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「現代日本語文法概説」「4.動詞文」補説§4.14「動詞文型調査」

動詞文型調査[4]

目次
【五十音順】
 
[4]
しまる・しめる・閉じる  沈む・沈める  抜ける・抜く  なくなる・なくす  のる・のせる   漏れる・漏らす・漏る  まねる  消える・消す  苦しむ・苦しめる  飛ぶ・飛ばす  たまる・ためる   散る・散らす・散らばる・散らかる・散らかす  届く・届ける  見つかる・見つける  残る・残す   通る・通す  止まる・止める  刺さる・刺す 渡る・渡す  飢える  流れる・流す  さす差す指す   はまる  はめる  いる  かえる  かえす  伝わる  伝える  つとまる  つとめる   そろう・そろえる  切れる・切る  倒れる・倒す  積もる・積む  戻る・戻す   寄る・寄せる 入る・入れる  つく・着く  つける 当たる・当てる  はさまる・はさむ  傾く・傾ける   揺れる・揺らぐ  揺らす・ゆする  ゆるむ・ゆるめる  なれる・慣らす  こぼれる・こぼす  済む・済ませる   助かる・助ける  縮む・縮まる・縮める 続く・続ける  回る・回す まざる・まじる・まぜる・まじえる   固まる・固める  転がる・転がす  静まる・静める

動詞文型調査[4]

319[しまる]
  ものガ しまる     窓が閉まっている  風でドアが閉まった  鍵・扉・戸・門・シャッターが     窓口・銀行・図書館・郵便局が          筋肉が締まっている  魚の身が  身体・首・胴が締まっている  口元が       ねじがきっちりと   はちまきがよく締まる  ひもが     気持ちが締まっている   しまっていこう!   締まらない話   慣用表現  身の締まる思い     
320[しめる]
  人ガ ものヲ しめる     窓・雨戸・ドア・門・シャッター・ふたを 閉める   蛇口・ガスの栓を     箱・冷蔵庫・部屋を 閉める        店を   銀行・郵便局・市役所が窓口を閉める     相手の首を締める  ボルト・ねじを  玄関の鍵を      帳簿を締める     気を締める (引き締める)   人ガ ものニ ものヲ 締める     首にネクタイを   腰に帯・まわし・ベルトを  シートベルトを   複合動詞  締め上げる 締め切る 絞め殺す 閉め出す 締め付ける
321[閉じる]
  人ガ ものヲ 閉じる    本・ふた・幕・ドア・門・扉・水門を 閉じる    目・口を  傘を    開いた足を閉じる      会・店を   支店を   ものガ 閉じる     ドア・戸・扉・門が 閉じる  会が  舞台の幕が   複合動詞  閉じこめる  閉じこもる     慣用表現  (人生の)幕を閉じる  生涯を閉じる
322[沈む]
  ものガ 所ニ 沈む     海賊船が海の底に沈んでいる。そこにはたくさんの宝物も沈んでいる。     潜水艦は「沈む」のではなく、「もぐる」のだ     日が西の空に  太陽・月が 海に      車の後輪が砂に沈む   体が羽毛ベッドに沈む   人ガ ものニ     物思いに沈む  悲しみに沈む  沈んだ表情     不幸な境遇に沈む     挑戦者はあえなくマットに沈んだ(ボクシング)   ものガ     沈んだ音色の楽器  沈んだ色    気分が沈む
323[沈める]
  人ガ ものヲ 所ニ 沈める     ミサイルで軍艦を海に  コンクリートブロックを海底に     行政の愚策が村をダムの底に       湯船にゆったりと身体を   柔らかいベッドに体を  枕に頭を      腰を沈めて居合いの型に構える      悲惨な境遇に身を  苦界に身を       忌まわしい思い出を忘却の淵に     挑戦者をキャンバスに(ボクシング)  パットを沈める(ゴルフ)
324[抜ける]
 ものガ (ものカラ)抜ける      子どもの歯が抜けた  髪が抜けてきた   しらがが       くぎ・とげが  ワインの栓が  斧・ナイフの柄が  タイヤから空気が抜ける     香水の香りが抜けてしまった  服に染み付いていたにおいが抜けた     酒・酔いが抜ける(体から)   お国なまりが抜けた     風邪・疲れ・やる気が抜ける   気が抜ける     緊張が抜けた   肩の力が抜けて、自然に話せた        (あったものがとれた、なくなった)      名簿から名前が   彼の話は肝心な所が抜けている  必要項目・ポイントが      (あるべきものがない)   人・ものガ ものヲ 抜ける (動き)     列車がトンネルを抜ける  潜り戸を  壮大な門を抜けて宮殿の前に立つ     雑木林・裏道・路地を抜ける    松林を抜けて草原へ出た   ものガ 物・所へ/ニ 抜ける (状態)     この道は神社の裏手へ抜ける  このトンネルは裏の井戸へ抜けている   人ガ ものカラ/ヲ 抜ける     その仕事から   チーム・グループ・仲間・会議・捜査班から/を 抜ける   人ガ     あの人はちょっと抜けている  抜けた所のある人だ   複合動詞  抜け出す 抜け出る    慣用表現  間が抜けている  間の抜けた話  腰が抜ける  抜けるような青い空
325[抜く]
  人ガ ものヲ (ものカラ) 抜く     タイヤから空気を抜く   鞘から刀を  柱から釘を  机から引き出しを     コンセントからプラグを  指からとげを   頭から白髪を  歯を 鼻毛を     シャンペンの栓を   畑から大根を   庭の雑草を   カードを1枚抜く     洋服から染みを   野菜からアクを     ドリル・ブルドーザーで建物の壁を抜く   床・底を抜く     パン・クッキーの生地を星形に抜く     昼食・食事を抜く   あいさつ・前置きを抜いて本題に入る     わさびを抜く   肩の力を抜く      亀が兎を抜く   自転車がバスを   二人を抜いて1位になった     日本が先端技術でアメリカを   人口で   体重・成績で次郎を   ものガ 所ヲ     打球が左中間を抜いた   シュートがゴールキーパーの左を   複合動詞  抜き出す  抜き取る    慣用表現  手を抜く  群を抜く
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326[なくなる]
ものガ (所カラ)なくなる     お金・財布・カバン・ケータイが なくなった  食べ物・服が     やる気・熱意・気力・体力・自信・希望・夢が  信用・ほこりが     仕事・生きる手だてが   遊ぶ暇・時間が   美しい自然が     犯罪・交通事故・伝染病・戦争・争い・憎しみが なくなる      お互いの信頼関係が   友情が・愛が   感覚・痛み・喜びが       厳しい条件が  うるさい制限が         これをやる理由・必然性・意義・意味が   必要が       書くことが無くなった
327[なくす]
  人ガ (所カラ)ものヲ なくす     財布・時計・金・鞄・本・ケータイ・定期券を なくす     命・地位・名誉・財産を    逃げ場・行き場を     信用・信頼・熱意・意欲・自信を   やる気・気力を     楽しみ・喜びを  夢・希望を  生きる望みを      記憶を        日本から交通事故を無くす  街から暴力を  作業からむだを     世界から犯罪・伝染病・戦争・争い・偏見・差別・憎しみを なくす
328[のる]
  人・ものガ ものニ 乗る     店員が踏み台に 幼児が祖父のひざに  体重計・机の上・父の背中に 乗る     猫がイスに  子どもがブランコ・シーソーに  はしご・塀・木の枝に       回遊魚が海流に  彼が人の流れに  黄砂・花粉が春風に     ミカンがコタツの上に  コップがお盆に      机の上に辞書が   トラックに引っ越し荷物が載っている      友達の相談に  先輩の話・銀行の融資の相談・寄付・儲け話に のる     彼女の甘い言葉に  彼の計略・口車・誘惑・脅し・誘い・尻馬・おだてに      調子に  リズム・勢い・景気の波・ブームに          写真が新聞に  犯人・彼の名前・事件・記事が  週刊誌・警察のリストに     意見・声が電波に     家事に気が乗らない  気分・興が  勉強・仕事・上役の命令・新製品の開発に   複合述語  乗り切る 乗り越える 乗り込む 乗り回す 慣用表現  図に乗る  (事業が)軌道・波に乗る
329[のせる]
  人ガ ものヲ ものニ のせる     バス・タクシー(の運転手)が客を車に乗せる  貨物・馬・石を船に 載せる     茶碗をお盆に  荷物を頭の上にのせる     息子をひざに  子どもをブランコに  肩に子猫を   手のひらに宝石を      求人広告を新聞に  マンガ・意見・論文・広告・名前を 雑誌・電波・放送に     歌をリズムにのせる   平家物語を琵琶の調べにのせて     相手を自分のペースに  口車・うまい話に  計略・おだてに      私もその話に一口乗せてください   慣用表現  (事業を)軌道に乗せる
