ものヲ する (〜Nをしている→Nが〜) 彼は 大きな頭・四角い顔・丸い目・長い足・丈夫な体を している 驚いた顔・嫌な顔・微妙な表情・傲慢な態度を このテーブルは 美しい形・いい色・みごとな光沢を している ものガ ものヲ する (「を」を省略すれば「スル動詞」の例) その問題はすでに解決をしている。 チームは、突然、解散をした。 島の自然は、やっと回復をした。 あの車はいつも違法駐車をしている。 この会社は、十年前に一度倒産をしている。 野菜が大きく値上がりをした。 情勢が大きく変化をした。 ひと・ものガ 擬態語+する ものガ ねばねばする/しっかりしている 人ガ 背中が ぞくぞくする 人ガ 人・ものに いらいら・がっかり・びっくり・うっとり(と) する 「する」が使われる文型 イ形容詞・ナ形容詞+する ひと・ものガ 人・ものヲ (ものニ・ト) 形容詞+する 部屋をきれいにする 休みを長くする 子供を寒さに強くする 大きさを基準と等しくする 動詞+(よ)うとする 会社をやめようとする 動詞+ようにする/ことにする 毎朝早く起きるようにする/起きることにする 述語+ことにする これでよいことにする 見なかったことにする 正しかったことにする 大虐殺はウソだということにする ▽複文を含めるとまだまだあるが、それらは省略する (例) 〜たり〜たりする 〜にせよ、〜ないにせよ、 〜とすると、 目次へ258[驚く]
人ガ (ものニ) 驚く 地震・雷・火事・大きな音に 驚く 人の話・雄大な風景・国宝の磁器の美しさ・彼女の怒りの激しさに 驚く すばらしいプレゼント・予想以上の大雪・彼の変わりように 驚いた その話を聞いた時は、ずいぶん驚いた。 (その話に) ものデ これぐらいのことに/で 驚いてはいけない 理由節がよく使われる 目の前に大きな岩が落ちてきて、心臓が止まるほど驚いた。 予想していなかったので、ずいぶん驚いてしまった。 人ガ 文ニ 驚く (〜のに・ことに) 父は、母が最初のデートのことを細かく覚えていたことに驚いていた。 突然彼が泣き出したのには驚いたね。 この小説の作者がまだ生きていることに驚いた。 文とは これを知らないヤツがいるとは驚いた。 あの人に奥さんがいたとは驚いた。 (現にいる/過去にいた) 複合動詞 驚きあわてる 慣用表現 驚くなかれ 驚いたことに ▽ニとデ ニのほうがふつうか?259[おどろかす]
人ガ 人・ものヲ 驚かす 突然、「わっ」と言って、友達を驚かした。 派手な衣装と演出で観客を驚かしたが、映画自体は二流だった。 ものガ 人ヲ 驚かす 雷鳴のような音が人々を驚かした。 驚かせた? 文ガ 人ヲ 驚かす 彼が突然現れたことが、彼女を驚かした。 驚かせた? 前の床が急に落ちて、大きな穴があいたのには驚かされた。260[おどかす]
人ガ 人ヲ 脅かす 大きな声を出して人を脅かすのは、やくざのすることだ。 人ガ 人ヲ 文ト 脅かす 「クラブを続けていると入試で失敗するぞ」と教師が生徒を脅かした。 僕は母に、言うことを聞かないと小さいときの秘密をばらすと脅かされた。261[おどす]
人ガ 人ヲ 脅す ナイフで通行人を脅して金を奪った。 暴力団が市役所の課長を脅して、市の秘密書類を手に入れた。 人ガ 人ヲ 文ト 脅す 「金を出さないと殺すぞ」と(言って)脅した。 殺すと脅され、金の隠し場所を白状してしまった。 この契約が取れなかったらクビだと主任に脅された。 目次へ262[出る]
人・ものガ (所カラ) 所ニ/へ 出る 中から外に・内から外に・体内から体外に・部屋から廊下に・家から庭に・庭から道に 田舎から都会に・日本から海外に・地球から宇宙に 出る ここは禁煙です。タバコを吸う人は外に出てください。 いつか海外に出て、日本語を教えてみたい。 学校から社会に出ると、いろいろな差別にであう。 人・ものガ 所カラ/ヲ 出る 列車が東京駅を出た その列車は3番線から出ます 家を出る(建物を出る・独り立ちする・家出する) ふるさと・日本を 出て10年たった 学校(の建物)から/を 出る 大学を出た人(卒業する) (×大学から) 「豚に真珠」という言葉は聖書から出ている (そこから始まる) 人・ものガ 所・ものニ/へ 出る この道をまっすぐ行くと、海岸・駅の前・広場に 出ます。 ぶどうが店に出始めました。 昨日の事故のことが新聞に出ている 授業・委員会・講習会に 出る 初めて映画に出たのは、20年前のことです。 舞台・コンサート・運動会のリレーに 「豚に真珠」という言葉は聖書に出ている (そこに書かれている) ものカラ ものガ 出る 砂漠から石油が出た 裏庭から温泉が ものガ 出る おみくじで大吉が出た ボロが出る 複合動詞 出歩く 出そろう 出回る ことわざ 嘘から出たまこと263[出す]
人ガ 人・ものヲ (所カラ) 所ニ/へ 出す 酔っぱらいを店から外に出す 飛び込んできたセミを部屋から外に出した 乗り物の窓から外に手や顔を出してはいけません。 ポケットから手を出しなさい。 ロッカーから荷物を出す 箱から中身を出す 留置場から容疑者を出す 人ガ 人・ものヲ もの・所ニ/へ 出す 足を前に出す 食べ物に手を出す 舌を出す 商品を店に出す 店の入り口に看板・のれんを 出す 駅前に店を出す 役所に出生届を出す 雑誌に論文を出す 新聞に広告を出す 事業に資金を出す 車を修理・点検に 出す 子どもをテレビ・舞台に出す 会議に代表を出す オリンピックに選手を出す 娘を嫁に出す 人ガ 人ニ ものヲ 出す 生徒に宿題を出す お客にお茶を出す 家族に手紙・メールを出す 従業員に特別手当・弁当・おやつを 出す 講師に迎えの車を出す 入試・試験に 実力・やる気を 出す 人ガ ものヲ 出す 元気・やる気を出す 熱を出す スピードを出す 火事を出す 被害・けが人・死者を出す 船を出す 迎えの車・救急車を出す 損失・赤字を出す 大声を出す 複合動詞 出し惜しむ 出しかねる 出し渋る 出し損ねる 出し抜く 慣用表現 (会に)顔を出す (人のことに)口を出す (株に)手を出す ぼろを出す 目次へ264[上がる]
人・ものガ (所カラ) 所ヘ/二 上がる 台の上に上がる 二階に上がる 舞台に上がる 風船が空に上がっていく たこが青空に揚がっている 夜空に花火が上がる 神棚にお灯明が上がっている 家に上がる リストに名前が挙がっている 会長候補に挙がる 人ガ 所カラ (所ニ)上がる 風呂から上がる 海から・プールから・水から 上がる 地下室から上がってきた 人ガ 所ヲ(所カラ 所へ/ニ/マデ) 上がる 階段を上がる 坂道をてっぺんまで上がる ものガ (数カラ)(数へ/ニ/マデ) 上がる 物価・給料・小遣い・成績・電気代・家賃・熱・気温・順位が 上がる 利子・利率が 倍率が 速度・スピードが 体温が38度に上がった 料金が100円から200円に上がる ものガ 上がる 幕が上がる 天ぷら・コロッケ・エビフライが 上がった 腕が上がる 実力が 人気が 意気・士気・気勢が上がる 歓声が 批判の声が 能率・効率が 収穫・成果・業績・戦果が 利潤・利益が 証拠・犯人が 人ガ(ものデ)あがる 初舞台の緊張であがってしまった 慣用表現 (人に)頭が上がらない265[あげる]
