once; when
❶ 暖かくなると、桜の花が咲きます。
❷ ここを強く押さないと、電気はつきません。
❸ となりの部屋がうるさいと、眠れません。
❹ 外国語が上手だと、いろいろな仕事ができます。
❺ この学校は外国人でないと入れません。
❻ この道を右に曲がると、駅が見えます。
❼わたしはおなかがすくと、いつもラーメンを作って食べます。
❽A:会議の時間が変わったことを木村さんにも知らせないと。
❾母:ともちゃん、早く起きないと。もう7時半ですよ。
接続 | 〔普通形〕の現在形+と |
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1)「~と、…」の形で、「~」が成立した場合、必然的に「…」が成立する、という意味を表す。「…」の文末は現在形。
2)「…」には話す人の意志・依頼などを表す文は来ない。
◆ × 春になると、山へ遊びに行きましょう。
→○春になると、きれいな花が咲きます。
3)話す人の意志のある行動でも、❼のように習慣的な行為の場合は意志性が薄いので使える。
4)❽❾は話し言葉。このように「Vないと」は日常生活の中で相手や自分にある行動を取るように促す警告の意味でよく使われる。「Vないと」の後には「いけない・だめだ・困る」などの否定的な言葉が省略されている。
1)Second action inevitably occurs after first action. Sentence ending is in present tense.
2)Speaker's volition or request does not follow と.
◆ × 春になると、山へ遊びに行きましょう。
→○春になると、きれいな花が咲きます。
3)Speaker's volitional actions can be used for habitual actions such as in sentence ❼, since volition is muted.
4)Sentences ❽ and ❾ are spoken forms, and as is apparent, can often be used to urge speaker or others by using Vないと to take certain actions in daily life. Negatives such as いけない, だめだ, and 困る are omitted after Vないと.
~てすぐ
(conditions) when
❶ 兄は上着を着ると、だまって出ていきました。
❷ 次郎は手紙を読み終わると、すぐに返事を書き始めました。
❸ このごろ、マリはうちに帰ってくると、すぐどこかへ電話をかけます。
接続 | Vる+と |
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1)「~と、…」の形で「~の動作に続いてすぐ…の動作をする様子」を表す。
2)「~と…」の主語は同じ。
3)「…」には、話す人の意志や依頼を表す文は来ない。
4) ❸ のように文末が現在形のときは、習慣的によくすることを表す。
1)Indicates that as soon as what precedes pattern is completed, second action takes place.
2)Subject of both verbs is same.
3)Speaker's volition or request does not appear in succeeding action.
4)When sentence ending is in present tense, as in sentence ❸ , indicates habitual action.
says; said
❶ 花子さんは「サッカーの試合をはじめて見ました」と言いました。
❷ 祖母は「いち、に、さん」と言わないで「ひとつ、ふたつ、みっつ」と数えます。
❸ 犬は「ワンワン」、ねこは「ニャーニャー」と鳴きます。
❹ あの子はぼくに「こんにちは」って言ったよ。
接続 | 〔丁寧形〕・〔普通形〕+と 1)参照 |
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1)直接的な引用を表す。言う言葉をそのままの形で「 」に入れて「と」で受ける。 ❷ ❸ のように「言う」以外の動詞でも使う。
2)話し言葉では ❹ のように「って」を使う。
1)Direct quotations. Quoted phrase is repeated exactly as spoken, followed by to. Verbs other than 言う can be used, as in sentences ❷ and ❸ .
2)In conversation, って is used, as in sentence ❹ .
said
❶ 花子さんはサッカーの試合をはじめて見たと言いました。
❷ 英語の"Thank you."は日本語で「ありがとう」と言います。
❸ 次郎はお父さんに早く会いたいと手紙に書きました。
❹ 今日の漢字の試験は簡単だったと思う。
❺ 初めてコアラを見たとき、かわいいなって思った。
接続 | 〔普通形〕+と |
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1)間接的な引用を表す。言った内容を「 」に入れないで「と」で受ける。
2)直接話法を間接話法にするとき、丁寧体で話したことや書いたことを普通形にして「と」で受ける。
3)間接話法にすると、人称の言い方や視点のある動詞「行く−来る」なども変わる。
◆ マリは「わたしは来週あなたの家に行きます」と言った。
→マリは、来週わたしの家に来ると言った。
4)話し言葉では ❺ のように「って」を使う。
1)Indirect quotations. Quotation does not precede と.
2)When converting direct discourse into indirect, polite spoken speech or written forms are put into plain form and followed by と.
3)With indirect discourse, verbs that reflect person or point of view change, e.g., 行く becomes 来る, etc.
◆ マリは「わたしは来週あなたの家に行きます」と言った。
→マリは、来週わたしの家に来ると言った。
4)In speech, って is used, as in sentence ❺ .
(non-actual supposition) if only
❶ 伊藤:きのうのパーティーは楽しかったですよ。木村さんも来られるとよかったのに。
❷ 田中さんは、もう少し友だちの意見を聞くといいのに……。
❸ (助手をする人について)もっと経験のある人だとよかったんだけれど。
接続 | 〔普通形〕の現在形+と~(のに) |
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1)「~と、…のに/けれど」の形で、「~と」で事実とは違うことを仮想して、「…」で実現しなかったことについて、残念な気持ちを述べる。
2)文末は「のに・けれど」などの表現が多い。
1)Using the form ~と、…のに/けれど, imagines something contrary to fact and expresses feelings of regret or gladness that fact was not realized.
2)Often words such as のに、orけれどoccur at end of sentence.
~と影響し合って
go hand in hand with
❶ 彼の才能は人一倍の努力と相まって、みごとに花を咲かせた。
❷ 彼の厳しい性格は、社会的に受け入れられなかった不満と相まって、ますますその度を増していった。
❸ 日本の山の多い地形が、島国という環境と相まって、日本人の性格を形成しているのかもしれない。
接続 | N+と相まって | W |
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「~と相まって」の形で「ある事柄に、~という別の事柄が加わって、よりいっそうの効果を生む」という意味。
Second element is added to first to increase intensity of result.
~という状況なので/~ので
being
❶ アフリカへ行くのは初めてとあって、会員たちは興奮気味であった。
❷ 夏物の売り出しが始まったが、景気が上向きとあって、商店街の人出はよかった。
❸ 久しぶりの晴天の休日とあって、山は紅葉を楽しむ人でいっぱいだ。
❹ 苦しい練習を乗り越えての優勝とあって、どの選手の顔も喜びにあふれていた。
接続 | N/〔普通形〕+とあって |
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「~とあって、…」の形で、「~」では特別な様子や状況について述べ、「…」ではそれが理由となって起こることについて言う。話者の観察したことを述べることが多い。ニュースなどでよく使われる。
Special situation or appearance is described before pattern; resultant situation is described following pattern. Often used to describe speaker's observations. Often used in news.
~なら
if for…
❶ 子どもの教育費とあれば、多少の出費もしかたがない。
❷ 彼は人柄がいいから、彼のためとあれば協力を惜しまない人が多いだろう。
接続 | N+とあれば |
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1)「~とあれば」の形で、「~のためなら、または、~のためだから、そのことは必要だ、受け入れられる」と言いたいときに使う。
2)慣用的に「~ためとあれば」の形で使われることが多い。後には依頼や誘いの文は来ない。
1)Necessary or acceptable because is for something.
2)Often used in idiom ためとあれば. Requests and invitations do not follow.