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330[漏れる]
  ものガ もの・所カラ (もの・所ニ) 漏れる     蛇口から水が漏れている   雲間から日の光が     部屋の明かりが窓から庭に     ヘッドホンからまわりに音が    ボンベから外にガスが       政府の部署から敵国に秘密情報が     入試問題が関係者から受験生に漏れていたらしい       けが人の口から苦しそうなうめきが漏れた   ものガ ものニ/カラ 漏れる     その作品は選に漏れた   名前が名簿から  重要事項が報告書から     選抜大会の選考に   賞の候補から             複合動詞  漏れ聞く
331[漏らす]
  人ガ ものニ ものヲ 漏らす     計画を外部の者に漏らす     情報を外国の機関に      大学教授が国家試験の問題を自分の学生に漏らしていたことがわかった     夫が職場の秘密を妻に漏らし、妻は近所の奥さんに漏らし、、、     庶民が酷税に ため息・不満・怒りを 漏らす     本音・本心・感想・不平を 部下に漏らす   人ガ ものカラ ものヲ 漏らす     報告書から重要な項目を漏らしていた   リストから        こういう大事なことを説明から漏らしてはいけない   人・動物が 漏らす     赤ちゃん・子どもがおしっこを漏らす  子犬が小便を 
332[漏る]
  ものガ ものカラ 漏る     風呂桶から水が漏る   天井から雨が漏る   ものガ ものガ 漏る     このバケツは水が漏る   この家は雨が漏るので困る     パイプのどこかにガスが漏る所があるらしい。
333[まねる]
  人ガ 人・ものヲ 真似る     人を 動物を  動物の鳴き声を  人の身振りを       やり方・歩き方・話し方・歌い方・書き方を     形・色・声・音を    何事も、人(のやること)を真似てはいけない。     外国語の勉強は、まず真似ることです。     ピカソの絵を真似るのは、やさしいようで難しい。     日本人は、真似るのは上手だが独創性に乏しい、と言われる。 ▽参考   まねをする     明治の日本は、西洋のまねをしようとして、形式を真似ただけだった。
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334[消える]
                       ものガ 消える     火・火事・雪・雲・霧・虹・煙・臭い・音・光・痛みが 消えた     アザ・ニキビ・傷跡が       電気・明かり・ライト・照明が   色・絵・字・模様・線・記号が     ケースの中の宝石が    金庫の中の金が      文明が   豊かな自然が   人・ものガ (所カラ)所ニ/へ 消える     彼女の姿は闇の中に消えた   霧・もや・雪・吹雪の中に  人ごみの中に     海・湖・池・沼に  森の奥・山の向こうへ        忘却の彼方に     お金・給料・ボーナスが どこかに消える      地上から   私の頭・記憶から   金が財布から   品物が商店から     公園から子どもたち(の姿)が消えた     彼の心から疑い・悩み・悲しみ・寂しさが        複合動詞  消え入る  消え失せる 消え去る    消えかかる・消えかける
335「消す」
  人ガ (ものデ)ものヲ 消す     水・消火器で 火・火事を 消す   消しゴムで字を  スパイスでにおいを     明かり・電気・テレビ・ストーブ・ガス(の火)を 消す   音・音楽を     服の染みを消す   足音・足跡を消す      記憶・記録を消す  この事実を消すことはできない  疑いを消す       あんなヤツは消してしまえ! (殺す)        その男は 人ごみの中・森の奥・ビル街へ/に 姿を消した   複合動詞  消し去る 消し止める  消し飛ぶ
336[苦しむ]
  人ガ ものデ/ニ 苦しむ     病気・借金で/に 苦しむ  企業が不況で/に 苦しむ     食糧不足・悪天候に/で 苦しむ   けが・水不足に/で      国が財政再建に苦しむ   弁解・言い訳・説明・理解・判断に苦しむ   
337[苦しめる]
  人ガ 人ヲ ものデ 苦しめる     人を 騒音・ひどいいたずら・ストーカー行為・誹謗中傷で 苦しめる   ものガ 人ヲ 苦しめる     心ない一言が彼を     苦痛・借金・病魔に 苦しめられる
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338[飛ぶ]
  ものガ (所ヲ)(所カラ)(所へ/ニ/マデ) とぶ      鳥が夕焼け空を東から西へ飛んでいった  飛行機が東京から京都まで     紙飛行機が朝のさわやかな空気の中を   とんぼ・蝶が花壇の上を     帽子・書類が風で飛んでしまう   矢・タンポポの種が飛ぶ     海外に飛ぶ  特派員・担当者が現地に飛ぶ  任地・前線に     油がフライパンからとぶ  火花が周りに  唾が 汗が     ものガ 人・ものニ とぶ     厳しい声が選手・チームに  罵声・叱責の声・ヤジが      大臣(の答弁・失言・失態・ふがいなさ)に    犯人に     話・話題があちこちに飛ぶ  子供のしつけから学校教育に話が飛んだ     デマ・うわさが人々の間に飛んでいる   憶測・さまざまな観測が   ものガ ものヲ とぶ     跳び箱・ハードルを跳ぶ  1m80cmのバーを   水たまりを     ものガ とぶ     うさぎ・蛙・のみが 跳ぶ       ページが飛んでいる   編み目が飛んでいる     ヒューズが飛ぶ   車の修理でボーナスが飛ぶ   複合動詞 飛び上がる 飛び歩く 飛び起きる 飛び降りる 飛び交う 飛びかかる        飛び越える 飛び越す 飛び込む 飛び出す 飛び立つ 飛び散る         飛びつく 飛び出る 飛び抜ける 飛び退く 飛び離れる 飛び回る   慣用表現  首が飛ぶ  飛んでいく・飛んでくる
339[飛ばす]
 人ガ 人・ものヲ (所カラ)(所へ/ニ) 飛ばす     子供が紙飛行機を飛ばす  窓から庭へ      伝書鳩を東京から横浜に飛ばす       ボールを遠くへ      暴走族がオートバイを飛ばす  タクシーを飛ばして間に合った     新聞社が特派員を現地に飛ばす     社長が課長を僻地に  会社が社員を東京の本社から沖縄の支社に飛ばす   人ガ ものヲ     難しい問題は飛ばした  わからないところを飛ばして読む     マスコミ関係者がデマを  監督・新聞社が 冗談・伝令・檄・皮肉・指令を
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340[たまる]
所ニ ものガ たまる     道路に水が 部屋にほこりが 雨水がベランダに 涙が目に     口座に貯金が  押し入れに本が 資料・宿題・切手・古新聞・空き瓶が   人ガ ものガ たまる     彼は 借金・家賃・月賦・支払い・勘定が 貯まっている
341[ためる]
  人ガ 所ニ ものヲ ためる     風呂にお湯を  空きかんに雨水を  目に涙を       銀行に金を  へそくり・小遣い・お年玉を    人ガ ものヲ ためる     切手・古銭を  仕事・宿題を     毎月の払いを  借金・家賃・支払い・月賦・勘定を        複合動詞  ため込む
342[散る]
 ものガ (所ニ) 散る     桜(の花)が散る  紅葉・イチョウの葉が     あたり一面に花びらが散った  破片・水しぶきが     (暗闇に)火花が散る      薬・氷で 痛みが散る   複合動詞  散り敷く     慣用表現  戦場・大海原に散る   気が散る  
343[散らす]
  人・ものガ ものヲ (所ニ) 散らす     パセリをスープに散らす    具を炊き立ての白いご飯に     船が水しぶきを   騎馬警官が群衆を  風が霧を     花模様を散らした生地     内外角に球を散らす(野球で)   慣用表現 (テレビの音に)気を散らす  火花を散らす(熱戦)
344[散らばる]
  所ニ 人・ものガ      全国に散らばっている親類がお正月に集まる     ゲームが終わると、子供たちは公園いっぱいに散らばって遊び始めた。     部屋中に新聞や雑誌が散らばっている。
345[散らかる]
   所ニ ものガ      おもちゃ・紙くず・洗濯物があたり一面に散らかっている。      その事務所は、あたりに書類が散らかっていて、どこに何があるのか わからなかった。      散らかったままですが、どうぞお上がりください。
346[散らかす]