人ガ ものヲ (所カラ)(所ニ/へ) あげる 箱を床からテーブルの上へ上げる 荷物を網棚に上げる 客を家に上げる 子どもを大学に上げる 空にタコ・花火を 上げる 神棚にお灯明を 人ガ ものヲ (数カラ 数ニ/へ/マデ)上げる 給料を1万円上げる もう少しスピードを上げよう 日給を(8千円から)9千円に上げる スピードを時速80キロから90キロに上げる 100キロまで上げる 室温を18度に上げる 人ガ ものヲ あげる 顔を上げて話す 腕・手を高く上げる 大声・気勢を上げる 花火を上げる 天ぷら・エビフライ・ドーナツを 揚げる 結婚式を挙げる 例・問題点を挙げる 人ガ 人ニ ものヲ あげる 誕生日にカードとクッキーを上げた 犬にごはんをあげるのを忘れた 慣用表現 重い腰を上げる 目次へ266[さがる]
ものガ (ものカラ)(ものニ/へ/マデ) 下がる 物価が1%下がる 給料・経済成長率・成績・順位が 下がる 円・ドル・株が 彼は今回の敗戦で順位がずいぶん下がってしまった。 10位に/まで 夜は気温が零下10度まで下がるそうだ。 熱が(39度から37度に)下がった ボールを打つ時、腕が少し下がってしまうからうまく当たらない 入り口に垂れ幕・札・のれんが 下がっている 人・ものガ 所ニ/へ/マデ 下がる 少し後ろに下がってください その線まで 一歩下がる 建物が道路から少し下がって建ててある。道路を拡張する計画のためだ。 別室に下がって待っていなさい。 子どもたちは客にあいさつすると、自分たちの部屋に下がった。 慣用表現 (〜に)頭が下がる267[さげる]
人ガ ものヲ(ものカラ)(ものニ/へ/マデ) 下げる 壁の絵を少し下に下げる 旗をポールの中程まで下げる 掛け時計の位置を50センチほど下げた 手を(下に)下げる 腕・足・頭・顔・あごを 下げる 部屋の温度・湿度を 下げる 体温・熱を下げる薬 値段を100円から90円に下げる スピード・ピッチを 下げる 音程を下げる 空港に近づき、飛行機が高度を下げ始めた 機首を下げる 品質を下げることなく、値段を下げる 平均を下げる この特に低い数値が全体の平均を下げている 「すみません」と言って、頭を深く下げた。 人ガ ものニ ものヲ 下げる 門に名札を下げる 店の入り口にのれんを下げる 壁に 札・垂れ幕・掛け軸を 下げる 古い友達が酒を一本(手に)下げて遊びに来た 腰に小さな袋を下げている ものカラ 毎日肩から重いカバンを下げて、学校へ行った。 猫が首から鈴を下げている 所ニ 机やいすを後ろに下げて、前を大きく空けてください。 危険だから、観客をもうちょっと後ろに下げたほうがいい。 「これは受け取れません」と言うと、相手は出した金を黙って下げた。 「このお皿、下げてもよろしいですか」(かたづける) 目次へ268[くだる]
ものガ 所ヲ 下る 船で川を下る 山・沢・雪渓・坂・坂道・階段・はしごを 下る 山道を下りながら、いろいろなことを考えた。 ものガ (人・ものカラ)人ニ 下る 被告に判決・審判が下った 裁判所・裁判官から 会社・上司から 辞令・評価が 下る 天罰が 人ガ ものニ 下る 敵の軍門に下る 獄に下る 人・ものガ ものヲ 下らない 参加者は千人を下らないだろう ものガ/ヲ 下る 時代が下ると、この言い方が一般的になる (「時代を下る」も)269[くだす]
人ガ 人・ものニ ものヲ 下す その問題に 判断・結論を 下す 作品に評価を 裁判所が被告に判決を下す 社長が社員に命令を下す 人ガ 人ヲ 下す 強敵を下す 阪神が巨人を10対0で下した 慣用表現 手を下す 腹を下す270[のぼる]
人・動物ガ ものニ のぼる 山・丘・木・屋根・屋上に 登る サル・猫が木に登る 社長の地位に昇る 豚もおだてりゃ木に登る ものガ (ものニ)のぼる 空に日・月が 昇る 様々な食材が食卓に上る 頭に血が上る その話題が人々の口に上る 彼女のことが話題に上る 交通事故死者は年八千人に上る かなりの数に上る 人・ものガ ものヲ 登る 山・丘・階段・坂を 登る サケが川を上る 列車が峠を登っていく 糸の切れた風船が空を上っていく 複合動詞 登り切る 上りつめる 目次へ271[ひろがる]
ものガ 広がる 風でスカートが広がる 道幅・間口が 観客層・人間の幅が 視野・知識が 2位との差が ものガ 所ニ 広がる 人々の間に うわさ・不信感・伝染病が 広がる 全国に 飢饉・被害・伝染病が 大火事が隣町に 一面に・あたりに 牧草地・花畑が 広がる 眼下に海・砂漠が272[ひろげる]
人ガ ものヲ 広げる 本・傘・包みを 広げる 道路・店・枠・校庭・駐車場・溝・領土を 広げる 傷口を 視野・人間関係・交際範囲・選択の幅を 人ガ 所ニ ものヲ 広げる 支店・事業を 全国に広げる 反対運動を広い地域に おもちゃを部屋いっぱいに シートを芝生の上に 地図・新聞を床に273[ひろまる]
ものガ 人・所ニ 広まる 世間にうわさが広まる 庶民に新しい習慣が 全国・国民の間に ニュース・理解・認識・ファッションが 広まる274[ひろめる]
人ガ 所ニ ものヲ 広める 市民の間にうわさを広める 理解・認識を広める 教えを広める275[掘る]
人ガ 所ヲ 掘る 家の床下を掘る 木の根元を掘る 砂漠を掘る ここ掘れ、ワンワン。 人ガ ものヲ ほる 石炭・石油・金・宝物・木(の根)・死体を 掘る (掘り出す) 木の板・銅板・大理石を 彫る (彫る材質) 人・ものガ (所・ものニ) ものヲ ほる (ほった結果、できるもの) 庭に穴・井戸・池を 掘る 墓を キツツキが木に・ウサギが地面に 穴を掘る 山にトンネルを 仏師が岩に仏像を彫る 身体に入れ墨を彫る 版画を彫る 人・ものガ (ものデ)ものヲ ほる 彫刻家が木で動物の姿を彫る 複合動詞 彫り上げる 掘り当てる 掘り起こす 掘り返す 彫り込む 掘り下げる 掘り進む 掘り出す 慣用表現 墓穴を掘る 目次へ276[とける]
ものガ (ものデ)とける 氷・アイスクリーム・チョコレート・雪・霜が 暑さで溶ける 脂肪・ロウ・鉛・鉄が 熱で溶ける 高温で溶けた岩を溶岩と言う 帯・ロープ・ひも(の結び目)が とけた あたりの封鎖・警戒・包囲・禁止令が とける 彼の謹慎・処分が 人々の緊張・疑い・怒り・不信・誤解が(彼女の言葉・説明で)とけた 難問・謎・問題・暗号が とけた ものガ ものニ とける 塩・砂糖が水に溶ける 酸素が水に・金属が塩酸に このココアは水には溶けない。お湯には溶ける。277[とかす]