(hope) would be good if
❶ (スポーツ大会の前日)A:あした、雨が降らないといいですね。
❷ A:赤ちゃんができたんだって? おめでとう。男の子と女の子とどっちがいい?
❸ 学校がもうちょっと駅から近いといいんだけど。
❹ 正月には国へ帰れるといいなあ。
接続 | 〔普通形〕の現在形+といい |
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1)そうなってほしいという希望や願いを伝えるときに使う。
2)文末に詠嘆の気持ちを表す「なあ」をつけることが多い。
3)実現が難しいと感じている場合には ❸ のように文末に「けど・のに・が」などをつけることが多い。
4)「~といい」の「~」には話す人の意志を含む言葉は使わない。
◆ × 正月には国へ帰るといいなあ。
5)「たらいい・ばいい」とは互いに言い換えができる。
1)Expresses hope that something will happen or conveys wishes.
2)Often ends with exclamatory なあ.
3)When situation seems difficult to realize, phrases such as けど, のに, or が are appended to end of sentence, as in sentence ❸ .
4)Words expressing speaker's volition are not included before といい.
◆ × 正月には国へ帰るといいなあ。
5)Interchangeable with たらいい and ばいい.
(recommendation) good if (you)
❶ 眠れないときは、ちょっとお酒を飲むといい。
❷ 海外旅行には、軽い電子辞書を持っていくといい。
❸ この結婚式場は夏ならすいているから、夏に式を挙げるといいですよ。
❹ クリーニング屋なら、A店に行くといいです。サービスがいいから。
接続 | Vる+といい |
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1)「そうするのがいい案だ」という意味を表し、ほかの人に勧めたり提案したり助言したりするときに使う。
2)同じ意味の表現に「たらいい・ばいい」がある。
3)「どうするのが適切か」と質問する場合には「どうするといいか」は使えない。「どうしたらいいか」か「どうすればいいか」を使う。
◆ × 眠れないとき、どうするといいですか。
→○眠れないとき、どうしたらいいですか。
4)しないことを勧める場合は「Vない方がいい」を使う。
◆ × しないといい。
→○ しない方がいい。
1)Advises or recommends plan considered good to someone.
2)Forms たらいい and ばいい have same meaning.
3)どうするといいか is not used when asking what would be appropriate approach to something.
◆ × 眠れないとき、どうするといいですか。
→○眠れないとき、どうしたらいいですか。
4)For negative, use Vない方がいい.
~も~も
both…and
❶ デザインといい色といい、彼の作品が最優秀だと思う。
❷ 頭のよさといい気のやさしさといい、彼はリーダーとしてふさわしい人間だ。
❸ リーさんといいラムさんといい、このクラスにはおもしろい人が多い。
❹ 額の広いところといいあごの四角いところといい、この子は父親にそっくりだ。
接続 | N+といい+N+といい |
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ある事柄について、いくつかの例を取り上げて「どの点から見ても~だ」と話者の評価を言いたいときに使う。
Speaker gives evaluations by enumerating several examples to show that no matter what angle issue is viewed from, result is same.
is called
❶ この花の名前は「スミレ」といいます。
❷ A:会長さんは何というお名前ですか?
B:会長は木村といいます。
❸ はじめまして。前田と申します。
❹ わたし「ちあき」っていうの。どうぞ、よろしく。
接続 | N+という |
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1)人や物の名を言うときの言い方。
2) ❸ の「と申します」は「という」の謙譲の言い方。
3) ❹ のように、話し言葉では「っていう」を使う。
参照︰って〈名前〉
1)Gives names of people or things.
2)と申します in sentence ❸ is humble form of という.
3)In conversation, っていう is used, as in sentence ❹ .
N called N
❶ むかしむかし、桃太郎という男の子がいました。
❷ 山口県の萩という所へ行ってきました。
❸ わたしは小林というものですが、ラヒムさんという方はいらっしゃいませんか。
❹ ニュージーランドの「キウイ」っていう鳥はとてもかわいいです。
接続 | N+という |
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1)「~というN」の形で、よく知らない人や物や場所の名を言うときに使う。
2)話し言葉では ❹ のように、「っていう」となる。くだけた話し方では「ってN」と言う。
参照︰って〈名前〉
1)Gives names of someone,… something, or somewhere that is not well known.
2)In conversation っていう is used, as in sentence ❹ . In informal speech, って N is used.
explaining that
❶ 母から来月日本へ来るという手紙が来ました。
❷ 兄から結婚するという知らせが来た。
❸ 日本では少子化がもっと進むだろうという記事を読んだ。
❹ この学校には、生徒は髪を染めてはいけないっていう規則があるんだ。
接続 | 〔普通形〕+という |
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1)「~というN」の形で、Nの内容を説明する言い方。Nは電話・知らせ・記事などの情報関係のもののほか、規則・意見・事件などの内容を説明する場合にも使う。
2)話し言葉では、 ❹ のように「っていう」や「って」を使う。
1)Describes nominal, which represents telephone calls, notices, articles, other information, as well as rules, opinions, incidents, etc.
2)In conversation, っていう or って is used, as in sentence ❹ .
~と言ったらいいのか~と言ったらいいのか
don't know if should call it…or…
❶ A:山の方に別荘をお持ちなんですって。
❷ わたしが子どものころ住んでいた所には、川というか小川というかきれいな流れがあって、そこでよく魚をとって遊んだものです。
❸ この店の従業員は親切というかよく気がつくというか、とにかくみんな感じがいい。
接続 | N/〔普通形〕(ナA/N)+というか+N/〔普通形〕(ナA/N)+というか |
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話題になっているものごとについて、一つの言い方での断定を避けて、いろいろ言葉を変えて説明してみる言い方。
When explaining topic, speaker avoids deciding on one description and instead tries a variety of ways to explain problem.
~そうだ/~と聞いている
(I) hear that
❶ 今は田畑しかないが、昔はこの辺りが町の中心だったということだ。
❷ 新聞によると、あの事件はやっと解決に向かったとのことです。
❸ 大統領の来日は今月10日ということだったが、来月に延期されたそうだ。また、今回は夫人は同行しないだろうとのことだ。
❹ お手紙によると、太郎君も来年はいよいよ社会人になられるとのこと、ご活躍を心から祈っています。
接続 | 2)参照 |
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1)伝聞の言い方。
2)伝聞の「そうだ」が普通形だけを受けるのに対し、「ということだ」は、基本的には普通形に続くが、直接的な引用という感じが強いので、命令や、 ❸ のように推量の形なども来る。また、「~ということだった」という過去の形もある。 ❷ ~ ❹ の「とのことだ」も同じ意味、用法である。
3) ❹ のように、「とのこと」は特に手紙文で「~だそうですが」の意味で使う。
1)Hearsay.
2)In contrast with hearsay form そうだ, which takes only plain form, ということだ normally follows plain form, but because of strong sense of direct quotation, can be used with commands or conjecture, as in sentence ❸ . Past tense form: ということだった. In sentences ❷ to ❹ とのことだ has same meaning and usage.
3)とのこと is especially common in letters with meaning だそうですが, as in sentence ❹ .
つまり~だ
(conclusion) in other words
❶ 社長は急に出張したので、今日は会社に来られません。つまり、会議はできないということです。
❷ 山田さんはまだ来ていませんか。つまり、また遅刻ということですね。
❸ 係の人:明日は特別の行事のため、この駐車場は臨時に駐車禁止になります。
接続 | 2)参照 |
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1)ある事実を受けて、そこから「つまり~だ」と結論を引き出したり、それについて解釈を述べたりする言い方。 ❸ は相手の言ったことを受けて、相手に確かめたりする言い方。
2)接続は基本的には普通形につくが、話者がたまたま述べる解釈や結論につくので、さまざまな形に続く。
1)Infers conclusions or gives inter-pretations about events. Also used as in sentence ❸ to confirm what other party has said.