    人ガ 所ニ ものヲ     ゴミをその辺に散らかすな!     食べかすをテーブルに散らかさないように食べてね。     新聞や雑誌の切り抜きを部屋に散らかしたままにして、いつも妻に叱られる。
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347[届く]
  ものガ (ものカラ) 人・所ニ 届く     手が天井に  親戚からお歳暮が  案内状が参加者に  神様に願いが     雪が屋根に届くほどだ  声が部屋の後ろまで届く  電波が届きにくい地域      結婚祝いが友達から妹に    投げた石が向こう岸に     郵便・お中元・小包・メール・ニュースが  外国の日本大使館から日本政府に報告が      気持ちが相手に   祈りが天に      大勢の子どもたちに目が届かない  生徒に注意・監督の目が届いている
348[届ける]
  人・ものガ 人・ものニ ものヲ 届ける     ファンが歌手に花束を   通行人が交番に迷子・拾った財布を     商店が客に注文品・お歳暮を    書類を会社に      被害者が盗難届けを交番に  被害を警察に  会社に休暇願を     住所変更を人事課に    人ガ 文ヲ/ト ものニ     子供が生まれたことを市役所に     病気のため子どもを休ませると学校に届ける   複合動詞  届け出る
349[見つかる]
  ものガ 見つかる     落とし物・財布・切符・お金・迷子が見つかる  交番・知人の家が      仕事・人材・よい辞書・すばらしい先生が   間違い・誤植が   ものガ 人ニ 見つかる     脱税・使い込み・不正が 警察に見つかった  カンニングが先生に      隠していたマンガが母に   人ガ ものヲ 人ニ 見つかる     脱税・使い込み・不正を 警察に見つかった  カンニングを先生に      いたずらを母に    浮気を妻に     人ガ 文の/ところヲ 人ニ 見つかる     タバコを吸っているの/ところを 先生に見つかった     ほかの女性と会っているの/ところを 恋人に
350[見つける]
  人ガ (所ニ)ものヲ 見つける      落とし物・捜し物を  四つ葉のクローバーを   探していた本を     自分にあった仕事を   三葉虫の化石を   きれいな貝殻を     答案に間違いを  テキストに誤植を  都心にいいマンションを     試行錯誤の中で新しい方法を   人ガ 文の/ところヲ 見つける      配水管から水が漏れているのを   市内に犯人が隠れているのを     いたずらっ子が逃げ出すところを見つけてつかまえた
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351[残る]
  人・ものガ 所・ものニ 残る     学生が教室に残っている  家族が東京に残る       兄が大学に残って研究を続ける     財布にはコインしか残っていない   香りが服に残る     現場に 足跡・指紋・証拠が 残る     この地方に古い伝統・制度・風習が 残っている     後世に残る仕事     問題は解決したが、関係者の心にしこりが残った     やっかいな問題が残っている(われわれの前に?)        ものニ ものガ     匂いが服に残る  傷跡が腕に     顔に子供の頃の面影が  方言に昔の言葉が     彼の声が耳に  ラーメンの味が舌に  彼女の姿が目に  記憶に残る事件     作品が最終選考に 名古屋が開催地の候補に     
352[残す]
  人ガ 人・ものヲ (所ニ) 残す     家族を日本に残して赴任する  子供を後に残して亡くなる     荷物を車中に残してあたりを散歩した  部隊の一部を国境に残す     机の上にメモを残す   犯人が犯行現場に指紋と足跡を残す     昼御飯を少し残した   作業を少し残したまま帰ってしまった     持ち時間を少し残して発表を終えた   未解決の問題を残す    人ニ     妻子に莫大な財産を残す   子供に家を残す     次の世代に豊かな自然を     後世(の人々)に偉大な業績を残す   人・ものガ 人・ものニ ものヲ 残す     この世に未練を残して死ぬ   いまだに彼女に思いを残している     最後の一球に悔いを残した (最後の一球が彼の心に)     関係者の心に不満を残す結果となった (その結果が)     不十分な解決のしかたがお互いの心にしこりを残した   (ものトシテ)     犬を留守番に残す  メロスを人質に残す     ものガ ものヲ      この町並みは昭和の雰囲気を残している     顔が子供の頃の面影を     地方の言葉が古代の言葉を
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353[通る]
  人・ものガ 所ヲ 通る     大勢の観光客が店の前を通る   廊下を通って食堂へ行く  階段を 車・バス・列車が 橋の上を通る   タクシー・馬・猫・行列が      糸が針穴を通る  食べ物がのどを通らない    ものヲ     法案が国会を通る   製品・輸入品が 検査・検疫・審査を 通る     野球大会の予選を通る  一次試験・面接・審査委員会を     ものニ     入学・入社試験に      人・ものガ 所ニ 通る     客が部屋に通る   注文が調理場に通っていない     所ニ ものガ 通る     この町に鉄道が通る   国道・新幹線が   山奥に     糸が針穴に通る     ものガ 通る         世間に名が通った経済評論家     よく通る声     筋が通った話   そんな弁解・言い訳は通らない     無理が通れば道理が引っ込む        人ガ ものデ 通る     今でも30代で通る  頑固者・変わり者で通っている  複合動詞  通りかかる 通り越す 通り過ぎる 通り抜ける
354[通す]
  人ガ ものニ ものヲ 通す     海峡・山にトンネルを通す  地下・海中にケーブル・光ファイバーを 通す     針(の穴)に糸を通す     山奥に国道を通す    日本海側に新幹線を     電気を通さない材料     料理に火を通す   衣類をお湯に通す   人ガ 人ヲ 所ニ/へ 通す     客を部屋に通す  神主が信者を拝殿に  奥へ通す     門番・守衛が許可を得たものだけを中に通す   人・ものガ ものヲ 通す     国会・議会が法案を通す     相手の要求・言い分・意見を 通す     信念を通す   自説・建前・意地・無理・筋を通す     独身を通す    ものデ     独身で通す  和服・無帽で通す  偽名で通す   〜を通して     受付を通して人と会う   事務局・世話人を通して     スクリーン・マイクを通して   実戦を通して学ぶ     服装を通して現代の文化を考える     全体を通して見る   1年を通して気候が温暖だ 
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355[とまる]
  ものガ 所ニ/デ とまる     車が家の前に/で とまった  バスが停留所に  馬が樹の下で     とんぼが帽子に  ツバメが電線に  雀が木の枝に    ものガ とまる     心臓・痛みが  時計・機械・モーターが  水道・ガスが 血が     せき・息・笑いが  交通が   ものガ ものニ     聞き慣れない音楽が耳にとまる  骨董店で珍しい焼き物が目に留まった   文ガ     テレビの画面がちかちかしていたのがいつの間にかとまった      ビルの工事でガンガン音がしていたのが急にとまった。
356[とめる]
  人ガ ものヲ 止める      水を止める  ガス・水道・扇風機・ラジオを止める      息を止める  涙・汗を        注射で痛みを  看護師が出血・鼻血を止める      兄弟のけんかを  争い・暴力・発言・受験・辞任・子どもの外出を とめる      人ガ ものヲ 所ニ とめる      車を家の前に停める  車を家の前で止める     ものヲ ものニ      胸に名札をとめる  掲示板にポスターをとめる  髪にリボンを      彼女の発言を心に 風景を目に 印象を心に メロディーを耳に 気にとめる    人ガ 文ヲ とめる      幼児がゴミを拾っているのをとめた        夫が出かけようとするのをとめた
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357[刺さる]
  ものガ ものニ 刺さる     指にとげが刺さってしまった。     爆弾の破片が背中に刺さったが、手術で無事に取れた。     夫の胸には出刃包丁が刺さっていた。妻が刺したのだ。     あの、注射の針が刺さる瞬間というのは、何度経験しても嫌なものだね。
358[刺す]