人ガ ものヲ ものニ とかす 塩を水に・粉ミルクを湯に とかす 色素を油に溶かす 人ガ ものヲ ものデ とかす 油で固まった絵の具を とかす フライパンでバターを 炉で鉄を溶かす ブラシで髪をとかす 人形の頭・愛犬の毛を ものガ ものヲ とかす 南風が川の氷をとかす 酸が金属を 日光が霜を 炎の熱がロウを溶かす278[とく]
人ガ ものヲ (ものデ)とく 包み・帯を解く 結び目・包み・縄・ひも・荷物・着物 腕組みを 政府が 戒厳令・海上封鎖・包囲・囲み・封鎖・警戒を 輸入制限を 彼女が彼の誤解・怒り・緊張を 説明・優しさ・声援・声で 絵の具を油でとく お湯でからしをとく 卵をとく 問題・暗号・謎・方程式を とく 人ガ ものヲ ものニ とく メリケン粉を水にとく からしをお湯にとく ものガ ものヲ とく 彼女の説明が彼の誤解をといた279[よごれる]
ものガ 汚れる 空気・水・川・海・自然・手・体・服・机・壁・車・道が 汚れる 泥・ほこり・汗・ペンキ・油で 汚れる 身も心も汚れてしまった280[よごす]
人・ものガ ものヲ 汚す 人類が海・大気を 汚している 車の排気ガスが空気を汚している 工場の廃液が川を汚している 慣用表現 手を汚す 目次へ281[やぶれる]
ものガ 破れる 紙・ノート・障子・シャツ・靴下が 破れる いたずら・使いすぎで 袋が破れて、中身が飛び出した。 破れた服を着た男が寝ている。 均衡・釣り合い・バランスが 破れる 夢・望み・縁談が 人・ものガ 人・ものニ 敗れる 敵・相手・ライバル・弟に 敗れる 日本が野球の試合でアメリカに敗れる 大事な試合に敗れる 決勝戦で/に 敗れる 恋に破れる282[やぶる]
人ガ ものヲ やぶる 紙・ノート・布・障子・ふすまを破る 釘に引っかけて、ズボン・スカート・スカーフ・シャツを 破る 卵の殻を破ってヒナがでてきた 金庫・壁を 相手の堅い守りを破る 警笛が静けさ・静寂を 固定観念を破る 沈黙・バランス・記録・平和・夢を 破る 記録を破る 約束・校則・契約・規則・協定・法律・掟を 破る 古い型を破って新鮮さを打ち出す 自分の殻を破る 固まった考え方を 人ガ 人・ものヲ 破る 強敵・相手チーム・ライバル・優勝候補を 決勝戦で破った 選挙で対立候補を破る283[割れる]
ものガ (ものニ)割れる 地震・衝突で ガラス・窓が 割れる 茶碗・皿・ビン・コップ・電球が 氷・卵・風船・スイカが 会議で意見が三つに 党・組合が二つに 票が 身元が 評価が 頭が割れそうだ 音が割れる 割れるような拍手284[割る]
人・ものガ ものヲ (ものデ)(ものニ)割る 茶碗・皿・ビン・コップ・電球を 石でガラス・窓を 氷・卵・風船を 費用を人数で 27を9で 遺産・残金を頭数で 受験者数が5万人を 平均点が50点を 平均株価が2万円を 入学者が定員・過半数を ウイスキーをコーラで 焼酎をお湯で 列・行列を割って入る リンゴを二つに 彼の行動が党を二つに割ることになった 複合動詞 割り当てる 割り切る 割り切れる 割り込む 割り出す 割り付ける 割り引く 割り戻す 慣用表現 口を割る 腹を割って話す 土俵を割る 目次へ285[くずれる]
ものガ 崩れる 大雨・地震で 山・崖・土手が崩れる 塀・石垣・壁・堤防・足場が 積んだ材木・子どもの積み木・トラックの積み荷が 砂の山・トンネルが 人の列が 姿勢が 身体の線が 服装が 字の形が 調子・体調が バランス・均衡が アリバイが 天気が崩れそうだ 野菜の価格が 信念・決意・決心が 内閣の基盤・二人の信頼関係・メンバーの足並みが ものガ ものニ くずれる 一万円札が五千円と千円に崩れた286[くずす]
人・ものガ ものヲ 崩す 山・崖・石垣・壁・足場・砂の山を 崩す 列・建前・スケジュール・強気の構え・信念・基本姿勢を 崩す 過労・暑さで体調・調子を崩した バランス・姿勢を 容疑者のアリバイを崩す 人ガ ものヲ ものニ くずす 1万円札を5千円と千円に崩す この千円札、崩してもらえませんか287[くだける]
ものガ 砕ける 石・岩・コンクリート・レンガ・土のかたまり・氷・骨が 砕ける 床に落ちたカップが粉々に砕けた ハンマーの一撃で石が砕けた 鉄球が当たってあごの骨が砕けた (すもうで)押されて、腰がくだけてしまったんですね くだけた態度で話す くだけた言葉で言えば 日常のくだけた会話 当たって砕けろ 複合動詞 砕け散る288[くだく]
人・ものガ (ものデ)ものヲ 砕く ハンマーで石・岩・氷を 砕く 砕氷船が厚い氷を砕いて進む 彼の一撃が相手のあごを砕いた 彼が一撃で相手のあごを砕いた 現実・その決定が 彼女の夢・野望を砕いた (打ち砕く) 内容・意味・難しい表現を 砕いて説明する (かみ砕いて) 子どもの教育・健康に 心を砕く289[壊れる]
ものガ 壊れる テレビ・クーラー・時計・パソコン・玄関のベルが 壊れる 部屋の鍵・トイレの水洗・エレベーター・空調・機械が ビタミンが熱で壊れる いい雰囲気・微妙なバランス・緻密な体系が 壊れる 縁談が 計画・まとまりかけた話が290[壊す]
人ガ ものヲ 壊す 箱・机・本箱・部屋・家・ビル・街を 壊す 自然を 落として時計を壊す ケータイ・パソコン・機械・車を 壊してしまった 食べ過ぎで胃を壊す 腹を 飲み過ぎで身体をこわす 社会の秩序を 家庭・平和を 古都の美を壊す建物 二人の仲を 夢・縁談を まとまりそうだった相談を壊す 一万円札を千円に 目次へ291[つぶれる]
ものガ (ものデ)つぶれる 箱・卵・トマト・ケーキ・ニキビ・できもの・帽子・台が つぶれる 地震で家が 足のまめが 事故で指・目・鼻が 騒ぎすぎで声が 不景気で会社・店・銀行が 弾圧で組織・組合・団体が 希望・期待・計画・チャンスが 客の相手で半日がつぶれた 論文作成・発表の準備で1週間つぶれた 受験勉強で夏休みが 宿題で日曜日が 弘は宴会で飲み過ぎてつぶれてしまった。 決勝戦はプレッシャーでつぶれてしまった。 慣用表現 顔・面目が 肝が 胸がつぶれる思い292[つぶす]
人ガ ものヲ つぶす 箱を手・足で つぶす ジャガイモ・ニンニク・にきび・できもの・虫を つぶす 指・足・スプーン・棒・石で 組合・団体・政党・会社・国を つぶす 策略・卑劣な手段・軍事力で (他人の)計画・夢・望みを つぶす 株で身代を 無謀な事業計画で会社を 判断ミスで店・銀行を マージャン・ゲームで 暇・時間を潰す 雑誌を読んで1時間つぶした 受験勉強に時間をつぶした イベントの準備に膨大な時間をつぶす 事故で目を潰した 鼻・指を 声援のし過ぎで声をつぶした 慣用表現 顔・面目・肝を潰す (自分の・他人の) ▽後項動詞となる「押し・握り・すり・叩き・ひねり・噛み・踏み〜」 つぶし方293[まがる]