2)Usually appends to plain form, but because speaker occasionally uses with interpretation or conclusions, can be appended to various forms.
➡ というものは
~という言葉を使うと
whenever…comes to mind
❶ この町に新しく病院ができた。病院というとただ四角いだけの建物を想像するが、この病院はカントリーホテルという感じのものだ。
❷ わたしは草花研究会で野草の研究をしています。研究をしているというと難しいことを想像するでしょうが、野や山を歩いて野草の観察をするんです。
❸ 小学校というと大勢の子どもたちや広い校庭がまず頭に浮かぶでしょうが、わたしの通った小学校は山の中の小さな寺のようなものでした。
接続 | N/〔普通形〕+というと |
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あることを話題にしたとき、すぐ浮かぶイメージを言う言い方。
Expresses image that immediately comes to mind when speaking on some topic.
あなたが今言った~は
when (you) say… do (you) mean…
❶ A:林さんが結婚したそうです。あいさつ状が来ました。
❷ A:リーさんは荷物を整理して、もう国へ帰りました。
❸ A:ヤンさんの家族は今3人ですよ。
接続 | 2)参照 |
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1)相手の言った言葉を受けて、それが自分の思っている内容と同じかどうか確かめるときに使う。
2)接続は、取り上げようとする言葉にそのまま続ける場合が多い。
3) ❸ のように「というと」の前を省略して接続詞的に使う場合もある。
1)Verifies that what other party says coincides with what listener thinks about topic.
2)Often appended directly to topic brought up.
3)Sometimes used as conjunction after discourse that has been omitted, as in sentence ❸ .
➡ はというと
最高でも~だ/せいぜい~だ
at the most
❶ 来年度わたしがもらえそうな奨学金はせいぜい5万円というところだ。
❷ わたしが作れる料理ですか。そうですねえ。卵焼き、みそ汁といったところです。
❸ 毎日の睡眠時間? だいたい6時間といったところです。
接続 | N+というところだ |
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「せいぜい~だ・最高でも~だ・~以上ではない」と言いたいときの言い方。あまり多くないと思える数量や、軽いと感じられる言葉に接続する。 ❷ ❸ の「といったところだ」も同じ意味・用法である。
Upper limits. Conjunction with amounts not considered very high, or with something that seems insignificant. In sentence ❷ ❸ , といったところだ has same meaning and usage.
~は
a…is…
❶ 教育ママというのは自分の子どもの教育に熱心な母親のことです。
❷ 「いたしかたがない」というのはどういう意味ですか。
❸ パソコンで「上書き保存」というのは訂正した文書を保存するという意味です。
❹ A:空梅雨って何ですか。
B:空梅雨っていうのは、ほとんど雨が降らない梅雨のことだよ。
接続 | N+というのは |
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1)ある語句の意味や定義を言うときに使う。「~というのは…ことだ・…ものだ・…という意味だ」という形を取ることが多い。「とは」と同じ意味・用法だが、「とは」より話し言葉的である。
2)くだけた会話では「っていうのは・って」という形になる。
1)Explains meaning or definition of phrase. Often in patterns ~というのは…ことだ,…ものだ…という意味だ. More colloquial than とは, but has same meaning and usage.
2)In informal speech becomes っていうのは, or って.
~という長い間
for this long time
❶ 結婚して以来30年というもの、刺激に満ちた楽しい日々であった。
❷ 地震が起こって以来、この5日というもの食事らしい食事は1度もしていない。
❸ 彼は山の中で迷ってしまい、12時間というもの何も食べないでぐったりしているところを救援隊に救われた。
❹ 突然子どもがいなくなって以来のこの10年というものは、わたしにとっていつも霧の中をさ迷っているような気分だった。
接続 | 期間を表す言葉+というもの |
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期間や時間を表す言葉について、それが長いことを感情を込めて言う。後には継続を表す文が来る。「というもの」に「は」がつくと、より詠嘆的になる。
Time period or time that feels long. Clauses of continuation follow. When は is appended to というもの, sentence becomes more exclamatory.
本当に~だと思う
feel from the heart
❶ 親が子どもの遊びまでうるさく言う……。あれでは子どもがかわいそうというものだ。
❷ あの議員は公費で夫人と私的な海外旅行をした。それはずうずうしいというものだ。
❸ 困ったときには助けるのが真の友情というものでしょう。
❹ 長い間の研究がようやく認められた。努力のかいがあったというものだ。
接続 | 〔普通形〕(ナA/N)+というものだ |
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1)話者がある事実を見て、それについて感想・批判を断定的に言うときに使う。
2)過去形や否定形はない。いつも「というものだ」の形で使う。
1)Speaker gives impressions, criticisms, or conclusive remarks about some issue.
2)No past or negative forms. Always in form というものだ.
~とはいえない
It can't be said that; it's not the case
❶ 楽器は習っていれば自然にできるようになるというものではない。練習が必要だ。
❷ 会議では何を言うかが大切だ。ただ出席していればいいというものではない。
❸ 鉄道は速ければいいというものでもありません。乗客の安全が第一です。
❹ まじめな人だから仕事ができるというものでもない。
接続 | 〔普通形〕+というものではない |
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1)「いつも必ず~とは言えない」と言いたいときの表現。ある主張や考えが正しいと言えないこともあると婉曲に、または部分的に否定する言い方。
2) ❷ ❸ のように「~ばいいというものでは(も)ない」という形でよく使う。
1)Something isn't always the case. Euphemistically states certain assertion or idea cannot be considered correct. Also used to partially negate something.
2)Often used in pattern ~ばいいというものでは(も)ない as in sentences ❷ and ❸ .
~は
is; are
❶ 親というものはありがたいものだ。
❷ 外国で一人で暮らす大変さというものは、経験しないとわからない。
❸ ふるさとというものは遠く離れるといっそう懐かしくなる。
❹ 社会を変えるということは大変なことだ。
❺ 体が丈夫だということはありがたいことだと思っています。
❻ 自由時間が十分にあるってことはほんとうにいいことだ。
接続 | N+というものは 〔普通形〕+ということは |
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1)本質や普遍的な性質を感情を込めて述べるために、あることを話題として取り上げるときに使う。後の文には話者の感想・感慨などを表す文が来る。
2)名詞を受ける場合には ❶ ~ ❸ のように「というものは」、文を受ける場合には ❹ ~ ❻ のように「ということは」の形になる。
3)くだけた会話では ❻ のように「ってことは」「って」という形になる。
1)Raises issues to describe with emotion essence or universal nature of something. Words expressing speaker's impressions or deep-felt emotions follow.
2)When describing nouns, というものは is used, as in sentences ❶ to ❸ . For phrases, ということは is used, as in sentences ❹ to ❻ .
3)In informal speech, becomes ってことは or って, as in sentence ❻ .
~という言い方をするより、むしろ
more than calling it…; rather than calling it…
❶ コンピューターゲームは子どものおもちゃというより、今や大人向けの一大産業となっている。
❷ A:この辺はにぎやかですね。
❸ 子ども:選挙で投票するというのは、国民の義務なんでしょう。
❹ 部下:やはり田中さんにあいさつに行った方がいいでしょうか。
接続 | 2)参照 |
---|
1)あることについて表現したり判断したりするとき、「~と言うより、(言葉を変えて)~と言った方が当たっている」と言いたいときに使う。
2)接続は、取り上げようとする言葉にそのまま続ける場合が多い。 ❹ は、取り上げようとする内容を省略して、接続詞的に使った例文。
1)Rather than express something or judge something to be one way, might be better to call it something else.