  人ガ ものニ ものヲ 刺す     針を指に刺してしまった。     ナイフ・包丁を 胸・腹・腕・首に 刺す     胸にナイフを刺された男が道に倒れていた。     人・動物ガ (ものデ)人・動物ヲ 刺す      蜂・蚊が 人・腕・顔を 刺す   スズメバチが鋭い針で人を刺す     指を針で刺してしまった。    ナイフで人を刺す   複合動詞  刺し殺す  刺し通す
359[渡る]
 人・動物ガ ものヲ 渡る     橋・横断歩道・踏切・川・道路を 渡る   海・日本海・太平洋を     石橋を叩いて渡る             世間・世の中を渡っていく   渡る世間に鬼はない   人・動物ガ 所ニ/へ 渡る     川の向こう岸に歩いて渡った。  道路の反対側に渡った。     雁がシベリアへ渡る  移民がブラジルに渡った    ものガ 所ニ/へ 渡る     仏教は6世紀に日本へ渡った  漢字は朝鮮半島を経て日本に渡ってきた      浮世絵がヨーロッパに渡って、影響を与えた。   ものガ (人・ものカラ) 人・ものニ/へ     資料が委員たちの手に渡った     秘密書類が産業スパイの手によってライバル会社に渡った     決定権がワンマン社長から取締役会に渡った
360[渡す]
  人ガ 人・ものニ ものヲ 渡す     子どもにお金を渡して買い物を頼む  車掌に切符を渡す     学生にプリントを   道でチラシを渡される       代金と引き替えに品物を渡す   書類・手紙・荷物を      必ず本人に渡してください     アメリカが日本に犯人を渡す (引き渡す)   人カラ 人ニ ものヲ 渡す     これはあなたから彼に渡してください  私から渡しておきます   人ガ ものヲ (所カラ) 所ニ/へ      船頭が船・人・荷物を 向こう岸へ渡した    人ガ ものカラ ものニ/へ ものヲ     幹から太い枝にロープを渡した    船から岸に板を     本土から島へ橋を渡す   人ガ 所・ものニ ものヲ     電柱と電柱の間にロープを渡した     海峡に橋を渡す   水たまりに板を渡す   
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361[飢える]
  人/動物ガ 飢える     戦後しばらく経ったあと、日本人は飢えるという経験を忘れた。     飢えたハイエナがうろついている。   人ガ ものニ 飢える     愛情に飢える   優しい言葉に飢えていた     活字に飢える    女に飢えた男たち   慣用表現   血に飢えた狼(のような男)
362[流れる]
  ものガ 所ヲ (所カラ)(所へ/ニ)流れる     小川が谷間を流れる   濁った水がごうごうと川を流れて行く     小さなボートが上流の村から下流の町へ川を流れていった。  大きな桃が     天然ガスがこのパイプの中を流れている   電流が電線を     雲が青空を南へ  木の葉が川を  南の空を星が流れた     額に汗が流れる   腕に血が   涙が頬に/を 流れる     強い電流が回路に流れる     世間に変なうわさが流れた      スピーカーから会場に音楽・BGMが 流れる     ものガ     時が流れる  時間・年月・歳月が    沈黙の時が流れた     計画が流れた  会・式・遠足・旅行が   質草・胎児が     生活が怠惰に流れる  服装が華美に  議論が抽象論に流れる   人ガ 所ニ/ヲ 流れる     ホステスが場末に  流れ者が各地を     複合動詞  流れ歩く 流れ込む 流れ出す
363[流す]
  人ガ ものヲ 所ニ 流す     パイプに水を流す    ダムの水を川に流す     ロビーの壁に水を流して涼しげな雰囲気を作る  船員が海水を甲板に     回路に電流を流す     下水・生活排水を川に流す   工場が汚水を川に     ゴミを橋の上から川に流す   灯籠を川に流す       世間にうわさを流す  デマ・情報を  会場に音楽・曲を流す   人ガ ものニ ものヲ 流す     頬に涙を流す  額に汗を 腕に血を   よだれを   人ガ ものヲ 流す     風呂で汗を流す         質種を流す   研究会を流してしまった  雨で勝ち試合を流す   ものガ ものヲ            豪雨が家を流す   津波・大水で建物が流された   ものガ 所ヲ 流す     タクシーが市内を流す   ちり紙交換車・宣伝カーが 街を流す   人ガ 人ヲ 所ニ 流す     政治犯を島に流す  後鳥羽上皇を隠岐に  複合動詞  流し込む   慣用表現  水に流す
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364[さす]
  人・ものガ 物・所ヲ 指す       磁石の針が北を指す     彼女の指がその男を指した   先生が生徒を指す     「これ」は何を指すか   人ガ ものニ ものヲ さす     髪に花を挿す  腰に刀を差す  自転車に油を注す      目に目薬を差す  鍋に水を差す    ものガ 所ニ     朝日が部屋いっぱいに差している     頬に赤みが差してきた
365[はまる]
  人・ものガ もの・所ニ はまる     指輪が指にぴったりはまる  ボタンがボタン穴にはまらない     ガラスが窓枠に   絵が額縁に        道具がそれぞれの置き場所のへこみにうまくはまる         タイヤが溝にはまってしまう  子供が川に  犬が穴に     けものがわなにはまる  敵の計略にはまってしまった     条件にぴったりはまる     あの役者はこの役にはまっている   慣用表現     型にはまっている   型にはまった演技
366[はめる]
  人ガ 人・ものヲ ものニ はめる     薬指に指輪を  手に手袋・グラブ・ミットを     タイヤを溝にはめてしまった。     スパイが敵をわなにはめた  某国が敵国を策略に
367[いる]
  所ニ 人・ものガ いる     へやに 子ども・猫・蚊が いる   口の中に雑菌がたくさんいる     あそこにパトカーがいる    ▽基本的に「人・動物」に使う。それ以外は「ある」を使う。    ただし、自ら動く「車・電車・飛行機・エレベーター」が動きそうな状態にある場    合は「いる」を使う場合がある。     人ニ 人ガ いる     私は子どもが3人います。私の姉にも子どもが3人います。     僕には年がかなり離れたいとこがいて、その子がやっと小学生になったんだ。   ▽対応する敬語動詞がある     尊敬語 いらっしゃる   謙譲語 おる   丁寧語 おる   複合動詞  居座る  居直る
368[かえる]
  人・動物ガ (所カラ) 所へ/ニ 帰る     勤め人が(職場から)家に帰る   ペンギンが海から巣へ帰る     外国から帰ってきた   都会から故郷に   ものカラ     旅行・出張から  買い物から  留学から   所ヲ      駅からの道をマンションまで帰っていく     女の子が夜道を一人で帰るのは危険だ   ものガ 人・ものカラ 人・ものへ/ニ 返る     相手から返事が返ってきた  落とし物が持ち主に返った     人・動物ガ ものニ 返る     正気・我に返る  野性に返る  童心に返る      卵からオタマジャクシがかえる  ひな・ひよこが
369[かえす]
  人ガ 人・ものニ ものヲ 返す     図書館に本を返す  借金・金・借りた傘・テストを  杯を返す     あいさつ・会釈・笑顔を返す  言葉を返すようですが  恩をあだで返す   人ガ ものヲ 返す     手のひらを返すように  相撲の行司が軍配を返す   人ガ 人ヲ 所ニ 帰す     生徒を家に帰す  部下を先に帰す   動物ガ ものヲ かえす     鳥が卵をかえす
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370[いく・ゆく]
 人・ものガ (所カラ)所へ/ニ 行く     学校・会社・駅・店・海・山・上・下・北・外国・宇宙・どこかへ 行く     あの世・天国・地獄へ   いいところ・待ち合わせの場所へ      犬・猫・鳥・虫・魚・車・バス・タクシー・船・飛行機・ロケットが     手紙・ハガキ・メール・お知らせ・荷物・小包・宅配便・引っ越し荷物が     電話が 行きませんでしたか?      自分の部屋・家・ふるさと・日本・地球から    人・ものガ 所ヲ (所カラ 所マデ/へ/ニ) 行く       寺院の長い廊下を端から端まで行ってみた     この道を行き着くところまで行く      大西洋を西に行く        人ガ (所へ) ものニ 行く     公園へ散歩に  町へ買い物に  病院へリハビリに  川へ魚釣りに     映画・コンサートに  医者に   人ガ ものガ 行く     やっと満足がいった  どうも納得がいかない    ものガ 行く (修飾語が必要)     仕事がうまくいかない  計画が順調にいく  すべて予定通り行った   人ガ 逝く     適当なときにぽっくり逝きたい  君は逝ってしまった   (ものガ) ものト/デ 行く     次はワインと行こう  今度は超急戦で行く   複合動詞  行き着く 行き詰まる 行き届く 
