最高の~
most; supreme
❶ 私のような者が、このように立派な賞をいただくとは光栄の至りでございます。
❷ わたしの書いたものを認めていただけるとは、感激の至りだ。
❸ こんな失敗をするとは、全く赤面の至りだ。
接続 | Nの+いたり | F |
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話者が感激したときや強く感じたことを表現するときに言う。慣用的な古い表現。
Expresses speaker's strong emotions. Old idiomatic expression.
~の方面では/~を見て評価すると
in terms of; as far as…is concerned
❶ この機械は見かけの上では使い方が難しそうですが、実際はとても簡単なのです。
❷ この会に参加するには、形式上面倒な手続きを取らなければならない。
❸ お手元の決算報告書をごらんください。計算上のミスはないつもりですが。
接続 | Nの+上で N+上 |
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1)「~の上で・~上」の形で「~を見て、または~を考えて判断するとどうであるか」を言いたいときに使う。
2)ほかに、法律上・習慣上・都合上・生活上・経済上・健康上・~の関係上などの例がある。
1)Judgment based on seeing or thinking of what precedes pattern.
2)Other examples of relationships with what comes before pattern are:法律上 (in terms of the law), 習慣上, (in terms of customs), 都合上 (in terms of economics), 健康上 (in terms of health), and ~の関係上 (because of).
最高の~/~の最高だ
the height, zenith
❶ この世の幸せの極みは子や孫に囲まれて暮らすことだという。
❷ 現在の祭りの極みはオリンピックだろう。
❸ 能・狂言は日本文化のおもしろさ、深さの極みだ。
❹ こんなに細かく美しい竹細工がある! これぞ手仕事の極み!
接続 | Nの+極み | W |
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「~の極み」で、「最高の~だ」と、話者が感激してその気持ちを表すときに使われる。古い言い方。「感激の極み・痛恨の極み」などが慣用的に使われる。
Strongly stresses speaker's belief that something is the absolute best. Old expression. Used in such idioms as 感激の極み (the most impressive), 痛恨の極み (the height of sorrow).
➡ のことだから
~なのだから
being; the fact that
❶ 買い物が好きなよし子のことだから、今日もきっとたくさん買い物をして帰ってくるよ。
❷ A:林さん、遅いですね。来ないんでしょうか。
B:いや、いつも遅く来る彼のことだ。きっと30分ぐらいしたら来るよ。
❸ 健のことだ。怒ってカッとなったら、何をするかわからない。
接続 | Nの+ことだから |
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1)「~のことだから、…」の形で、互いにわかっていることから判断して、推量したことを言う。「~」で、話す人の判断の根拠を言う。「…」で、推量したことを言う。
2) ❸ のように互いにわかっていること(この場合は健の性格)は省略されることが多い。
3)文末では ❷ ❸ のように「のことだ」という形になる。
1)Speaker and listener are agreed on judgment or conjecture. Basis for speaker's judgment precedes pattern; conjecture follows.
2)Often thing understood is omitted, as in sentence ❸ (in this case, Ken's character).
3)At end of sentence becomes のことだ, as in sentences ❷ and ❸ .
it's the case that
❶ 来月スイスに行きます。絵本の展覧会に出席するのです。
❷ お先に失礼します。今日は子どもの誕生日なんです。
❸ 田中さんはいつも花子さんといっしょにいるね。花子さんが好きなんだね。
❹ 日本ではクリスマスは年末の風物詩の一つなのである。
❺ この話はタイで聞いたのではありません。インドで聞いたのです。
❻ A:いいセーターね。あなたが編んだの。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のだ |
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1)「のだ」の基本的な使い方である。ある事情を説明したり、理由を説明したりするときに使う。
2)一部分だけ( ❺ タイで聞いた、 ❻ わたしが編んだ)を否定するときには「のではありません・んじゃない」を使う。
3)話し言葉では「んです・んだ」となる。
4)「である体」の文では ❹ のように「のである」となる。
1)Basic form of のだ (explanatory copula). Explains situation or reason.