2)Often appends directly to phrase it describes. Sentence ❹ is example of case in which subject is omitted, and pattern is used as conjunction.
~であっても/といっても
even though
❶ 高齢者といえども、まだまだ意欲的な人が大勢いる。
❷ 副主任といえども、監督者なら事故の責任は逃れられない。
❸ 彼は暴力で友だちから金を取り上げるということをしたのだから、未成年といえども罰を受けるべきだ。
接続 | N/〔普通形〕+といえども | W |
---|
1)極端な立場の人やものや場合を取り上げ、「~であっても・~と言っても」と言って、それから受ける特徴や印象に反することを述べるときの表現。
2)硬い言葉。
1)Expresses disagreement (even if, even if you say) with characteristic or impression of people or things in extreme situations.
2)Formal expression.
~も
not even (one)
❶ 日本は物価が高いから、1円といえども無駄に使うことはできない。
❷ わたしは1日といえども仕事を休みたくない。
❸ 熱帯雨林に住む動物たちの中には、森を離れたら1日といえども生きられない動物がいるそうだ。
接続 | 1助数詞+といえども~ない | W |
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「1助数詞+といえども~ない」の形で最低の単位のものを挙げて、「1~も~ない」と全否定を強く言う言い方。やや古めかしい言葉。同様の言い方に「たりとも~ない」がある。
参照︰たりとも~ない
Strong overall negation stressing that not even one of some minimal unit exists. Slightly old-fashioned. Similar pattern is たりとも~ない.
~を話題にすれば
speaking of which
❶ 今年は海外旅行をする人が多かったそうです。海外旅行といえば、来年みんなでタイへ行く話が出ています。
❷ A:娘の専門は幼児教育なんですよ。子どもが好きなんです。
❸ A:きのうの台風はすごかったねえ。記録的な大雨だったようですよ。
接続 | 2)参照 |
---|
1)その場のだれかが話題にしたこと、または自分の心に思い浮かんだ事柄を取り上げて話題にするときの言い方。
2)接続は、取り上げようとする言葉にそのまま続ける場合が多い。
3)くだけた会話では ❸ のように「っていえば」になる。
1)Raises thoughts that come to mind independently or when speaker hears someone discuss certain topic.
2)Often appends directly to phrase described.
3)In informal speech becomes っていえば, as in sentence ❸ .
~のような
like, such as
❶ インド料理やタイ料理といった南の国の食べ物には辛いものが多い。
❷ 駅とかレストランとかいった所では、全面禁煙が望ましい。
❸ うちの祖父母はパソコンとかデジタルカメラといった機械が大好きだ。
接続 | N+といった |
---|
1)「~といったN」の形で、あるものごとの同類の具体例をいくつか示したいときの言い方。「とか~とか」と意味・用法が同じ。
2)「~とか~と(か)いった」の形で使うことが多い。
参照︰とか~とか
1)In pattern ~といった N, indicates similar concrete examples of something. Same meaning and usage as とか~とか.
2)Often used in pattern ~とか~と(か) いった.
➡ というところだ
~は
when it comes to
❶ あの学生のまじめさといったら、教師の方が頭が下がる。
❷ 広いキャンパスや市民開放のプールなど、この大学の施設といったら驚くものばかりです。
❸ 山の中の一軒家にたった一人で泊まったんです。あのときの怖さといったら、今思い出してもゾッとします。
❹ この夏の暑さといったらひどかった。観測史上最高だったそうだ。
接続 | N+といったら |
---|
驚いたり、あきれたり、感動したりなどの感情を持って、程度を話題にするときに使う。
Expresses degree of surprise, disgust, amazement and other emotions about topic.
➡ といったらない
➡ といったらない
口では表現できないほど~と思う/非常に~だ
inexpressibly; extremely
❶ この仕事は毎日毎日同じことの繰り返しだ。つまらないといったらない。
❷ 海を初めて見たときの感激といったらなかった。今でもよく覚えている。
❸ 外国で一人暮らしを始めたときの心細さといったらありはしない。
❹ となりの人は大きな音でロックを聴く。うるさいといったらありゃしない。
❺ 弟の部屋の汚さったらない。3日前に使った食器がそのままおいてある。
接続 | イAい/N+といったらない |
---|
1)「~といったらない」の形で、「~」の程度が極端だと言いたいときに使う。プラス評価でもマイナス評価でも使える。
2)例文 ❸ ~ ❺ の「といったらありはしない・といったらありゃしない・ったらない」は「といったらない」とほとんど同じ意味だが、マイナス評価にだけ使う。
3) ❹ の「といったらありゃしない」、 ❺ の「ったらない」はくだけた話し言葉である。
1)Extreme degree in either positive or negative evaluation.
2)The patterns といったらありはしない, といったらありゃしない, and ったらない in sentences ❸ to ❺ have nearly same meaning but are used as negative evaluations.
3)The forms といったらありゃしない in sentence ❹ and ったらない in sentence ❺ are used in informal speech.
~というけれども、実は
may be, but…in name only
❶ わたしの住んでいる所はマンションといっても9戸だけの小さなものです。
❷ 旅費は高いといっても払えない額ではなかった。
❸ アフリカで暮らしたことがあるといっても、実は1カ月だけなんです。
❹ 彼はロシア語ができるといっても日常会話だけで、読み書きはできない。
❺ わたしは日本人だといっても外国育ちだから漢字はほとんど読めないんです。
接続 | N/〔普通形〕+といっても |
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「~といっても、…」の形で、「~から予想されるものと違って、実は…だ」と実態の説明をするときの言い方。
Unlike what was expected, actual situation is different.
~も~も区別なく
not only, but
❶ 彼の部屋は机の上といわず下といわず、紙くずだらけです。
❷ 手といわず足といわず、子どもは体中どろだらけで帰ってきた。
❸ 新聞記者の山田さんは国内といわず海外といわずいつも取材で飛び回っている。
❹ 母はわたしのことが心配らしく、昼といわず夜といわず電話してくるので、ちょっとうるさくて困る。
接続 | N+といわずN+といわず |
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いくつか例をあげて、「~も~も区別なく、どこも(いつも・どれも・みんな、など)」と強調して言いたいときに使う。
Strongly emphasizes by listing several examples that cannot be distinguished. Also can mean everywhere, always, all, etc.
➡ をとおして
~かと思ったが、そうではなく
though (I) thought…, it wasn't the case
❶ 父は頑固だから兄の結婚には反対するかと思いきや、何も言わずに賛成した。
❷ 彼はマリに会いたがっていたから、帰国したらすぐに彼女のところに行くかと思いきや、なかなか行かない。どうしたんだろう。
❸ お兄さんが大酒飲みだから彼もたくさん飲むのだろうと思いきや、1滴も飲めないんだそうだ。
接続 | 3)参照 |
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1)「~と思いきや」の形で「普通に予想すると~だが、この場合は~ではなかった」と意外な気持ちを表す。
2)やや古い感じの表現だが、軽妙に言い表す場合に使われることが多く、公式の文や論文などの硬い文章には使われない。
3)引用の「と」で受けるので、前にはさまざまな形が来る。
1)Surprise at something that does not turn out as expected.
2)Slightly old-fashioned, but often used for humor. Not for formal language or essays.