371[伝わる]
  ものガ (人・所カラ) 人・所ニ 伝わる    うわさが瞬く間に伝わった  ニュース・事件のことが    人々の声が政治家には伝わらないのか    爆発の振動がかなり離れた民家にまで伝わった    事件の映像が現場から世界中に伝わった    仏教が中国から日本に伝わる    郷土芸能が祖先から子孫に伝わる 先祖から伝わった財産   村に伝わる伝統舞踊    慣習が親から子に伝わる    校風・技術・ものの考え方が伝わる   文ガ 人ニ 伝わる    私が手術をしたことが皆に伝わっていた    その民族がその後どうなったかは伝わっていない   ものガ ものヲ 伝わる    電流が銅線を伝わる  音が水中を伝わる   人・動物ガ ものヲ    屋根を伝わって逃げる  サルが枝を伝わって移動する
372[伝える]
  人・ものガ 人・所ニ ものヲ 伝える     係りの者が参加者に連絡事項を伝えた     テレビが人々にニュースを伝える  新聞・ラジオ・マスコミ・マスメディアが    人カラ     そのことは私から彼女に伝えます   人ガ 人・所ニ 文ヲ/ト 伝える       迎えの車が来たことを社長に伝えた  夜中に断水があることを住民に伝える     荷物が着いたと伝えた  機材が届いていないと      早く来いと伝えてください   急いで来るように伝えた     何時から始まるか(を)伝えていなかった  お客を何人呼ぶか店の人に伝えた?    ものガ ものヲ 人・もの・時ニ 伝える     テレビの映像が現地の熱気を 世界・人々に 伝える     その電話が悲しい知らせを家族に伝えた     名人の腕が伝統の技をを現代に伝える     古い民家が昔の雰囲気を今に伝えている   ものガ ものヲ 伝える     金属が電気を伝える  水が音を伝える  熱・振動を
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373[つとまる]
 人ニ ものガ つとまる    私にはこの役が勤まらない    彼にあの仕事が勤まるかどうか心配だ
374[つとめる]
  人ガ ものヲ つとめる    議長を務める  司会・案内役・主人役・接待係・受付・電話番を 務める   人ガ 所ニ つとめる    彼女は市役所に勤めている  銀行・大企業・パン屋・NPOに 勤める   人ガ ものニ つとめる    安全運転に努めています  サービス・勉学・減量・問題解決に 努める   人ガ 文ニ/ヨウニ/ト    よい関係を保つことに努める    健康のため、なるべく歩くように努めています    上司に気に入られるように   間違いをしないように    規則正しい生活をしようと   秘密を知られまいと
375[そろう]
  人・ものガ 揃う    (全部ある)     料理の材料が揃う  部品が  メンバーが        条件が揃う   サイズ・大きさ・色が      事業はヒト・カネ・トキが揃わないと成功しない     よいカードが(トランプで)    (一つになる)     選手たちのスタートが見事に揃った   歌の出だしが揃わない     みんなの調子・足並みが  歩調が  メンバーの服装が揃っている      製品の品質が  紙の大きさがそろっていない  楽器の音色が    所・ものニ ものガ 揃う     棚に工具が揃っている  この店には園芸の道具がすべて揃っている     美術館に画家の代表作が  専門店に高級品が      映画のキャストに有名な俳優が  スーパーの特売に目玉商品が     この事件には証拠がそろっている   
376[そろえる]
  人ガ ものヲ 揃える     料理の材料を揃える 家具・食器を  メンバーを   店が品物を揃える     警察が証拠を  会議に必要な書類を  博物館が違った時代の土器を     靴を揃える  声を揃えて歌う  紙の端を揃えて切る        隊列が足並みを  二人が声・歩調を   人ガ ものヲ ものト/ニ 揃える     カーテンの色を壁の色と   塀の高さを隣の家の塀と     同じ高さに  幅・重さ・大きさ・長さに  同じ色・デザインに     立つ位置を白線に  単語を五十音順に    ものデ     同じ色・長さ・デザイン・ブランド・価格で 揃える   同系色で     人ガ 人ト ものヲ 揃える      隣の人とイスの位置を(自分のイスを隣の人のイスと)       歌の出だしを仲間と   靴下の色を友達と   慣用表現  耳を揃えて(金を返す)
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377[切れる]
  ものガ 切れる    糸・ひも・つな・ロープが切れる  落雷で送電線が切れた    釘に引っかけてズボン・スカート・靴下・シャツが切れた    乾燥で唇が切れた  ナイフ・包丁・紙で 指・ひふが切れた    親子の絆が切れる  あいつとは縁が切れた    町並み・林・道が切れる  車の列が切れる    暖房は夜11時で切れる  定期券・任期・保険・期限が切れる    電気・ガソリン・品物・ストックが切れた   薬の効き目が切れる  麻酔が切れる    息が切れる    打球が大きく左に切れる  ゴルフのボールが右・林のほうに切れる    このナイフはよく切れる   慣用表現     頭が切れる  (彼とは)手が切れた
378[切る]
  人ガ ものデ ものヲ 切る    はさみで紙を切る    包丁・ナイフ・爪切り・のこぎり・刀・おので     髪・糸・ひも・なわ・布・肉・野菜・パン・爪・木・枝・人を 切る    ナイフで指を切ってしまった  落ちていたガラスで足を 切る   人ガ ものヲ 切る    スイッチ・電灯・電源・テレビ・ラジオ・電話を 切る    親子の縁を切る   取引先と縁を切る    野菜の水を切る   水気・水分をよく切ってからなべに入れる    伝票を切る  小切手を切ってください    彼は百メートルで十秒を切った   ゴールまで残り50mを切った    期限を切って仕事をする      風を切ってすべるスキーヤー       ハンドルを右に切る   舵を切る       トランプ(の札)をよく切る      キリスト教徒が十字を切る    ものガ ものヲ 切る    時間は残り1分を切った    価格が原価を切った    慣用表現    あいつと手を切る
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379[倒れる]
  人・ものガ (所ニ) 倒れる    走ってきた子供がイスにぶつかり、子供もイスも倒れた    木・柱・電柱・塀・門柱・家・ビル・搭・立て札・看板が    台風・風・地震で    内閣が倒れる  幕府が   独裁政権が     押されて床に倒れた   木が地面に倒れている   ものデ    過労で倒れる  病気・心筋梗塞・脳卒中で   ものニ    病に倒れる  政治家が凶弾に倒れた  
380[倒す]
  人・ものガ 人・ものヲ (所ニ)倒す    木を倒す  棒・柱・塀・柵・家・ビル・搭・看板・立て札を     相手を押して倒した(押し倒す)       小結が横綱を   ハンターが巨象を    優勝候補を倒す  幕府を倒す    民衆が独裁政権を       細長い箱を床に倒しておく
381[積もる]
  ものガ ものニ 積もる    屋根に雪が積もっている  テーブルにほこりが    国民の間には長年の不満が積もっていた   妻の心に  恨み・憎しみが   ものガ 積もる    借金が積もって、どうにも返せない    無理が積もって病気になる ▽本や荷物などは「〜に積んである」となる 
382[積む]
人ガ ものニ ものヲ 積む    車に荷物を積む  船・飛行機・タンカーに  物資・車・重油を    机(の上)に本を積む  テーブル・床・棚に 書類・食器・箱を   ものガ ものヲ 積む    たくさんの荷物を積んだトラック    この船は1万トンの木材を積むことができる     あの空母は核兵器を積んでいる   人ガ ものヲ 積む     金を積む  保釈金・保証金を      経験を積む   研鑽・教養・練習・修業を    複合動詞    積み上げる 積み重ねる  積み込む 積み入れる     積み出す 積み立てる
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383[戻る]
  人・ものガ (所カラ) 人・所ニ (所ヲ) 戻る     忘れ物をとりに家に戻る  元の位置に戻る 自分の席に 持ち場に     落とし物が持ち主に戻る  サケが生まれた川に  生徒が教室に     来た道を戻る  順路を戻る      学校・外国・出先から  船・ペンギンが海から戻る      平和が日本に戻った  落ち着いた日々が      税金が戻る      学生時代に戻ったようだ     ものカラ     出張・旅行・買い物・仕事から 戻る   人・ものガ ものニ 戻る     仕事に戻る   作業・訓練に  病気が回復して元の生活に戻る     体温が平熱に戻った      意識が元に戻る  食欲・笑顔が