ものガ (ものニ) 曲がる 木の枝が実の重みで曲がる 柱が 線・列が 曲がる 光が曲がる ボールが手元で曲がる あの投手のカーブはよく曲がる 川・道・木が 曲がっている ネクタイが 川は(ここで)東に曲がる 腰が曲がっている 根性が 心が 行いが ものガ ものヲ 方向ニ 曲がる タクシーが角を右に曲がる カーブを 交差点で/を 複合動詞 まがりくねる 慣用表現 曲がったこと(は嫌いだ)294[まげる]
人・ものガ ものヲ (ものニ)曲げる 棒・枝・針金を 曲げる くの字に U字型に 身体・足・ひざ・腕・指・首・関節を 曲げる 右・内側に 高熱が鉄の棒を曲げた 台風が鉄塔を 学者が自説を曲げる 新聞(記者)が事実を曲げて書く 規則・原則・筋・方針・主張・決心・決意・意志・主義・志を 曲げる 線を曲げて描く そこで列を曲げないでまっすぐ並んでください 慣用表現 へそを曲げる 目次へ295[なおる]
ものガ なおる 病気が治る 風邪・頭痛・うつ病が けが・傷が 耳の痛みが 近視・難聴が 傷口・肩のこりが イライラ・のどの渇きが 壊れたテレビが直る 時計の遅れが 機械・車(の故障)が 自転車のパンク・イスのがたつき・ドアのきしみ・窓枠のゆがみが 悪い癖が直った 赤ん坊の機嫌が 親父の道楽が 子どもの言葉遣いが296[なおす]
人ガ ものヲ (ものデ)なおす 壊れたテレビを直す 自転車・時計を 故障・パンクを 曲がったネクタイを 時計の針を 机の位置を 娘の言葉遣いを 作文・誤字を 会の規約・規則を直す 偏食・過食症・アルコール中毒・依存症を 意志・家族の協力で 短所・欠点・悪い癖を 機嫌を直す 服装・風紀の乱れを かぜを治す 病気・持病・けが・ねんざを 薬で ものガ ものヲ なおす 家族の愛情が病気を 医学・転地療養・新薬が 人ガ ものヲ (ものカラ)ものニ なおす 誤字を正しい字に直す 間違いを正しい答えに 会の規約を整合性のあるものに 時計を正しい時刻に 分数を小数に直す 難しい表現をやさしい言い方に スペイン語を日本語に直す 坪を平方メートルに 円をドルに 論文を日本語から英語に 長さ(の単位)をマイルからキロに 人ガ 文ヲ なおす ネクタイが曲がっているのを直す 屋根から雨が漏るのを直す297[のびる]
ものガ (ものカラ)(ものニ)のびる 背・身長が5センチ伸びた 草・木・枝・芽が ヒゲ・髪の毛が そば・ラーメンが ゴム・ばねが 学力・能力・才能が 売り上げが月200万円から300万円に伸びた 絵の具・ペンキがよく延びる 会議が1時間延びる 発表が1週間延びる 来月に延びる シロクマが暑さでのびている 暑い中を走ったらのびてしまった ものガ 所ニ/マデ 道路が山奥に延びる 鉄道が海岸まで 道が地平線まで 複合動詞 伸びきる 伸び悩む298[のばす]
人・ものガ ものヲ (ものカラ)(ものニ)のばす ヒゲ・爪・髪を伸ばす 記録・距離を8mから9mに伸ばした 売り上げを2倍に 素質・個性・創造力・生産性・潜在能力・才能・英語の力・産業を 曲がった釘をペンチで 服のしわをアイロンで 叩いて金属を延ばす ペンキをシンナーで のり・クリームを水で 曲げていた足をまっすぐに伸ばす 首・手足・身体・腰・背筋を 手を伸ばせば届きそうな隣家の窓 後ろ・窓・すき間から 手を伸ばして取る 後ろから足を 決定を翌日に 出発・滞在・返事・支払い・期限・開会・会議・食事を 出発を3時間延ばす 滞在を3日間延ばす 人・ものガ ものヲ 所ニ/へ/マデ 腕・足を 前に延ばす 暴力団が勢力を関東に 警察は捜査の手を韓国まで 勢力圏・範囲・国力・組織・高速道路・鉄道・追及の手・援助の手を 慣用表現 足を伸ばす 羽を伸ばす 目次へ299[ふえる]
ものガ (ものカラ)(ものニ)増える 人口が30億から60億に 年収が300万から400万に 予算が10万円に 出場者が2倍に 体重・体脂肪率・蔵書・服・知り合い・部下・知識・労働時間が 雨で川の水が 社長の英断で支店が 乳児死亡率の減少で人口が 不況で失業者が 布教活動で信者が ものガ 所ニ 増える 近所に店・映画館・野良猫・緑が増えた 庭に木・花・雑草が 地球に人間が増える300[ふやす]
人・ものガ ものヲ 増やす 財産を5倍に 予算・体重・量・会員・定員を2倍に 食べ過ぎで体重を3キロ 宣伝で 増産で 暇な時間・知識・友人を 増やしたい この政策が子どもの数を増やせるか 新しい学説が支持者を増やした ゴルフ場が面積を 強力な宣伝が売り上げを2倍に 彼の努力が会員を100人増やした 人・ものガ 所ニ ものヲ 増やす 市内に公園を増やす 都市にゴミ焼却場を301[ます]
ものガ (ものカラ)(ものニ)増す 川の水かさが2m増した 人口増加の速度が 体重・人気が 輸出の割合が15%から20%に 進学率が 食欲が増すおかず その話を聞いて興味が増した ものガ ものヲ 増す 吹雪が激しさを増した 国境が緊張感を 話がいっそう現実味を 街路樹が都市の美観を 台風が勢力を・争いが憎しみを 円高が貿易黒字を302[へる]
人・ものガ (ものカラ ものニ)減る 人口・給料・学生・客・貯金・子どもの数・靴の底・体重が 減る 時給が900円から800円に 体重が70キロから65キロに 財産が半分に ウエストが3センチ 大学が20校減った 会う機会が 車いすを見掛けることが減った 腹が減る 慣用表現 口の減らない(やつ)303[へらす]
人ガ ものヲ (ものカラ ものニ)減らす 経費・予算・小遣い・人数・タバコを 減らす 酒量・脂肪を 雑用・睡眠時間を 飲む回数を みんなの努力で交通事故を 腹をへらしたライオン 目次へ304[詰まる]
ものガ 詰まる 下水・パイプ・煙突・鼻・のど・血管が 詰まる 1位と2位の差が詰まる 格差が 間隔・間が 会議の日程が詰まっている ズボンの丈が 服の袖が 目の詰まった生地 詰まった当たり(野球) ものガ ものニ 詰まる ゴミが下水・パイプに 煤が煙突に詰まる 餅がのどに詰まる 食べたものが 気管・食道に 詰まる 食べかすが歯に詰まる 本が書棚に 食料品が買い物かごに お金が財布に詰まっている 知識が詰まった頭・本・事典 (人ガ)ものガ 詰まる 今月は仕事・予定・スケジュールが 詰まっている (私は) 息が詰まりそうだ 人ガ ものニ 詰まる 大臣が答弁(の言葉)に詰まる 回答者が返事・言葉に 資金繰り・返済の金に305[詰める]
人ガ ものニ ものヲ 詰める 荷物をかばんに 歯に金を 箱にリンゴを タイヤに空気を 耳に綿を ビンに水を 財布に札束を かばんに教科書を 電車に通勤客を すき間にセメント・粘土を 人ガ ものデ ものヲ 詰める 粘土で壁の穴を ぼろで穴・すき間を セメントでひび割れを (=壁の穴に粘土を) 人ガ 所ニ 詰める 日曜日も会社に詰めている 役所・交番・診療所・窓口・現場に 人ガ ものヲ 生活・生活費・食費・交際費・接待費・暮らし・経済を 考え・最終案・交渉・話を 着物の丈を・裾を 行間・字間・列と列の間・間隔・席を 詰める 奥へ詰める 先頭との差を 弁当を詰める (弁当箱にご飯を) 複合動詞 詰めかける 詰め込む 詰め寄る 慣用表現 根を詰める 目次へ306[つながる]