3)Takes と of quotation so various forms precede it.
➡ (か)とおもうと
~と同じに
same as; just as
❶ ものごとは自分の考えのとおりにはいかないものだ。
❷ わたしの言ったとおりにやってみてください。
❸ この本の作者に初めて直接会うことができた。わたしが前から思っていたとおりの方だった。
❹ 案内書を見ながら日光を歩いた。そのすばらしさは案内書どおりだった。
接続 | Vる・Vた/Nの+とおりに N+どおりに |
---|
一致する内容であることを表す。「ように」と意味・用法が同じだが「ように」より「まったく同じに」という感じが強い。
参照︰ように〈同様〉
Indicates agreement in content. Same mean-ing and usage as ように, but has stronger emphasis on being exactly the same.
➡ とおり(に)
➡ とおり(に)
~そうだが/~と聞いたが
I heard something to the effect that
❶ A:テレビで見たんだけど北海道はきのう大雪だったとか。
❷ 課長の話では、打ち合わせの資料を2時前には用意しておかなければならないとか。間に合うかなあ。
❸ 来年は妹さんが日本へ留学のご予定だとか。楽しみに待っています。
接続 | 2)参照 |
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1)伝聞の言い方。同じく伝聞の「そうだ」や「ということだ」より不確かな気持ちがあったり、はっきり言うことを避けたりするときに使う。
2)接続は基本的には普通形につくが、その他の形につくこともある。
3)ややくだけた言い方。
参照︰ということだ〈伝聞〉
1)Hearsay. Not as definitive as そうだ or ということだ of hearsay or avoids being definite.
2)Usually appends to plain form, but can also append to other forms.
3)Somewhat informal.
~や~など
and such
❶ 科目の中ではわたしは数学とか物理とかの理科系の科目が好きです。
❷ 学校とか図書館とかでは静かに勉強するのが礼儀だ。
❸ 親と話し合うとか先輩に相談するとかして早く進路を決めてください。
❹ わからないところは、詳しい人に聞くとか、ネットで調べるとかしてください。
❺ 好きだとかきらいだとか言わないで、ちゃんと食べなさい。
❻ いつも仕事をやめるとか続けるとか言っているけど、どうするつもりですか。
接続 | N/Vる/〔普通形〕+とか+N/Vる/〔普通形〕+とか |
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1)あるものごとや方法の同類の具体例をいくつか示したいときの言い方。「NとかNとかの…」は「NとかNとかいった…」の言い方もある。
2) ❸ のように方法の具体例の場合は「~とか~とかして」の形になる。
3) ❺ ❻ は、対立する言葉を並べて、言うことや態度がいつも変わってはっきりしないことを非難する文。
参照︰といった
1)Gives several concrete examples of similar things or methods. Variant of N とか N とかの is N とか N とかいった.
2)For concrete examples of methods, ~とか~とかして is used, as in sentences ❸ .
3)In sentences ❺ and ❻ , contrasting pairs of words are listed to express criticism of shifting attitudes or discourse.
when
❶ 母は本を読むとき、めがねをかけます。
❷ わたしがけがをしたとき、母はとても心配しました。
❸ うれしいときもさびしいときも、わたしはよくこの音楽を聞きます。
❹ 地震のときは、すぐに火を消しなさい。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nの)+とき |
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「~とき…」の形で、「…」の動作、状態の時間を「~」で表す。「~」が現在形になるか、過去形になるかは、文全体の時制に関係なく、「~」と「…」との時間差によって決まる。「~」の方が先なら「Vたとき」、同時または後なら「Vるとき」を使う。
Time of action or state. Clause preceding とき can be either present or past tense regardless of tense of sentence overall. What precedes and follows とき is determined by time difference. If what precedes とき comes first, Vたとき is used. If what follows とき comes first or at same time, Vるとき is used.
~は
as for
❶ お宅の息子さんは外でよく遊んでいいですね。うちの子ときたらテレビの前を離れないんですよ。
❷ 周りの家はみんなきれいなのに、わが家ときたら草がいっぱい生えている。
❸ この自動販売機ときたらよく故障する。取り替えた方がいいと思う。
接続 | N+ときたら |
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非難、不満の気持ちを持って身近なものを話題にするときに使う。
Discusses something trivial in criticizing or dissatisfied manner.
➡ ておく
➡ ところだ
~なんてとんでもない、事実は~だ
(exact opposite) hardly the case that; actually
❶ タクシーで行ったら道が込んでいて、早く着くどころかかえって30分も遅刻してしまった。
❷ 休日に子ども連れで遊園地に出かけるのは、楽しいどころか苦しみ半分だ。
❸ A:先日お貸しした本、どうでしたか。たいくつだったんじゃありませんか。
❹ 専門家どころか小学生がこの難しいゲームソフトを作ったのだそうだ。
接続 | N/〔普通形〕(ナAな・ナAである/Nである)+どころか |
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1)「~どころか…」の形で、「~という予想や期待を完全に否定して、事実はその正反対の…だ」と言いたいときに使う。
2)「どころか」は「~どころではなく」の言い方もある。
1)Completely negates some prediction or estimation; actually complete opposite is true.
2)どころか can also take form どころではなく.
~はもちろん、~も
(contrast in level) of course…, but also…, of course…, can't even
❶ この製品はアジア諸国どころか南米やアフリカにまで輸出されている。
❷ 彼は中国語どころか、タイ語やベトナム語もよくできます。
❸ うちの父はお酒は全くだめで、ウイスキーどころかビールも飲めない。
❹ となりの部屋に住む人は変な人だ。出会っても話をするどころか、あいさつもしない。
接続 | N/〔普通形〕(ナAな・ナAである/Nである)+どころか |
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❶ ❷ のように「N1どころかN2も(肯定文)」の形では、「N1はもちろん、もっと程度の重いN2もそうだ」という意味を表す。 ❸ ❹ のように「N1どころかN2も(否定文)」の形では、「N1はもちろん、もっと程度の軽いN2もそうではない」という意味を表す。
As in sentences ❶ and ❷ , affirmative form (N1 どころか, N2 も), indicates that naturally N 1 is true, and in fact for N2, degree is even greater. In negative form, N1 どころか N2 も, as in sentences ❸ and ❹ , of course N1 isn't true, let alone N2, which is of lesser degree.
➡ ことから
about to
❶ (時報前に)時刻は間もなく3時になるところです。
❷ 会場に着いたのは3時だった。ちょうど会議が始まるところだった。間に合ってよかった。
❸ コンサートは6時に始まります。今、会場の用意をしているところです。
❹ A:マリアさん、お茶を飲みますか。
❺ (車の中で)
A:ホテル、どのへんかなあ。
❻ A:このニュース、もう山田さんに知らせましたか。
❼A:もしもし、夏子さん、わたし、ゆり子。
❽いい夢を見ていたのに、ごちそうを食べるところで目が覚めてしまった。
❾ご飯を食べているところに電話がかかってきた。
❿会議が終わったところへ小林さんがあわてて入ってきた。
⓫家を出るところを母に呼び止められ、いろいろ用事を頼まれた。
接続 | Vる・Vている・Vた+ところだ |
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1)ある動作、作用の流れの中で、行為や変化のどの時点であるかを特に言いたいときに使う。「Vるところ」は直前の時点を表す。「Vているところ」は進行中の時点を表す。「Vたところ」は直後の時点であることを示す。
2)「Vるところ」は、そうするだろう、そうなるだろうと予想する場合には使わない。意図のある行為やはっきりそうなるとわかっている変化を表す場合に使う。
◆ × あの二人は今けんかをするところです。
→○あの二人は、今新幹線に乗るところです。
3)「Vているところ」は状態性のこと、意図のない行為などには使わない。
◆ × 今日本に住んでいるところです。
× 彼は今、せきをしているところです。
4)くだけた会話では ❺ のように「ているところだ」が「てるところだ」になる。
5)後の文にどんな動詞が来るかによって「ところ」の後ろにつく助詞が「ところで・ところに・ところへ・ところを」のように変化する。
1)Indicates specific point of time in change of action or certain process. Vるところ indicates time just prior to action; Vているところ, the middle; and Vたところ, just after action.