384[戻す]
  人ガ ものヲ 所ニ 戻す     読んだ本を棚に戻す  イスを元の場所に  お金を財布に     道具を道具箱に  車を車庫に  子供たちを教室に      時計の針を10分戻す   人ガ ものヲ ものニ 戻す     コードのねじれを元に戻す        話を白紙に戻す  交渉を振り出しに  議論を本題に     汚れた川をきれいな川に戻したい   人ガ ものヲ 戻す     ワカメを水で戻す   シイタケを    人ガ もどす     車に酔って戻してしまう  酒で 船酔いで      赤ちゃんがミルクを戻す
385[寄る]
  人・ものガ 所ニ 寄る     両はじの人はもう少し真ん中に寄ってください     右に寄って場所を空けた     会社の帰りに本屋に寄った  どうぞまたお寄りください     船が港に寄る  長距離タクシーがスタンドによって給油した     目尻にしわが寄る     
386[寄せる]
  人ガ ものヲ 所ニ 寄せる     子供が嫌いな野菜を皿の端に寄せた   机とイスを教室の隅に寄せる     テーブルの上の札束を自分のほうへ寄せた  彼女のほうへ身を寄せた     植木を塀のほうへ寄せた       額にしわを寄せて考え込んでいた  眉間にしわを  両目を寄せる     読者・視聴者が 意見・感想・批判を 著者・新聞社・テレビ局に 寄せる     彼女が彼に好意を寄せる  愛情・信頼・思いを   世間が被害者に同情を     国中が代表チームに期待を寄せていた   ものガ 所ニ 寄せる     波が岸に寄せる  津波が日本の沿岸に寄せてくる     敵の軍勢が寄せてくる   慣用表現     (人の家に)身を寄せる
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387[入る]
  人・ものガ (所カラ)所ニ/へ 入る   外から中に入る  廊下から部屋に 暑い道から涼しい店に入る    盆踊りの輪に入る   群衆の中に入る     タクシーが大通りから路地に入る 港に船が入る ホームに電車が入る      気持ちのよい風が部屋に入ってくる  道は草原から森に入っていく     風呂・トイレに入る  芸能界・企業・相撲界・政党・老人ホームに     大学・会社に入る  クラブ・グループ・サークル・仲間に  保険に入る     ストライキに入る   調査・審議に     最終段階に入る    季節が春に入る  後半に      冷蔵庫の中にケーキが入っている  かばんに書類が 救急箱に薬が     ナベにスープが  押し入れ・本棚に本が  メモリ(の中)にデータが     研究室にパソコンが入った  学校に冷房設備が  暖房・冷房が入る     注文した品が店に入った   ケーキにナイフが入る      缶コーヒーに砂糖が入っている  かまぼこ・ケーキに酸化防止剤が 毒が      うわさが先生の耳に入った  単語が頭に入らない  風景が目に入る     勉強に身が入る  仕事・練習に 気合・気・力が   人ニ ものガ     アパートの家賃が入る  臨時収入・広告料・講演料が入る     本社から工場長に連絡・知らせ・指示が 入った。    所カラ  (通過点/経路のカラ)    窓・裏口から家に入る     壁の穴からアリが入る     江戸時代、西洋の文化は長崎から入ってきた   複合動詞  入り込む ▽「入っていく」「入ってくる」をよく使う
388[入れる]
  人ガ 人・ものヲ もの・所ニ/へ 入れる     書類・パソコン・辞書・ゲームを カバンに入れる     コーヒーに砂糖を  紅茶にミルクを  スープに塩を      自転車を駐輪場に  車を車庫に  飛行機を格納庫に     子どもを少年サッカーチーム・そろばん塾・大学に 入れる       息子をあなたの会社に入れてください。  知人を委員会に     知らない人を家に入れてはいけない。  店に団体客を入れる     手をポケットに入れて歩く     本屋が新刊本を入れる     このことをよく頭に入れておきなさい。  考慮に入れる     大家に家賃を入れる  家に食費を入れる     ケーキにナイフを入れる   テープにはさみを     お札に透かしを入れる  着物に模様を入れる  切れ目を入れる     客にお茶を入れる       仕事に身を入れる   気合・気・力を        会社に電話を入れておく     人ガ ものヲ 入れる     暖房・冷房を入れる  スイッチを     相手の希望・意見・要求・提案を いれる  複合動詞  入れあげる 入れ替える 入れ替わる 入れ込む  
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389[つく]
 人・ものニ 人・ものガ つく     通訳・助手・看護婦・付き添いが つく     飾り・ボタン・付録・おまけが   汚れ・傷・匂いが  地面に足跡が     製品に印・番号がついている シャツに口紅が 料理に味が     カラオケ装置のついたステレオ   家に庭がついている     残業に手当がつく  借金に利子が 預金に利息が  腹にぜい肉が     認可に条件が付いている        英語の力がつく  知恵が付く  勢いがつく      人にキツネがつく  怨霊がつく     争いに勝負が  答えに見当が  勝負にかたが  話がつく   所ニ ものガ     部屋に明かりがついている   ものガ     電気がつかない  テレビがついたままだ     火のついたタバコ      人ガ ものニ つく     新しい仕事に就く    重要なポストに  王位に      ゆうべは早く床についた      人ガ 人ニ つく     いい先生について勉強する  家庭教師につく      複合動詞  つき合う  つき合わせる 付き従う 付き添う
390[着く]
  人・ものガ 所ニ 着く     客が我が家・ホテル・駅・東京・空港・日本に 着く     列車が大阪に着く  貨物が港に   宇宙船が月に       旅先から送った荷物がまだ着かない   向こうに着くのは5時頃だろう     自分の席に着く
391[つける]
  人ガ ものニ ものヲ つける     胸にバッジ・アクセサリー・名札を つける  髪に飾り・リボンを     パンにバター・ジャムを  すしに醤油を  ウナギにたれを     顔を水につけた 水を顔につけた  机を壁にぴったりつけた     客に案内人をつける  VIPに護衛を        品物に値段をつける   料理に味を  家具に傷を  服に染みを     タバコに火をつける   腕に筋力を       (ノートに)記録・日記・家計簿を つける     大統領は自分の部下を首相の座につけた     玄関に車を着ける  ボートを岸に着けた     人のやることに一々文句をつけるな     試合の結果に見当をつける  目星を 争いに勝負を        的にねらいを     人に知恵を     子どもに名前をつける(「三郎」と)     事故に気をつける   人ガ ものヲ つける     テレビをつける      ラジオ・明かり・電気・暖房・ストーブ・ヒーター・クーラーを つける     人のあとをつける  パトカーが怪しい車をつける    人ガ 人ト ものヲ つける     彼と話をつける   勝負・決着を
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392[当たる]
  ものガ ものニ 当たる  ボールが壁に当たる 石・腕・風・雨・光が 木・隣の人・窓・傘・屋根に    朝の日が部屋いっぱいに当たる  ボールがバッターの頭に当たる    ボールがラケットに当たる  ラケットがボールに当たる    冷たい風が顔に当たる    今年は創立50周年に当たる  1寸は約3.3センチに当たる   人ガ ものニ 当たる    ストーブに当たる  火に当たる 気分が悪いので外の風に当たってくる    団結して敵に当たる  事に当たる  強敵に当たる    交渉・説得・指導・経営・消火・警戒に 当たる   当たって砕けろ    ふぐに当たる  暑さに当たる     宝くじに当たる  宝くじで1等に当たった    あの人は私の叔父に当たる   ものガ     予想が当たる  予言・占い・天気予報・カン・狙いが      映画が当たる  小説・歌・ドラマが当たった    懸賞・宝くじが   宝くじで1等が当たらないかなあ   私に?    人ガ 人ニ 当たる    イライラして家族に当たる  猫・犬に    もの・人ト    次の試合では強敵と当たる  阪神は巨人と当たる  大関が横綱と   ものヲ ものニ 当たる    単語を辞書に当たる  翻訳の怪しいところを原文に当たる   〜には当たらない