2)When negating only part of something, uses のではありません or んじゃない, as in sentences ❺ and ❻ respectively.
3)In spoken language, becomes んです or んだ.
4)In である form, becomes のである, as in sentence ❹ .
that is
❶ 20歳なのに、気に入らないことがあるとすぐに泣く。彼女はまだ子どもなんだ。
❷ 今年は30度以上の日が8日しかなかった。冷夏だったのだ。
❸ 本屋の店頭には中高年の男性のための料理雑誌が目立つ。暮らしを楽しもうという人が増えてきたのだ。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のだ |
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1)前の文で言ったことを、別の言葉で言い換えたり、まとめたりするときに使う。
2)「つまり・要するに」などに続けることが多い。
3)話し言葉では「んだ」を使う。
1)Rephrases or summarizes what was said in first clause.
2)Often follows つまり (in other words), or ようするに (that is).
3)In spoken form becomes んだ.
really want to say
❶ 親がいくら反対しても、わたしは彼女と結婚したいんだ。
❷ 誰がなんと言っても、今年はわれわれのチームが優勝するんだ。
❸ 何度でもやり直す人が成功するのです。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のだ |
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1)話者が自分の主張を強く言ったり、自分の決意を述べたりするときに使う。
2)話し言葉では「んだ」を使う。
1)Emphasizes speaker's assertion or resolution.
2)In spoken language becomes んだ.
that's why
❶ A:今朝は3年ぶりにマイナス1度の冷え込みだったそうですよ。
B:だから寒かったんだ。
❷ レントゲン写真をとったら足の骨が折れていた。だから痛かったんだ。
❸ A:さっき、駅前で事件があったらしいね。
B:ああ、それで、おまわりさんが出ていたんだ。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のだ |
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1)前の文で、事実や事態を言う。後の文に「だから・それで」などの理由を表す言葉を使い、文末 を「…のだ」として、 話者が納得したことを言う。
2)話し言葉では「んだ」を使う。
1)First sentence explains some fact or incident. Second explains reason for fact using だから, or それで and ends in …のだ to show speaker is convinced.
2)In spoken language becomes んだ.
since
❶ 試合をしに行くのだから、観光などは後にして、健康に気をつけてください。
❷ この本は難しいんだから、何回も読まないとわからないだろう。
❸ 8月20日過ぎの海は危険なんだから、泳ぐのはやめた方がいい。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のだから |
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1)「~のだから…」の形で、「~」という理由について共通の認識を確認した上で、「…」では話者の判断や意向や相手への働きかけなどを言いたいときに使う。
2)話者と相手との間で、ある話題について共通の認識をもつ前に使うのは不自然である。
◆ × あした父が来るんですから、空港に迎えに行きます。
→○あした父が来ますから、空港に迎えに行きます。
3)話し言葉では ❷ ❸ のように、「んだから」となる。
1)Speaker appeals to listener, gives judgment or inclination after pattern based on verification of some common knowledge given before pattern.
2)Unnatural to use before speaker and listener have common knowledge about topic.
◆ × あした父が来るんですから、空港に迎えに行きます。
→○あした父が来ますから、空港に迎えに行きます。
3)In spoken language becomesんだから, as in sentence ❷ ❸ .
(deep emotion) and became
❶ 彼は優勝カップを手に、改めて深い喜びに包まれるのだった。
❷ 一郎は1年の外国暮らしを終え、自立した大人に成長したのであった。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のだった | W |
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1)過去のできごとなどについて、感情を込めて述べるときに使う。随筆や小説などで使われる方法。
2) ❷ のように「である体」では「のであった」を使う。
1)Describes emotions about some past event. Used in essays and novels.
2)The である copula becomes のであった, as in sentence ❷ .