2)Vるところ is not used for predicting future action, but only for intentional actions definitely known to be about to occur.
◆ × あの二人は今けんかをするところです。
→○あの二人は、今新幹線に乗るところです。
3)Vているところis not used for state or unintentional actions.
◆ × 今日本に住んでいるところです。
× 彼は今、せきをしているところです。
4)In informal speech ているところだ becomes てるところだ, as in sentence ❺ .
5)Depending on verb following ところ, particles can be で, に, へ, or を.
もう少しで~のような結果になりそうだった
nearly ended up
❶ 誤解がもとで、危うく大切な親友を失うところだった。
❷ 考えごとをしながら歩いていたので、もう少しで横道から出てきた自転車にぶつかるところだった。
❸ 切符売り場に来るのがもう少し遅かったら、映画の予約券が買えないところだった。
❹ 200メートルの平泳ぎの競泳でもう少しで1位になるところだったのに、タッチの差で2位だった。
接続 | Vる・Vない+ところだった |
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「~のような結果になりそうだったが、実際にはならなかった」と言いたいときに使う。悪い結果になる直前だったことを言う場合が多く、「もう少しで・危なく(危うく)」などの副詞とよくいっしょに使う。
Some result nearly occurred, but did not actually. In many cases is used to indicate state just prior to adverse result, and is often used with adverbs もう少しで, 危なく or 危うく.
~はとてもできない
no way
❶ A:高橋さん、今度の休みに京都へ行くんだけど、いっしょに行きませんか。
B:ごめんなさいね。わたし、今忙しくて、旅行どころじゃないんです。
❷ 当時はお金もなく、誕生日といっても祝うどころではなかった。
❸ 桜の季節だというのに、お花見どころじゃなく、夜遅くまで仕事をしている。
接続 | Vる/N・する 動詞のN+どころではない |
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「~どころではない」の形で、「~のようなことをする余裕はない」と強く否定する言い方。会話的表現で、公式の文や論文などの硬い文章には使われない。
Strongly emphasizes that speaker has no margin to do activity. Conversational. Not used in official speech, essays, or other formal written forms.
➡ どころか
➡ どころではない
~のに/~だったのに
even though
❶ お忙しいところをご出席くださり、ありがとうございました。
❷ 黙っていてもいいところを彼は「わたしがやりました」と自分から正直に言った。
❸ お疲れのところを、わざわざおいでくださり恐縮しております。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nの)+ところを |
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「~という状況なのに…した」と言いたいとき、相手の状況を配慮した表現。あいさつで、感謝の言葉を言うときの慣用的な表現が多い。「お休みのところを・ご多忙のところを」など。
Shows consideration for other party's situation and that speaker has done something regardless of that situation. Often used idiomatically in greetings to show gratitude. Also seen in お休みのところを, ご多忙のところを, etc.
~から判断すると
when looked at from this point of view
❶ 部屋の電気がまだついているところをみると、森さんはまだ起きているようだ。
❷ 互いに遠慮しあっているところをみると、あの二人はそう親しい関係ではないのだろう。
❸ 今回の募集に対して、予想以上に申し込みが多かったところをみると、この企画は成功するかもしれない。
接続 | 〔普通形〕(ナAな/Nの)+ところをみると |
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1)「~ところをみると、…」の形で、「~という事実を見て、…ということが推測される」と言いたいときに使う。
2)「~」は状態を表す言い方がよく使われる。
1)Some event can be predicted by looking at a fact.
2)Often description of condition precedes ところをみると.
➡ としても
➡ にしたところで
➡ にしたところで
~と仮定したら
if judged that
❶ もし、ここに100万円あったとしたら、何に使いますか。
❷ この名簿が正しいとしたら、まだ来ていない人が二人いる。
❸ わたしの言葉が彼を傷つけたのだとしたら、本当に申し訳ないことをしたと思う。
接続 | 〔普通形〕+としたら |
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1)「今はそのような状況にはないが、その状況を仮定したら」「不明なことを、そうだと仮定したら」という意味で使う。
2)同様の表現に「とすれば・とすると」がある。
1)Signifies that something is not true now, but if the speaker supposed such a situation or something uncertain to be true, then there could be a certain result.
2)Similar expressions are とすれば and とすると.
~の立場で/~の資格で/~の名目で
as
❶ わたしは前に1度観光客として日本に来たことがある。
❷ わたしは卒業論文のテーマとして資源の再利用の問題を取り上げることにした。
❸ 今回の事故につきましては、会社側としてもできるだけのことをさせていただきます。
❹ 古代ギリシャで初めて学問としての数学が始まった。
❺ この問題についてわたしとしては特に意見はありません。
❻ S氏は医者としてよりも小説家として有名だ。
接続 | N+として |
---|
❶ ~ ❸ のように何かをするときや、 ❹ ~ ❻ のように何かを評価するときの立場・資格・名目を述べる。
As in ❶ ~ ❸ , states position, qualification, or name when doing something, or as in ❹ ~ ❻ 、 when evaluating something.
まったくない
not even (one)
❶ 火事で焼けてしまったので、わたしの子どものころの写真は1枚として残っていない。
❷ ぼくは1日として君のことを考えない日はない。愛しているよ。
❸ 犯人が通った出入り口の近くに人が何人かいたのだが、だれ一人として気がついた人はいなかった。
接続 | 1助数詞+として~ない |
---|
「1助数詞+として~ない」の形で最低の単位のものを挙げて、全否定を強く言う言い方。また、 ❸ のように疑問詞を前につけて「疑問詞+1助数詞+として~ない」の形で使うことが多い。他の例「何一つとしてない」など。
Strong overall negation given by selecting some minimal unit as example. Also often used as in sentence ❸ , preceded by interrogative (interrogative + one numerical classifier + として~ない). Other examples include 何一つとしてない.
~と仮定しても
even supposing
❶ たとえわたしが大金持ちだとしても、毎日遊んで暮らしたいとは思わない。
❷ 仮にわたしが病気で倒れたとしても、これだけの蓄えがあれば大丈夫だろう。
❸ 彼ほどの才能があれば、どんな家に生まれたとしても音楽家になっていただろう。
❹ もし彼がわたしの親しい友人であったとしても、わたしは彼を許さなかっただろう。
❺ どんな事業を始めるとしたって、お金は必要だ。
接続 | 〔普通形〕+としても |
---|
1)「~としても、…」の形で、「実際は~ではないが、もしそうなっても」と言いたいときに使う。「…」では逆接の事柄を述べる。
2)話者の主張、意見などを述べるときによく使われる。
3)「たとえ~としても・仮に~としても・疑問詞~としても」などとともによく使う。
4)くだけた話し言葉では ❺ のように「としたって」を使う。
1)Something isn't actually true; examines what would happen if it were. Adversative conjunctions follow.
2)Often used to give speaker's assertion or opinion.
3)Often used with たとえ~としても, 仮に~としても, interrogative~としても.