ものガ ものト つながる (ものト ものガ) 電話が相手とつながる 私の赤い糸はあの人とつながっている 人・ものガ 人・ものト (ものガ) つながる テレビはこのビデオと(コードが)つながっている 私は彼と血がつながっている ものデ テレビがコードでビデオと 二人は血でつながっている 二つの国が川でつながっている このビルは駅と地下道で 一人の人が世界中の人といろんな関係でつながって、知り合いになる ものガ ものニ つながる 小さなミスが失敗につながる ゴシップが失脚の原因に 知名度が当選に 勉強の質が合格に 視神経の疲れが神経中枢の疲れに307[つなぐ]
人・ものガ ものヲ ものト (ものデ)つなぐ (ものトものヲ) 県が橋で島と本土をつなぐ ロープで小舟と本船をつなぐ デパートが新館を本館と連絡通路でつなぐ 鎖で囚人同士をつなぐ 短いひもを何本もつなぐ(ひもとひもを) 人・ものガ 人・ものト ものヲ つなぐ 子どもが大人と手をつなぐ 運動会で二人が足をはちまきでつなぐ 被災者同士が心を ものガ ものヲ ものト つなぐ (ものト ものヲ) 橋が島と本州をつなぐ ロープが小舟と本船を 連絡通路が本館と新館を 海底トンネルが本州と北海道をつなぐ 人・ものガ ものヲ ものニ つなぐ ロープで船を岸につなぐ ひもで犬を木につないでおく 交換手が電話を会議室・社長につなぐ ものニ ものヲ 両親が犯人の言葉に望みをつなぐ 再手術に望みを 複合動詞 つなぎとめる 慣用表現 (被災者同士が)手をつなぐ 命をつなぐ 座をつなぐ308[つなげる]
人・ものガ (ものデ) ものヲ ものト つなげる デパートが連絡通路で新館を本館と 県が橋で島と本土を 橋で四国と本州を 切れた糸を ロープをつなげて長くする 目次へ309[並ぶ]
人・ものガ 所ニ 並ぶ 道の両側に古い建物・桜の木・古本屋・美しい花壇が 並ぶ 本棚に革表紙の本が並んでいる 校庭に学生が グラウンドに選手が 空に星が三つ 男の隣に女が並んで立っている 白い歯が並んでいる 食卓に料理が 店に多くの品物が ものガ ものト/ニ 並ぶ 私は彼と並んで写真を撮った 奈良は京都と並ぶ観光都市だ あいつは俺と並ぶアホだ 日本語は難しさでアラビア語に並ぶという誤解がある 安打数で日本記録に並んだ 売り上げでA社と並んだ この分野では彼女に並ぶ者はない310[並べる]
人ガ ものヲ 所ニ 並べる 本棚に本を 店に商品・品物・電気製品・雑貨を 並べる 容疑者の前に証拠を 会場にイスを 食卓に皿を 舞台に美人をずらりと並べる 人ガ ものヲ ものト 並べる ミッフィーをキティと セザンヌの絵をゴッホの絵と 極上の刺身を大吟醸の酒と並べて出した 人ガ ものヲ (ものニ)並べる 名前を五十音順に 生徒を一列に 一つおきに 1メートル間隔に 不平・文句・泣き言・ごたくを 慣用表現 (彼女と)肩を並べる311[離れる]
人・ものガ ものヲ/カラ 離れる 親元・故郷・都会を離れる 船が桟橋を 列車がホームを 店員が持ち場を 授業中に席を離れてはいけない 話が本筋から離れている 人ガ 人・ものト 離れる 彼女は両親と離れて暮らしている 単身赴任で子どもと離れているのは辛い。女房と離れているのは、まあ、 かえって新鮮でいいけれど。 人・ものガ 人・ものト (ものガ)離れる 妹は姉と年が5才離れている (妹は姉と) ロンドンとパリは(距離が)○キロ離れている 報告書の数字は実態とは離れたものだ (かけ離れた)312[離す]
人ガ ものヲ ものカラ 離す ストーブを壁から離す 机と机を 二人の席を離す つないでいた手を離す 字を離して書く 間を離す 2位を5メートル離してゴールする 先進国に大きく離されている313[放す]
人ガ ものカラ ものヲ 放す 自転車のハンドル・ミサイルの発射ボタンから 手を放す 手からコップ・鉛筆・ナイフを 放す 小鳥をカゴから放す 犬を鎖から 捕虜を収容所から 囚人を 所ニ 金魚を池に放す 馬を牧草地に放す 魚を水槽から川に 目次へ314[近づく]
人・ものガ 人・ものニ 近づく 船が港に近づく 台風が日本に近づく 山の頂上に近づく 電車が駅に・バスが停留所に・敵が城に・犬が他の犬に・雨が横浜に 近づく 先生は今きげんが悪いから、近づかないほうがいい 近づいても安全な動物と、危険な動物がある。 悪い連中・有力者・権力の中枢に 近づく 2位の選手がトップに 旅も終わりに近づいた 試験期間・試合・交渉・レース・物語が終わりに 捜査が事件の核心に 彼女の研究が根本的問題の解明に近づいた 彼の物まねがだんだん本物に近づいてきた ものガ 卒業式が近づく 試験・試合の日・夏休み・出産予定日・定年・死が 近づく315[近づける]
人ガ ものニ ものヲ 近づける ボートを岸に近づける ガソリンに火を近づけてはいけない ストーブに手を近づける 目を近づけて本を読む 人工衛星を火星の軌道に近づける 磁石をあいつのフロッピーに近づけた 女嫌いの太郎に美人の花子を近づけてみた この学校の生徒たちの成績を全国のトップクラスの成績に近づけたい。316[近寄る]
人ガ 人・ものニ 近寄る 危険物に近寄る 興奮している馬に近寄るのは危険だ 道を歩いていると、知らない男が近寄ってきた。 クラスのかわいい子に「私に近寄らないで」と言われてしまった。 あの人はこわそうで、近寄りがたい。317[過ぎる]
ものガ 所・ものヲ 過ぎる 車は小田原を過ぎた。 飛行機は富士山上空を過ぎた 新幹線が静岡を 電車が目の前を過ぎていった。 行列が交差点を バスが橋・川を 先頭集団は中間地点を過ぎました。 時刻は7時を過ぎました。 集合時間を30分過ぎた 締め切りを過ぎている 母は80を過ぎてもまだまだ元気だ。 花が盛りを過ぎる 祭りが過ぎた 夏が過ぎれば思い出す 適齢期を過ぎてしまった ブームが最盛期を ものガ ものニ 過ぎる (ナ形容詞か?) 彼の意見・態度は無責任に過ぎる 判断・行動が安易に過ぎる 極端に ものガ 過ぎる それはちょっといたずら・冗談・悪ふざけが 過ぎるよ。 度が過ぎる 慣用表現 過ぎたN(息子には過ぎた嫁だ) Nに過ぎない(それはただのお遊び・暇つぶし・空論に すぎない) ▽「所ヲ 通り過ぎる」がよく使われる318[過ごす]
人ガ 時ヲ 過ごす 幼児期を外国で過ごした 楽しい時・一日・一夜・青春を過ごす 毎日を元気で 何となく日を過ごす その日その日を 暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか。 目次へ動詞文型調査[4]
(一部)319[しまる]