393[当てる]
 人ガ ものニ ものヲ 当てる   口にハンカチを当てる  ひたいに手を  傷にガーゼを   受話器に耳を当てる  胸に手を当てて考えなさい    壁にボールを当てる   ラケットをボールに当てる   頭にドライヤーの風を当てる   暗いところに光を当てる   ストーブの火に当てて乾かす   患部に赤外線に当てる   患部を赤外線に当てる    土曜の午後をテニスの練習に当てる  通学時間は読書に当てる   仕送りを生活費に充てる  賞金を借金の返済に     相手チームの主将に新人を当てる     先生が学生に難しい問題を当てる   機動隊を警備に当てる  軍隊を国境の守備に当てる   子どもがサンタに宛てて手紙を書く  亡くなった妻に宛てた手紙  人ヲ 人ト 当てる    伸び盛りの若手をベテラン選手と当てる    人ガ もの・人ヲ 当てる   先生が学生を当てる   急に当てられて答えられなかった   クイズの答えを当てる  人の出身地・職業を当てる   懸賞で1等を当てた   競馬で大穴を当てた    人ガ   小説家が新作で当てた  あの店は「おふくろの味」で当てた   新婚夫婦に当てられた(受身のみ)  人ガ 文ヲ 当てる    ボールがどの袋に入っているか(を)当てる   どの答えが正しいか   私の出身地がどこか当ててください 
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394[はさまる]
  もの・所ニ ものガ 挟まる     赤い紙が本にはさまっている  しおりが本に  ハンバーグがパンに     歯と歯の間にネギが挟まって取れない   すき間に     かばんが電車のドアに挟まってしまった     小さな国が大国の間に挟まって苦労している     指がドアに挟まって、死ぬほど痛かった   何かものの挟まったような言い方をしないで、はっきり言ってください。
395[はさむ]
  人ガ ものニ ものヲ 挟む     サンドイッチにハムと野菜をはさむ  パンの間に     本にしおりを  ノートに資料を  脇の下に体温計を     ピンセットでガーゼを挟む  トゲを挟んで抜く      まじめな話に軽い冗談を挟む       証人の証言に疑いをはさむ  人の話に口を挟む   ものガ ものヲ 挟む     この店は道を挟んだ向こう側にも売場がある     テーブルを挟んで二人は向かい合っていた     町は二つの川に挟まれていた     狭い道でトラックとバスに前後を挟まれた      会議は休憩を挟んで3時間かかった   慣用表現     小耳に挟む
396[傾く]
  ものガ 傾く     テーブル・床が傾いている  壁の絵が少し傾いている     大波で船が傾いた  地震で家が傾いた     国が傾く   うちの会社も傾きかけてきたようだ      ものガ ものニ 傾く     塔が南に傾いている     日が西に傾いた     皆の考えは賛成に傾いてきた     保守的な気持が、説明を聞くうちに、やってみようかという気持に傾いた
397[傾ける]
  人・ものガ ものヲ 傾ける     コップを傾けて、テーブルに水を少しこぼした  グラスを傾ける     ディスプレイを少し傾けて、見やすくした   斜めに     首を(左に)傾ける       飛行機が機体を右に傾けた     財務大臣(の失政)が国の財政を傾ける  家産を     うんちくを傾ける   人ガ ものニ ものヲ 傾ける     計画の達成に全力を傾ける  全精力・エネルギーを     子に愛情を     慣用表現     (話に)耳を傾ける
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398[揺れる]
  ものガ     バスが大きく揺れた 電車・列車が  地震で家が しけ・波で船が     風で木の葉が揺れている 風鈴が  乱気流で飛行機が激しく揺れた     大地が揺れる        スキャンダルで政界が   移転問題で大学が      恋人のことで心が揺れる       この語は表記が揺れている     ものガ ものニ 揺れる     木の葉が風に揺れる  波に揺れる小舟  
399[揺らぐ]
  ものガ 揺らぐ     手抜き工事だったらしく、家の土台が揺らいできた     不景気の影響で政府の経済政策の方針が揺らいでいる     一度は決心したのだが、まだ心が揺らぐときがある
400[揺らす]
  人・ものガ ものヲ 揺らす     ブランコを揺らす  風が木の枝を揺らしている     テーブルを揺らさないでください     ふざけてボートを揺らすと落ちるぞ
401[ゆする]
  人ガ ものヲ 揺する     木の枝に引っかかった紙飛行機を、木を揺すって落とす     赤ん坊はよく寝ていて、体を揺すっても起きない     つり橋を揺すってはいけない     中身がよく混ざるように、ビンを激しく揺すってみた     落ち着かないらしく、しきりに体を揺すっている    人ガ 人・ものヲ 強請る     会社の内部資料を盗んで、会社を強請る     人の秘密を握って、金を強請ろうとしている
402[ゆるむ]
  ものガ    ドアの取っ手のねじがゆるんでいる ボルト・ネクタイ・ベルト・帯が      糸・ひも・ゴム・綱・ロープが   ビンのふたが     春になって湖の氷がゆるんできた  寒さが  雨で地盤が      警戒・制限・規則・風紀・規律が ゆるむ  監視の目が     気持・気が ゆるむ   緊張していた顔・表情が    慣用表現    財布のひもがゆるむ   
403[ゆるめる]
  人ガ ものヲ 緩める     ねじを緩める  ベルト・帯・ネクタイを  靴のひもを      かたく結んだ結び目を       車のスピードを緩める  速力・勢いを 攻撃の手を 監視の目を      規則・制限・警戒・緊張・結束を     気持・気を緩める   慣用表現     財布のひもを緩める
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404[なれる]
  人ガ ものニ 慣れる     新しい環境に慣れる  仕事・職場・学校・地域・生活・騒音に     慣れた道を歩く   機械・道具・車に   ぜいたくに   ものガ ものニ 慣れる     目が暗闇になれてきた  足が靴になれるまでは歩きにくい   ものガ 人ニ 馴れる     この鳥はまだ人になれていない     拾われた犬が飼い主になれてきた
405[慣らす]
  人ガ ものニ ものヲ 慣らす     土地の気候に体を慣らす  暗闇に目を慣らす      その言語の発音に耳を慣らすため、テープを聴いている     動物をならす  
406[こぼれる]
  ものガ (ものカラ)(ものニ) こぼれる  水がコップからこぼれた  しょうゆが皿からテーブルに        砂・湯が  バケツ・浴槽から 廊下・浴室の床に     子どもの目から涙がこぼれた  彼女の口に笑みがこぼれた     ノコギリの刃がこぼれる
407[こぼす]
  人ガ ものヲ (所ニ) こぼす     テーブルにコーヒーをこぼした      お茶・みそ汁・しょうゆ・スープを     その話を聞いてみんなが涙をこぼした  悲しい話に?   人ガ 人ニ ものヲ こぼす     酒場で同僚にグチをこぼす     今日も娘が来て、夫の浮気のことをこぼしていった。   人ガ 文ト(ものヲ)こぼす     加藤さんはいつも「妻がうるさくてかなわない」とこぼす。
408[済む]
  ものガ 済む     用事が済む  支払い・試験・実験・検査・掃除・食事・仕事が 済む     気が済む  気持が    ものガ ものデ 済む     費用が5千円で済んだ  食事代・旅費が 1万円で済む     罰金(だけ)で済んだ   かすり傷で済んだ     勘違いでは済まない   謝っただけでは済まない       「済みません」で何でも済めば警察は要らない
409[済ませる]
  人ガ ものヲ 済ませる     食事を済ませる  用事・仕事・宿題・手続き・あいさつ・式を   人ガ ものヲ ものデ 済ませる     朝食をパン一枚で済ませる   祝辞を1分で済ませる     あいさつ・謝罪を電話で済ませる   示談・一時金で     一冬をコートなしで済ませた   昼食抜きで  
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410[助かる]
  人・ものガ 助かる     命が助かる   乗客10人のうち、50人が助かった     大火事で隣のうちまで燃えてしまったが、うちは助かった     あなたが来てくれて、助かった     近道の橋ができて、時間とタクシー代がずいぶん助かる     いいロボットが開発され、人件費が助かるようになった