4)In informal speech, としたってis used, as in sentence ❺ .
➡ ようとしない
➡ ようとする
~と仮定したら
supposing
❶ 運転免許証を取るのに30万円以上もかかるとすると、今のわたしには無理だ。
❷ 車を持っている彼が来ないとすると、だれが荷物を運んでくれるのだろうか。
❸ あの男が犯人だとすると、警察はつかまえるチャンスを逃したことになる。
接続 | 〔普通形〕+とすると |
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1)「そのように仮定すると、どういうことになるか」と言いたいときに使う。
2)同様の表現に「としたら・とすれば」がある。
1)Examines what could happen if supposition were true.
2)Similar patterns are としたら and とすれば.
~と仮定したら
supposing
❶ 時給800円で1日4時間、1週間に5日働くとすれば、1週間で1万6,000円になる。
❷ 3x=yで、yが9だとすれば、xは3である。
❸ 報告書の数字が間違っているとすれば、結論はまったく違うものになるだろう。
❹ 転勤になるかどうかわからないけど、もし行くとすれば、一人暮らしをすることになる。
接続 | 〔普通形〕+とすれば |
---|
1)「~とすれば…」の形で、「~と仮定すれば、…という論理的な結果になる」という意味で使うことが多い。
2)同様の表現に「としたら・とすると」がある。
1)Often used to convey that if some supposition were true, some logical result would occur.
2)Similar expressions are としたら and とすると.
when…did…
❶ のり子が「タロー」と呼ぶと、その犬は走ってきました。
❷ CDをかけると、子どもたちはおどりはじめました。
❸ お酒を飲んだら、気分が悪くなりました。
接続 | Vると+~た Vたら+~た |
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1)「V1と、V2た」の形で、「V1」の行為がきっかけとなって「V2」のことが起こった、という場合に使う。
2)「V2」に、話す人の意志のある行為を表す文は来ない。 ❸ のように「たら~た」も意味・用法は同じだが「たら~た」の方がやや口語的。
1)In form V1 と V2 た, means action of V1 is impetus for occurrence of V2.
2)No expressions of speaker's volitional actions in V2. Same meaning and usage as たら~たin sentence ❸ , but たら~た is slightly colloquial.
when, whenever
❶ ドアを開けると、大きい犬がいました。
❷ 部屋に入ると、会議はもう始まっていた。
❸ 机の上を見ると、彼女からの手紙がありました。
❹ 携帯の電源を入れたら、メールが7通も来ていました。
❺ Mデパートへ行ったら、今日は休みでした。
接続 | Vると+~た Vたら+~た |
---|
1)「Vと、~」の形で、「Vと」の行為によって、すでに起こっていたこと、あったこと、継続していたこと、などを発見した、という意味を表す。「~」は「Vていた」の形が多い。
2)「Vと」の前後の主語は違う。
3)意外なことがあったときに使われ、驚きの気持ちを表すことが多い。
4)次の二つの文の違いに注意すること。
◆ 窓を開けると、富士山が見えます。(いつものこと)/
窓を開けると、富士山が見えました。(ある特定のときのこと)
1)Through V と action, one discovered what occurred or has been continuing. Often found in pattern Vていた.
2)Subjects before and after V と differ.
3)Often used for unexpected events or to express surprise.
4)Note difference in meaning between following.
ちょうど、そのとき
just when
❶ 本を読んでいると、窓から鳥が入ってきました。
❷ 弟の家族のことを心配しながら地震のニュースを見ていると、弟から「ぼくたちは大丈夫だよ」と電話がかかってきました。
❸ 山道を歩いていたら、林の中からさるの親子が出てきました。
❹ スーパーで買い物をしていたら、マリさんも来ました。
接続 | Vると+~た Vたら+~た |
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1)「V1と、V2た」の形で、「V1」のことをしているとき、「V2」が起こった、または、何かに出合った、と言いたいときに使う。
2)「V1と/たら」のVは「~ている」の形が多い。偶然、思いがけなく、という感じがある。
3)「V2」の文はできごとなどを表す文で、状態や話者の行為を表す文は来ない。
4) ❸ ❹ のように「たら~た」も意味、用法は同じだがやや口語的。
1)In form V1 と V2 た, while one action is happening, V2 occurs, or encounters something.
2)OftenV1 verb is in form ~ている. Gives sense of coincidence or something unexpected.
3)V2 states events, and not conditions or people's actions.
4)Same meaning and usage as たら~た as in sentences ❸ and ❹ , but slightly colloquial.
➡ たとたん(に)
➡ と~とどちら
➡ と~とどちら
➡ にとって
of A and B, which
❶ A:あなたは紅茶とコーヒーとどちらが好きですか。
❷ A:土曜日と日曜日とどちらがつごうがいいですか。
❸ A:あなたはスポーツをするのと見るのとどちらが好きですか。
❹ A:このセーターとあのセーターとどっちがいい?
接続 | Nと+Nと+どちら |
---|
1)二つのものを話題として取り上げて、それを比べる聞き方。この形の比較の質問には、ふつう、「N1よりN2の方が…」の「N1より」を省略して、「N2の方が…」で答える。
2)くだけた話し言葉では「どちら」が「どっち」になる。
1)Comparison of two topical items. Answer to this comparative question
is usually N2 のほうが, where N1 より is contracted in the pattern N1 より N2 のほうが.
2)In informal speech, どちらbecomes どっち.
➡ にとどまらず
~といっしょに/~に添えて
together with
❶ 手紙とともに当日の写真も同封した。
❷ 彼はその薬をコップ1杯の水とともに飲んだ。
❸ この国では、今でも結婚した長男が両親とともに暮らすかのが普通だそうだ。
接続 | N+とともに | W |
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「といっしょに・と共同で・に添えて」などの意味を表す。書き言葉的。
Expresses notions of being together, with, added to, etc. Written language.
~すると、それに応じてだんだん
as…gradually…
❶ 日差しが強まり、気温が高くなるとともに次々と花が開き始める。
❷ 秋の深まりとともに今年も柿がおいしくなってきた。
❸ この国では内戦の拡大とともに、人々の生活の安定は次第に失われていった。
❹ 体が慣れていくとともに、トレーニングの種類を増やそうと思っている。
接続 | Vる/N+とともに | W |
---|
1)「~とともに、…」の形で、「~が変化すると、…も変化する」という表現。
2)「~」にも「…」にも変化を表す言葉が来る。
1)When one thing changes, another does, too.
2)Words expressing change appear both before and after.
~すると同時に
at the same time
❶ ベルが鳴るとともに、子どもたちはいっせいに運動場へ飛び出した。
❷ 彼は京都に転勤するとともに、結婚して家庭を持った。
❸ 試合の終了とともに、観客は総立ちとなって勝者に盛大な拍手を送った。
❹ 佐藤さんはわたしの親友であるとともに、人生の大先輩でもある。
❺ この賞をいただいて、うれしいとともに感謝の気持ちでいっぱいです。
接続 | Vる/イAい/ナAである/する動詞のN・Nである+とともに | W |
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1)「~とともに…」の形で、「~」が起こるとほとんど同時に「…」が起こると言いたいときに使う。
2) ❹ ❺ は「~」でもあり「…」でもある、という意味。
1)Two actions occur nearly simultaneously.
2)In sentences ❹ and ❺ , means both…and.