ものガ しまる 窓が閉まっている 風でドアが閉まった 鍵・扉・戸・門・シャッターが 窓口・銀行・図書館・郵便局が 筋肉が締まっている 魚の身が 身体・首・胴が締まっている 口元が ねじがきっちりと はちまきがよく締まる ひもが 気持ちが締まっている しまっていこう! 締まらない話 慣用表現 身の締まる思い320[しめる]
人ガ ものヲ しめる 窓・雨戸・ドア・門・シャッター・ふたを 閉める 蛇口・ガスの栓を 箱・冷蔵庫・部屋を 閉める 店を 銀行・郵便局・市役所が窓口を閉める 相手の首を締める ボルト・ねじを 玄関の鍵を 帳簿を締める 気を締める (引き締める) 人ガ ものニ ものヲ 締める 首にネクタイを 腰に帯・まわし・ベルトを シートベルトを 複合動詞 締め上げる 締め切る 絞め殺す 閉め出す 締め付ける321[閉じる]
人ガ ものヲ 閉じる 本・ふた・幕・ドア・門・扉・水門を 閉じる 目・口を 傘を 開いた足を閉じる 会・店を 支店を ものガ 閉じる ドア・戸・扉・門が 閉じる 会が 舞台の幕が 複合動詞 閉じこめる 閉じこもる 慣用表現 (人生の)幕を閉じる 生涯を閉じる322[沈む]
ものガ 所ニ 沈む 海賊船が海の底に沈んでいる。そこにはたくさんの宝物も沈んでいる。 潜水艦は「沈む」のではなく、「もぐる」のだ 日が西の空に 太陽・月が 海に 車の後輪が砂に沈む 体が羽毛ベッドに沈む 人ガ ものニ 物思いに沈む 悲しみに沈む 沈んだ表情 不幸な境遇に沈む 挑戦者はあえなくマットに沈んだ(ボクシング) ものガ 沈んだ音色の楽器 沈んだ色 気分が沈む323[沈める]
人ガ ものヲ 所ニ 沈める ミサイルで軍艦を海に コンクリートブロックを海底に 行政の愚策が村をダムの底に 湯船にゆったりと身体を 柔らかいベッドに体を 枕に頭を 腰を沈めて居合いの型に構える 悲惨な境遇に身を 苦界に身を 忌まわしい思い出を忘却の淵に 挑戦者をキャンバスに(ボクシング) パットを沈める(ゴルフ)324[抜ける]
ものガ (ものカラ)抜ける 子どもの歯が抜けた 髪が抜けてきた しらがが くぎ・とげが ワインの栓が 斧・ナイフの柄が タイヤから空気が抜ける 香水の香りが抜けてしまった 服に染み付いていたにおいが抜けた 酒・酔いが抜ける(体から) お国なまりが抜けた 風邪・疲れ・やる気が抜ける 気が抜ける 緊張が抜けた 肩の力が抜けて、自然に話せた (あったものがとれた、なくなった) 名簿から名前が 彼の話は肝心な所が抜けている 必要項目・ポイントが (あるべきものがない) 人・ものガ ものヲ 抜ける (動き) 列車がトンネルを抜ける 潜り戸を 壮大な門を抜けて宮殿の前に立つ 雑木林・裏道・路地を抜ける 松林を抜けて草原へ出た ものガ 物・所へ/ニ 抜ける (状態) この道は神社の裏手へ抜ける このトンネルは裏の井戸へ抜けている 人ガ ものカラ/ヲ 抜ける その仕事から チーム・グループ・仲間・会議・捜査班から/を 抜ける 人ガ あの人はちょっと抜けている 抜けた所のある人だ 複合動詞 抜け出す 抜け出る 慣用表現 間が抜けている 間の抜けた話 腰が抜ける 抜けるような青い空325[抜く]
人ガ ものヲ (ものカラ) 抜く タイヤから空気を抜く 鞘から刀を 柱から釘を 机から引き出しを コンセントからプラグを 指からとげを 頭から白髪を 歯を 鼻毛を シャンペンの栓を 畑から大根を 庭の雑草を カードを1枚抜く 洋服から染みを 野菜からアクを ドリル・ブルドーザーで建物の壁を抜く 床・底を抜く パン・クッキーの生地を星形に抜く 昼食・食事を抜く あいさつ・前置きを抜いて本題に入る わさびを抜く 肩の力を抜く 亀が兎を抜く 自転車がバスを 二人を抜いて1位になった 日本が先端技術でアメリカを 人口で 体重・成績で次郎を ものガ 所ヲ 打球が左中間を抜いた シュートがゴールキーパーの左を 複合動詞 抜き出す 抜き取る 慣用表現 手を抜く 群を抜く 目次へ326[なくなる]
ものガ (所カラ)なくなる お金・財布・カバン・ケータイが なくなった 食べ物・服が やる気・熱意・気力・体力・自信・希望・夢が 信用・ほこりが 仕事・生きる手だてが 遊ぶ暇・時間が 美しい自然が 犯罪・交通事故・伝染病・戦争・争い・憎しみが なくなる お互いの信頼関係が 友情が・愛が 感覚・痛み・喜びが 厳しい条件が うるさい制限が これをやる理由・必然性・意義・意味が 必要が 書くことが無くなった327[なくす]
人ガ (所カラ)ものヲ なくす 財布・時計・金・鞄・本・ケータイ・定期券を なくす 命・地位・名誉・財産を 逃げ場・行き場を 信用・信頼・熱意・意欲・自信を やる気・気力を 楽しみ・喜びを 夢・希望を 生きる望みを 記憶を 日本から交通事故を無くす 街から暴力を 作業からむだを 世界から犯罪・伝染病・戦争・争い・偏見・差別・憎しみを なくす328[のる]
人・ものガ ものニ 乗る 店員が踏み台に 幼児が祖父のひざに 体重計・机の上・父の背中に 乗る 猫がイスに 子どもがブランコ・シーソーに はしご・塀・木の枝に 回遊魚が海流に 彼が人の流れに 黄砂・花粉が春風に ミカンがコタツの上に コップがお盆に 机の上に辞書が トラックに引っ越し荷物が載っている 友達の相談に 先輩の話・銀行の融資の相談・寄付・儲け話に のる 彼女の甘い言葉に 彼の計略・口車・誘惑・脅し・誘い・尻馬・おだてに 調子に リズム・勢い・景気の波・ブームに 写真が新聞に 犯人・彼の名前・事件・記事が 週刊誌・警察のリストに 意見・声が電波に 家事に気が乗らない 気分・興が 勉強・仕事・上役の命令・新製品の開発に 複合述語 乗り切る 乗り越える 乗り込む 乗り回す 慣用表現 図に乗る (事業が)軌道・波に乗る329[のせる]
人ガ ものヲ ものニ のせる バス・タクシー(の運転手)が客を車に乗せる 貨物・馬・石を船に 載せる 茶碗をお盆に 荷物を頭の上にのせる 息子をひざに 子どもをブランコに 肩に子猫を 手のひらに宝石を 求人広告を新聞に マンガ・意見・論文・広告・名前を 雑誌・電波・放送に 歌をリズムにのせる 平家物語を琵琶の調べにのせて 相手を自分のペースに 口車・うまい話に 計略・おだてに 私もその話に一口乗せてください 慣用表現 (事業を)軌道に乗せる 目次へ330[漏れる]
ものガ もの・所カラ (もの・所ニ) 漏れる 蛇口から水が漏れている 雲間から日の光が 部屋の明かりが窓から庭に ヘッドホンからまわりに音が ボンベから外にガスが 政府の部署から敵国に秘密情報が 入試問題が関係者から受験生に漏れていたらしい けが人の口から苦しそうなうめきが漏れた ものガ ものニ/カラ 漏れる その作品は選に漏れた 名前が名簿から 重要事項が報告書から 選抜大会の選考に 賞の候補から 複合動詞 漏れ聞く331[漏らす]