➡ んだった〈後悔〉
so
❶
❷ わたしはコーヒーが好きなのでよく飲みます。
❸ 冬休みに故郷に帰って家族に会いました。みんな元気だったので、安心しました。
❹ あしたは休みなので、友だちと映画を見に行きます。
❺ すみません。ちょっと寒いので、窓を閉めてくださいませんか。
❻ 今、調べておりますので、少しお待ちください。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな )+ので |
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1)「~ので…」の形で、「~」に原因・理由を表す言葉を使い、「…」の文で結果や成り行きを言うことが多い。文末に命令や禁止の文はあまり使わない。
◆ × うるさいので、やめろ。
→○うるさいから、やめろ。
2)個人的な言い訳を言う場合には、「ので」の方が「から」より改まった軟らかい表現である。
3)「のでです・のでだ」の形では使わない。
4) ❻ のように、丁寧に言いたいときは、丁寧形に続くこともある。
1)Words expressing cause or reason often appear before pattern; course of events leading to result follow. Sentence ending does not usually take commands or injunctions.
◆ × うるさいので、やめろ。
→○うるさいから、やめろ。
2)When giving personal excuses ので is softer and more formal than から.
3)Not used as のでです or のでだ.
4)Can be used with polite form, as in sentence ❻ .
what; are (you)?
❶ A:何かいいことがあったんですか。うれしそうな顔をして……。
B:ええ、あした、マリアさんとドライブに行くんです。
❷ 年末なので、新幹線の切符を取るのが大変でした。日本ではお正月にみんながふるさとへ帰るのですか。
❸ (田中さんが帰る準備をしているのを見て)
A:田中さん、もう帰るんですか。
❹ 病気なのに、たばこを吸うんですか。
❺ こんな夜中に何をしているんだ。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のですか |
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1)見たり聞いたりしたことから話す人が判断したことが正しいかどうか確認したり、説明を求めたりするときに使う。
2) ❹ ❺ は詰問調で、非難している感じがある。
3)話し言葉では「んですか・んだ」を使う。
1)Confirms veracity of speaker's judgment based on what is seen or heard, or seeks explanation.
2)Can sound accusatory, as in sentences ❹ and ❺ .
3)In spoken language, becomes んですか or んだ.
➡ んですが
➡ んじゃない
in spite of the fact
❶ わたしが3時間もかけてケーキを焼いたのに、だれも食べません。
❷ ひろしは暑いのに、窓を開けないで勉強しています。
❸ 冬の山は危険なのに、どうして登るんですか。
❹ 夜の12時なのに、電車にはおおぜいの人が乗っていました。
❺ (パーティーに遅く来て)マリさんはもう帰ったんですか。会いたかったのに……。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のに |
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1)「~のに、…」の形で、「~」では事実を述べて、「…」でそのことから予想されることと違った結果であることを言う。話す人の意外な気持ち・疑問・不満・非難・残念な気持ちを表すことが多い。
2)文末に話す人の意志や希望を表す文や働きかけを表す依頼、命令などの文は使われない。
◆ × 忙しいのに、手紙を書きなさい。
→○忙しくても、手紙を書きなさい。
1)Speaker describes fact before pattern; results speaker did not expect follow. Often shows speaker's doubts, dissatisfaction, criticism, regret, or feeling that something is unexpected.
2)Sentence ending does not take expressions of speaker's volition, hopes, appeals, requests, or commands.
even though
❶ 去年の冬は暖かかったのに、今年の冬はとても寒い。
❷ 田中さんは日本人だが、日本語は下手なのに、英語はうまい。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のに |
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1)「のに」の前後で、対比している事柄を結んでいる。
2)「が」や「けれども」と同じような使い方であるが、「のに」の場合は話す人の意外な気持ち、疑問などの気持ちが含まれている。
1)Contrasts linked by のに.