411[助ける]
  人ガ 人ヲ 助ける     レスキュー隊員が建物に閉じこめられた子どもを助けた     「助けて!」と叫んだが、誰も助けてくれなかった      テストの時に友達を助けてやった   ものガ ものヲ 助ける     薬が消化を助ける   肥料が作物の成長を      法律は弱者を助けるものでなければならない     新しい制度が障害者の自立を助けることになればと思う   ものガ 文ヲ 助ける     家族や近所の人たちが、私が立ち直るのを助けてくれた
412[縮む]
  ものガ 縮む ゴムが縮む  ばねが縮んだり伸びたりする  線路が寒さで縮む     セーターが洗濯で縮んでしまう  シャツ・靴下が       寿命・命が   気持が縮んでいる     先頭との差が縮む  格差が 
413[縮まる]
  ものガ 縮まる     先進国との差が縮まる  格差が  1位と2位の差が      引っ越して、職場からの距離が縮まった     地下鉄の開通で通勤時間が縮まる     命が縮まる  
414[縮める]
  人ガ ものヲ 縮める     ジェット機の発達が世界の距離を大幅に縮めた     時間を縮める   距離・間隔を 先頭との差を  長さ・幅を      世界記録を4秒縮めた     活動範囲を縮める  なわばりを      文章の長さを半分に縮めた  10行分縮める     カメが首を縮める   足・腕を縮める       喫煙・大酒が寿命を縮める
415[続く]
 ものガ 続く    雨の日が続く  日照り・乾燥した日・荒れた天気が    いやな事件が続く  事故・災害・地震・混乱・不幸・戦争が     よいこと・いい知らせ・平和な日々・幸せな結婚生活が    調査は一週間続いた  旅行・探索・捜査・実験・好景気・不況が    話はまだ続く  小言・お説教が      体力が続く  根気が続かない   小康状態が続いている    エネルギー・燃料・食料・原料・酸素が  所ニ ものガ 続く    店の前に人の列が続いている  車の列が アリの列が    ずっと向こうまで道の両側に商店が続いている  どこまでもビルが  人・ものガ 人・ものニ 続く    並んだ人たちは、前の人に続いて、次々に整理券を受け取っていく    ひな鳥が親鳥のあとに続いて泳いでいる    前の車が急停車すると、あとに続く車が次々と追突した    この道は正面の庭に続きます  荒野に続く道     この話は次号に続く
416[続ける]
  人・ものガ ものヲ 続ける     仕事を続ける  練習・勉強・作業・調査・実験・会議・交渉を      説得・努力・辛抱を  旅・宙ぶらりんな生活を  店を      経済が成長を続ける  話し合いが空転を  売り上げが低迷を   人・ものニ     前の人に続けて歌ってください     本会議に続けて、各部会が開かれた     学生の報告に続けて、教授がコメントを述べた    人ガ 文ヲ 続ける     前を見て、一歩一歩足を前に出すことをひたすら続けた
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417[回る]
  ものガ 回る     コマが回る  地球は回っている  モーターが  風車が     時計の針が回る    人・ものガ 所ヲ 回る     地球は太陽の回りを回っている  人工衛星が  惑星が     都内の古本屋を回って資料を集める      仕事で東北地方を回ってきた   得意先を回る     回覧資料が出席者の間を回って戻ってきた     時計の針が3時を少し回った   人・ものガ 所ニ/へ 回る     すみません、裏へ回ってください     関係者の家に情報収集に回った     仕事の帰りに病欠の同僚の所に回ってみた      やっと私の番が回ってきた (私に)         酔いが全身に回る  アルコール・毒が        彼は買収されて反対派に回ったらしい   敵・守勢に回る     おしゃべりの彼が聞き役に回った   慣用表現     口が回る 酒に酔って口が回らない  舌が回る     急がば回れ
418[回す]
  人ガ ものヲ (方向に)回す     ダイヤルを回す  ハンドル・コマを 腕・首・足首を  右に回す   人ガ 人・ものニ ものヲ 回す     首・肩に 手を回す     担当の委員に書類を回す  会議で資料を  隣の家に回覧板を     知り合いに仕事を回す   伝票を会計に回す     車を玄関に回す      ボーナスを住宅資金に回す  作家が印税を劇団運営に     (食卓で)しょうゆ・ドレッシングを回す   慣用表現     (警察・関連部署に)手を回す   目を回す  気を回す
419[まざる]
  ものガ (ものト/ニ) 混ざる      具がよくご飯と混ざっていておいしい     男子のデータが女子のデータと混ざってしまった     小石が米の中に混ざっている     賞味期限切れの商品が混ざっている      砂とセメントがよく混ざるようにかき混ぜる    カードがよく混ざっていない。もう一度切ってくれ。
420[まじる]
  人・ものガ 人・ものニ 混じる     先生も生徒たちに混じってサッカーをやっている        米に麦が混じっている     髪に白髪が混じるような年になった     録音が悪く、雑音が混じっていて言葉がよく聞き取れない     私は、祖母が台湾人なので、台湾人の血が混じっている     あのドイツ人はときどきドイツ語が混じった英語を話す 
421[まぜる]
  人ガ ものヲ (ものト) 混ぜる     セメントを砂とよく混ぜる     小麦粉と卵とバターを混ぜる  日本語と英語を混ぜて話す     カードを混ぜる  サラダを混ぜる     人ガ ものニ ものヲ 混ぜる     ご飯に麦を混ぜる  散らし寿司の具を  赤に白の絵の具を少し     スープに何種類かの調味料を     金に他の金属を混ぜる         ガソリンに水を混ぜて売ったらしい
422[まじえる]
  人ガ 人ト ものヲ 交える     戦国大名が隣国と一戦を交えた     彼は山奥に住み、人と言葉を交えるのは年に数回だという。    人ガ 人・ものヲ 交える     講師は軽い冗談を交えながら、わかりやすく説明してくれた。     来年のクラス会は、校長先生を交えて行いたいと思います。     部下の評価に私情を交えてはいけない
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423[固まる]
  ものガ 固まる     絵の具が固まる  セメント・ゼリー・塩・血が 固まった     方針が固まる   構想・計画・決心・考え・意見が固まる     学問の基礎が固まる   国の体制が     人・ものガ 所ニ 固まる     子供たちが校庭の真ん中に固まって何か相談している     工場は町の南に固まっている     入り口に固まらないで、奥のほうに入ってください
424[固める]
  人ガ ものヲ 固める     土を固める   雪・セメント・油を   お菓子を焼いて固める     ゼリーを冷やして固める       決心を固める   覚悟・方針・団結・結束を      基礎・土台を   国の守り・国境(の警備)を  城門を       守備隊が正面を固めていた     こぶしを固める       人ガ ものヲ 所ニ 固める       荷物を一か所に固める      慣用表現     身を固める   うそで固めた話
425[転がる]
  ものガ (所ヲ)転がる     ボールが転がる  球・みかん・りんごが     大きな岩が坂道を転がっていく    所ニ     彼は強く押されて電車の床に転がった     赤ん坊が部屋の隅に転がって寝ていた     テーブルの上にとっくりが何本も転がっていた     空き地に丸い石がたくさん転がっている     チャンスはどこにでも転がっている ▽丸いものの持続的な動きと、「倒れる」に近い一回の動き、そしてその結果の状態   もともとの状態を「転がった」後の状態としてみる場合
426[転がす]
  人ガ ものヲ (所ニ)転がす     ボールを床に転がす   石・タイヤ・丸太・たる・ビン・たまごを     相撲をとって相手を転がす  横綱が大関を土俵に転がす    慣用表現     車(自動車)を転がす   土地を転がす
427[静める]
  ものガ 静まる    騒ぎが静まる  風・波・暴動・内乱・怒り・痛み・興奮・心が     会場が静まる  場内・辺り・教室が  ざわついた雰囲気が
428[静める]
  人ガ ものヲ 静める       怒りを静める   心・気持ちを     軍隊が暴動を 警察が騒ぎを    魔法で嵐・波をしずめた   ものガ ものヲ 静める     薬が痛みをしずめる  セキを     散水車がほこりを
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