人ガ ものニ ものヲ 漏らす 計画を外部の者に漏らす 情報を外国の機関に 大学教授が国家試験の問題を自分の学生に漏らしていたことがわかった 夫が職場の秘密を妻に漏らし、妻は近所の奥さんに漏らし、、、 庶民が酷税に ため息・不満・怒りを 漏らす 本音・本心・感想・不平を 部下に漏らす 人ガ ものカラ ものヲ 漏らす 報告書から重要な項目を漏らしていた リストから こういう大事なことを説明から漏らしてはいけない 人・動物が 漏らす 赤ちゃん・子どもがおしっこを漏らす 子犬が小便を332[漏る]
ものガ ものカラ 漏る 風呂桶から水が漏る 天井から雨が漏る ものガ ものガ 漏る このバケツは水が漏る この家は雨が漏るので困る パイプのどこかにガスが漏る所があるらしい。333[まねる]
人ガ 人・ものヲ 真似る 人を 動物を 動物の鳴き声を 人の身振りを やり方・歩き方・話し方・歌い方・書き方を 形・色・声・音を 何事も、人(のやること)を真似てはいけない。 外国語の勉強は、まず真似ることです。 ピカソの絵を真似るのは、やさしいようで難しい。 日本人は、真似るのは上手だが独創性に乏しい、と言われる。 ▽参考 まねをする 明治の日本は、西洋のまねをしようとして、形式を真似ただけだった。 目次へ334[消える]
ものガ 消える 火・火事・雪・雲・霧・虹・煙・臭い・音・光・痛みが 消えた アザ・ニキビ・傷跡が 電気・明かり・ライト・照明が 色・絵・字・模様・線・記号が ケースの中の宝石が 金庫の中の金が 文明が 豊かな自然が 人・ものガ (所カラ)所ニ/へ 消える 彼女の姿は闇の中に消えた 霧・もや・雪・吹雪の中に 人ごみの中に 海・湖・池・沼に 森の奥・山の向こうへ 忘却の彼方に お金・給料・ボーナスが どこかに消える 地上から 私の頭・記憶から 金が財布から 品物が商店から 公園から子どもたち(の姿)が消えた 彼の心から疑い・悩み・悲しみ・寂しさが 複合動詞 消え入る 消え失せる 消え去る 消えかかる・消えかける335「消す」
人ガ (ものデ)ものヲ 消す 水・消火器で 火・火事を 消す 消しゴムで字を スパイスでにおいを 明かり・電気・テレビ・ストーブ・ガス(の火)を 消す 音・音楽を 服の染みを消す 足音・足跡を消す 記憶・記録を消す この事実を消すことはできない 疑いを消す あんなヤツは消してしまえ! (殺す) その男は 人ごみの中・森の奥・ビル街へ/に 姿を消した 複合動詞 消し去る 消し止める 消し飛ぶ336[苦しむ]
人ガ ものデ/ニ 苦しむ 病気・借金で/に 苦しむ 企業が不況で/に 苦しむ 食糧不足・悪天候に/で 苦しむ けが・水不足に/で 国が財政再建に苦しむ 弁解・言い訳・説明・理解・判断に苦しむ337[苦しめる]
人ガ 人ヲ ものデ 苦しめる 人を 騒音・ひどいいたずら・ストーカー行為・誹謗中傷で 苦しめる ものガ 人ヲ 苦しめる 心ない一言が彼を 苦痛・借金・病魔に 苦しめられる 目次へ338[飛ぶ]
ものガ (所ヲ)(所カラ)(所へ/ニ/マデ) とぶ 鳥が夕焼け空を東から西へ飛んでいった 飛行機が東京から京都まで 紙飛行機が朝のさわやかな空気の中を とんぼ・蝶が花壇の上を 帽子・書類が風で飛んでしまう 矢・タンポポの種が飛ぶ 海外に飛ぶ 特派員・担当者が現地に飛ぶ 任地・前線に 油がフライパンからとぶ 火花が周りに 唾が 汗が ものガ 人・ものニ とぶ 厳しい声が選手・チームに 罵声・叱責の声・ヤジが 大臣(の答弁・失言・失態・ふがいなさ)に 犯人に 話・話題があちこちに飛ぶ 子供のしつけから学校教育に話が飛んだ デマ・うわさが人々の間に飛んでいる 憶測・さまざまな観測が ものガ ものヲ とぶ 跳び箱・ハードルを跳ぶ 1m80cmのバーを 水たまりを ものガ とぶ うさぎ・蛙・のみが 跳ぶ ページが飛んでいる 編み目が飛んでいる ヒューズが飛ぶ 車の修理でボーナスが飛ぶ 複合動詞 飛び上がる 飛び歩く 飛び起きる 飛び降りる 飛び交う 飛びかかる 飛び越える 飛び越す 飛び込む 飛び出す 飛び立つ 飛び散る 飛びつく 飛び出る 飛び抜ける 飛び退く 飛び離れる 飛び回る 慣用表現 首が飛ぶ 飛んでいく・飛んでくる339[飛ばす]
人ガ 人・ものヲ (所カラ)(所へ/ニ) 飛ばす 子供が紙飛行機を飛ばす 窓から庭へ 伝書鳩を東京から横浜に飛ばす ボールを遠くへ 暴走族がオートバイを飛ばす タクシーを飛ばして間に合った 新聞社が特派員を現地に飛ばす 社長が課長を僻地に 会社が社員を東京の本社から沖縄の支社に飛ばす 人ガ ものヲ 難しい問題は飛ばした わからないところを飛ばして読む マスコミ関係者がデマを 監督・新聞社が 冗談・伝令・檄・皮肉・指令を 目次へ340[たまる]
所ニ ものガ たまる 道路に水が 部屋にほこりが 雨水がベランダに 涙が目に 口座に貯金が 押し入れに本が 資料・宿題・切手・古新聞・空き瓶が 人ガ ものガ たまる 彼は 借金・家賃・月賦・支払い・勘定が 貯まっている341[ためる]
人ガ 所ニ ものヲ ためる 風呂にお湯を 空きかんに雨水を 目に涙を 銀行に金を へそくり・小遣い・お年玉を 人ガ ものヲ ためる 切手・古銭を 仕事・宿題を 毎月の払いを 借金・家賃・支払い・月賦・勘定を 複合動詞 ため込む342[散る]
ものガ (所ニ) 散る 桜(の花)が散る 紅葉・イチョウの葉が あたり一面に花びらが散った 破片・水しぶきが (暗闇に)火花が散る 薬・氷で 痛みが散る 複合動詞 散り敷く 慣用表現 戦場・大海原に散る 気が散る343[散らす]
人・ものガ ものヲ (所ニ) 散らす パセリをスープに散らす 具を炊き立ての白いご飯に 船が水しぶきを 騎馬警官が群衆を 風が霧を 花模様を散らした生地 内外角に球を散らす(野球で) 慣用表現 (テレビの音に)気を散らす 火花を散らす(熱戦)344[散らばる]
所ニ 人・ものガ 全国に散らばっている親類がお正月に集まる ゲームが終わると、子供たちは公園いっぱいに散らばって遊び始めた。 部屋中に新聞や雑誌が散らばっている。345[散らかる]
所ニ ものガ おもちゃ・紙くず・洗濯物があたり一面に散らかっている。 その事務所は、あたりに書類が散らかっていて、どこに何があるのか わからなかった。 散らかったままですが、どうぞお上がりください。346[散らかす]
人ガ 所ニ ものヲ ゴミをその辺に散らかすな! 食べかすをテーブルに散らかさないように食べてね。 新聞や雑誌の切り抜きを部屋に散らかしたままにして、いつも妻に叱られる。 目次へ347[届く]
ものガ (ものカラ) 人・所ニ 届く 手が天井に 親戚からお歳暮が 案内状が参加者に 神様に願いが 雪が屋根に届くほどだ 声が部屋の後ろまで届く 電波が届きにくい地域 結婚祝いが友達から妹に 投げた石が向こう岸に 郵便・お中元・小包・メール・ニュースが 外国の日本大使館から日本政府に報告が 気持ちが相手に 祈りが天に 大勢の子どもたちに目が届かない 生徒に注意・監督の目が届いている348[届ける]