2)Same kind of usage as が and けれども, but のに includes speaker's doubts or feeling that something is unexpected.
for
❶ このナイフはチーズを切るのに便利です。
❷ 電子辞書は言葉の意味を急いで調べるのに役に立ちます。
❸ 外国旅行をするのにはパスポートが必要だ。
❹ ここから空港に行くのには1時間かかる。
❺ わたしは買い物に、いつもバイクを使っています。
❻ 東京駅へ行くにはこのバスが便利です。
接続 | Vる+の/する動詞のN+に |
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1)物の用途・目的・有用性などを言う言い方。「~のに…」の形で、「~」で用途や目的を言い、「…」で「便利だ・必要だ・役に立つ・使う・かかる」などの意味のことを言う。
2) ❺ のように「する動詞」の場合、「する動詞のN+に」の形でも使う。
3) ❻ のように「のに+は」の形で使う場合に、動詞の後ろの「の」がない使い方もある。
1)Use, purpose, or utility. Use or purpose precedes のに; words meaning convenient, necessary, useful, use, or take (time, money, etc.) follow.
2)When containsする verb, becomes: nominal of する verb + に, as in sentence ❺ .
3) For のに + は, as in sentence ❻ , の after verb can be omitted.
when; who; why
❶ 田中さんのうちに行ったのは、先週の水曜日です。
❷ わたしが信じているのは山田さんだけです。
❸ アルバイトをしているのは、旅行をするためだ。
❹ 命が助かったのは手術をしてくださった先生のおかげです。
❺ 電話をもらったのはチンさんの奥さんからです。チンさんからではありません。
❻ 春子さんはいい人でしょう。あんないい人と別れるのはどうしてですか。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nな)+のは~だ |
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1)言いたいことを強調する文である。「~のは…だ」の形で、「~」で話題になること、「…」で説明したいこと・理由・強調したいことを言う。
2)「…」では文末に「ためだ・おかげだ」などの理由を表す言葉や目的を表す言葉などがよく使われる。
1)Emphasis. Topic precedes pattern; explanation, reason, or emphasis follows.
2)Sentence ending often takes ためだ (for the reason), おかげだ (thanks to), or other words expressing reason or purpose.
➡ より~のほう
➡ ただ~のみ
~だけでなく
not only, but
❶ 山田さんは出張先でトラブルを起こしたのみならず、部長への報告も怠った。
❷ 会社の業務改善は、ただ営業部門のみならず、社員全体の努力にかかっている。
❸ この不景気では、ひとり中小企業のみならず大企業でも経費を削る必要がある。
接続 | N/〔普通形〕(ナAである/Nである)+のみならず | F | W |
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1)「のみならず」の形で「~だけでなく、範囲はもっと大きくほかにも及ぶ」と言いたいときに使う。硬い表現。
2)後の文には「も・で・さえ」などがよく使われる。
3)この言い方には、ほかに「ただ~のみならず・ひとり~だけでなく・ひとり~のみならず」などがある。「ひとり~のみならず」は特に書き言葉的。
1)Situation extends beyond one aspect to impact far wider range. Formal expression.
2)Often followed by も, まで, さえ, etc.
3)Other similar forms are: ただ~のみならず (not merely, but), ひとり~だけでなく (not just one, but), ひとり~のみならず (not simply one, but). ひとり~のみならず is a particularly written form.
~を頼って/~の下で
under; under the auspices of
❶ わたしはいい環境、いい理解者のもとで、恵まれた生活を送ることができた。
❷ ぼくは今、小林という人のもとで陶芸を習っています。
❸ この鳥は国の保護政策のもとに守られてきた。
❹ 新しいリーダーのもとに、人々は協力を約束し合った。
接続 | N+のもとで |
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「~の影響の下で、~の影響を受けながら」という意味。 ❸ ❹ の「のもとに」も意味・用法は同じである。
Under influence of, or to be influenced by. Has same meaning and usage as のもとに, as in sentences ❸ and ❹ .
➡ のもとで