人・ものガ 人・ものニ ものヲ 届ける ファンが歌手に花束を 通行人が交番に迷子・拾った財布を 商店が客に注文品・お歳暮を 書類を会社に 被害者が盗難届けを交番に 被害を警察に 会社に休暇願を 住所変更を人事課に 人ガ 文ヲ/ト ものニ 子供が生まれたことを市役所に 病気のため子どもを休ませると学校に届ける 複合動詞 届け出る349[見つかる]
ものガ 見つかる 落とし物・財布・切符・お金・迷子が見つかる 交番・知人の家が 仕事・人材・よい辞書・すばらしい先生が 間違い・誤植が ものガ 人ニ 見つかる 脱税・使い込み・不正が 警察に見つかった カンニングが先生に 隠していたマンガが母に 人ガ ものヲ 人ニ 見つかる 脱税・使い込み・不正を 警察に見つかった カンニングを先生に いたずらを母に 浮気を妻に 人ガ 文の/ところヲ 人ニ 見つかる タバコを吸っているの/ところを 先生に見つかった ほかの女性と会っているの/ところを 恋人に350[見つける]
人ガ (所ニ)ものヲ 見つける 落とし物・捜し物を 四つ葉のクローバーを 探していた本を 自分にあった仕事を 三葉虫の化石を きれいな貝殻を 答案に間違いを テキストに誤植を 都心にいいマンションを 試行錯誤の中で新しい方法を 人ガ 文の/ところヲ 見つける 配水管から水が漏れているのを 市内に犯人が隠れているのを いたずらっ子が逃げ出すところを見つけてつかまえた 目次へ351[残る]
人・ものガ 所・ものニ 残る 学生が教室に残っている 家族が東京に残る 兄が大学に残って研究を続ける 財布にはコインしか残っていない 香りが服に残る 現場に 足跡・指紋・証拠が 残る この地方に古い伝統・制度・風習が 残っている 後世に残る仕事 問題は解決したが、関係者の心にしこりが残った やっかいな問題が残っている(われわれの前に?) ものニ ものガ 匂いが服に残る 傷跡が腕に 顔に子供の頃の面影が 方言に昔の言葉が 彼の声が耳に ラーメンの味が舌に 彼女の姿が目に 記憶に残る事件 作品が最終選考に 名古屋が開催地の候補に352[残す]
人ガ 人・ものヲ (所ニ) 残す 家族を日本に残して赴任する 子供を後に残して亡くなる 荷物を車中に残してあたりを散歩した 部隊の一部を国境に残す 机の上にメモを残す 犯人が犯行現場に指紋と足跡を残す 昼御飯を少し残した 作業を少し残したまま帰ってしまった 持ち時間を少し残して発表を終えた 未解決の問題を残す 人ニ 妻子に莫大な財産を残す 子供に家を残す 次の世代に豊かな自然を 後世(の人々)に偉大な業績を残す 人・ものガ 人・ものニ ものヲ 残す この世に未練を残して死ぬ いまだに彼女に思いを残している 最後の一球に悔いを残した (最後の一球が彼の心に) 関係者の心に不満を残す結果となった (その結果が) 不十分な解決のしかたがお互いの心にしこりを残した (ものトシテ) 犬を留守番に残す メロスを人質に残す ものガ ものヲ この町並みは昭和の雰囲気を残している 顔が子供の頃の面影を 地方の言葉が古代の言葉を 目次へ353[通る]
人・ものガ 所ヲ 通る 大勢の観光客が店の前を通る 廊下を通って食堂へ行く 階段を 車・バス・列車が 橋の上を通る タクシー・馬・猫・行列が 糸が針穴を通る 食べ物がのどを通らない ものヲ 法案が国会を通る 製品・輸入品が 検査・検疫・審査を 通る 野球大会の予選を通る 一次試験・面接・審査委員会を ものニ 入学・入社試験に 人・ものガ 所ニ 通る 客が部屋に通る 注文が調理場に通っていない 所ニ ものガ 通る この町に鉄道が通る 国道・新幹線が 山奥に 糸が針穴に通る ものガ 通る 世間に名が通った経済評論家 よく通る声 筋が通った話 そんな弁解・言い訳は通らない 無理が通れば道理が引っ込む 人ガ ものデ 通る 今でも30代で通る 頑固者・変わり者で通っている 複合動詞 通りかかる 通り越す 通り過ぎる 通り抜ける354[通す]
人ガ ものニ ものヲ 通す 海峡・山にトンネルを通す 地下・海中にケーブル・光ファイバーを 通す 針(の穴)に糸を通す 山奥に国道を通す 日本海側に新幹線を 電気を通さない材料 料理に火を通す 衣類をお湯に通す 人ガ 人ヲ 所ニ/へ 通す 客を部屋に通す 神主が信者を拝殿に 奥へ通す 門番・守衛が許可を得たものだけを中に通す 人・ものガ ものヲ 通す 国会・議会が法案を通す 相手の要求・言い分・意見を 通す 信念を通す 自説・建前・意地・無理・筋を通す 独身を通す ものデ 独身で通す 和服・無帽で通す 偽名で通す 〜を通して 受付を通して人と会う 事務局・世話人を通して スクリーン・マイクを通して 実戦を通して学ぶ 服装を通して現代の文化を考える 全体を通して見る 1年を通して気候が温暖だ 目次へ355[とまる]
ものガ 所ニ/デ とまる 車が家の前に/で とまった バスが停留所に 馬が樹の下で とんぼが帽子に ツバメが電線に 雀が木の枝に ものガ とまる 心臓・痛みが 時計・機械・モーターが 水道・ガスが 血が せき・息・笑いが 交通が ものガ ものニ 聞き慣れない音楽が耳にとまる 骨董店で珍しい焼き物が目に留まった 文ガ テレビの画面がちかちかしていたのがいつの間にかとまった ビルの工事でガンガン音がしていたのが急にとまった。356[とめる]
人ガ ものヲ 止める 水を止める ガス・水道・扇風機・ラジオを止める 息を止める 涙・汗を 注射で痛みを 看護師が出血・鼻血を止める 兄弟のけんかを 争い・暴力・発言・受験・辞任・子どもの外出を とめる 人ガ ものヲ 所ニ とめる 車を家の前に停める 車を家の前で止める ものヲ ものニ 胸に名札をとめる 掲示板にポスターをとめる 髪にリボンを 彼女の発言を心に 風景を目に 印象を心に メロディーを耳に 気にとめる 人ガ 文ヲ とめる 幼児がゴミを拾っているのをとめた 夫が出かけようとするのをとめた357[刺さる]
ものガ ものニ 刺さる 指にとげが刺さってしまった。 爆弾の破片が背中に刺さったが、手術で無事に取れた。 夫の胸には出刃包丁が刺さっていた。妻が刺したのだ。 あの、注射の針が刺さる瞬間というのは、何度経験しても嫌なものだね。358[刺す]
人ガ ものニ ものヲ 刺す 針を指に刺してしまった。 ナイフ・包丁を 胸・腹・腕・首に 刺す 胸にナイフを刺された男が道に倒れていた。 人・動物ガ (ものデ)人・動物ヲ 刺す 蜂・蚊が 人・腕・顔を 刺す スズメバチが鋭い針で人を刺す 指を針で刺してしまった。 ナイフで人を刺す 複合動詞 刺し殺す 刺し通す [動詞文型調査4]へ 目次へ(続く)
【五十音順】 文型調査の目次へ 主要目次へ 4.動詞文 へ §4 動詞文補説 へ