~と、さらに
and in addition
❶ 病気の子どものこととともに、いなくなった犬のことも気になって今日は仕事が手につきませんでした。
❷ 現代の親は教育問題とともに子どもの健康や安全について頭を悩ませている。
❸ JRとしては、今後サービスの向上を図るとともに、よりいっそうの安全性の向上を図っていかなければならない。
接続 | N/〔普通形〕(ナAである/Nである)+とともに | W |
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「~とともに…」の形で「~のほかに、さらに…も(を)」という意味を表す。
Not only will one thing occur, but so will another.
もしそうなった場合は/そうなったのなら
if…happens, then
❶ 夫:太郎が大阪へ行くことになるかもしれないよ。
❷ 学生:試験の成績が悪い場合は、レポートを書かされるらしいよ。
❸ 管理人:こちらの駐車場は工事中なので、しばらく使えません。
❹ A:たばこの税金が上がったらしいですよ。
接続 | N/〔普通形〕+となると |
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1)「もしそういう事態になった場合は、別の新しい事態が発生する」と言いたいときに使う。
2) ❶ ❷ は「もし、仮に」とそういう事態を仮定して言う場合で、 ❸ ❹ は、「そういうことに決まったのなら」と既定の事態を言う場合である。
1)If one situation arises so will another.
2)Sometimes supposes some hypothetical situation, as in sentences ❶ and ❷ . Also describes prearranged state (if such a thing is decided), as in sentences ❸ and ❹ .
~のような特別なことは
when it comes to
❶ 専門の生物学では今までいろいろな動物を扱ったが、自分の赤ん坊となるとどう扱っていいのかわからない。
❷ 現在、台風などの予報についてはかなりの水準に達しているが、地震の予知となると、まだまだだ。
❸ わたしはどんな魚の料理も好きです。でも、サメとなると料理法も知らないし、食べる気もしません。
接続 | N+となると |
---|
1)ある話題を取り上げ、その話題の持っている本質的な条件や事情を思い浮かべて、それに関する話者の判断や感想を述べるときに使う。
2)後の文は話者の判断文。話者の意向を表す文は来ない。
◆ × 日本は科学技術が進んだが、宇宙開発となるとわたしもやってみたいことだ。
→○日本は科学技術が進んだが、宇宙開発となるとまだまだ先が長い。
1)Speaker conveys judgment or impressions concerning conditions or situation of given topic.
2)Clause following pattern is speaker's judgment. Speaker's intention is not reflected.
~は
is defined as
❶ 水蒸気とは気体の状態に変わった水のことである。
❷ 季語とは季節を表す言葉で、俳句の中で必ず使われるものです。
❸ 赤字とは収入より支出が多いことです。
❹ ねえ、エンゲル係数って何?
接続 | N+とは | W |
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1)ある語句の意味や定義を言うときに使う。「~とは…ことだ、…ものだ、…という意味だ」という形を取ることが多い。「というのは」と同じ意味・用法だが、「とは」の方が書き言葉的である。
2)くだけた会話では ❹ のように「って」になる。
参照︰というのは
1)For meaning or definition of phrases. Often found in patterns ~とは…ことだ (N is), ものだ(is), という意味だ (has the meaning). Same meaning and usage as というのは, but とは is written form.
2)In informal speech become って, as in sentence ❹ .
参照︰というのは
~という事実は/~ということは
the fact that
❶ いつもはおとなしい田中さんがはっきりと反対の意見を言うとは意外でした。
❷ 驚きました。先生がわたしの誕生日を覚えていてくださったとは。
❸ 14歳の少女がオリンピックで優勝するなんて誰も予想しなかった。
接続 | 〔普通形〕+とは |
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1)「~とは…」の形で、予想していなかった「~」という事実を見たり聞いたりしたときの驚きや感慨を言うときの表現。「~」で知ったことについて言い、「…」で驚きなどを表現する。
2) ❷ は倒置の言い方。
3)話し言葉では ❸ のように「なんて」と言う。
参照︰なんて
1)Disbelief or deep emotion about unexpected fact seen or heard.Fact precedes pattern; expression of surprise follows.
2)Sentence ❷ is inverted.
3)Spoken form is なんて, as in sentence ❸ .
~だが、しかし
granted that; it's true, but
❶ 立春とはいうものの、春はまだ遠い。
❷ 彼は20歳とはいうものの、まだ子どもだ。
❸ オリンピックは「参加することに意味がある」とはいうものの、やはり自分の国の選手には勝ってほしいと思う。
接続 | N/〔普通形〕+とはいうものの |
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1)「~とはいうものの、…」の形で、「~の事柄は一応認めるが、実際はそのことから予想されるとおりにはいかない」という意味に使う。
2) ❸ のように、「~の事柄を一応認め、譲歩した上で、…で別の事柄を主張する場合にも使う。
1)Speaker acknowledges some fact, but believes things will not actually turn out as predicted.
2)Also used as in sentence ❸ , where some event listed before the pattern is acknowledged and conceded, but some separate matter is emphasized.
~けれども/~といっても
nevertheless; be that as it may
❶ 彼は留学生とはいえ、日本語を読む力は普通の日本人以上です。
❷ ここは山の中とはいえ、パソコンもファクスもあるから不便は感じない。
❸ 大新聞に書いてあるとはいえ、それがどこまで本当のことかはわからない。
❹ 山の夏は、8月とはいえ、朝夕は涼しくて少し寒いぐらいだ。
接続 | N/〔普通形〕+とはいえ | W |
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「~とはいえ」の形で、「~」から受ける印象や特徴の一部を否定して実際のことを説明する表現。ふつう、後の文には話者の意見・判断などが来ることが多い。
Explains true situation while negating part of impression or characteristic implied from what comes before とはいえ. Often speaker's opinions or judgments follow.
~ということがいつも本当だとは言えない
not necessarily; not always true that
❶ 天気予報がいつも当たるとはかぎらない。ときにははずれることもある。
❷ 話題の映画だからといって、かならずしもおもしろいとはかぎらない。
❸ 新聞に書いてあることがいつも真実(だ)とはかぎらない。
❹ 事故が起きないとはかぎらないから、高い山に登るときはしっかり準備をした方がいい。
接続 | 〔普通形〕+とはかぎらない |
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「…ということが必ず、いつも本当であるとは言えない、ときには例外もある」と言いたいときの文型。いつも・全部・だれでも・必ずしも、などの副詞といっしょに使われることが多い。また、 ❷ のように「~からといって」などの言葉に導かれることが多い。
Something isn't always or necessarily true, but are exceptions. Often used with adverbs such as いつも, 全部, だれでも, or 必ずしも. Also often introduced by からといって, as in sentence ❷ .
いかにも~というような様子で
virtually seems to; as if
❶ あの子はお母さんなんかきらいとばかりに、家を出ていってしまいました。
❷ 彼はお前も読めとばかり、その手紙を机の上に放り出した。
❸ みんなが集まって相談していると、彼女はわたしには関係ないとばかりに横を向いてしまった。
接続 | 〔丁寧形〕・〔普通形〕+とばかりに |
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1)言葉で言うのではなく、いかにもそのような態度や様子である動作をする、という意味。ほかの人の様子を表現する言い方であるから、話者の様子には使わない。
2)後にはふつう、勢いの強い、激しい動作を表す文が来る。
1)Some attitude or appearance is not conveyed verbally, but appears certain way through actions. Describes other people so not used to describe speaker.
2)Usually clause following conveys forceful, extreme action.
~らしく/~らしい
seems; looks like
❶ 夜遅く雨が降ったとみえて、庭がぬれている。
❷ 母はまだ病気からすっかり回復していないとみえて、何をしても疲れると言う。
❸ この子は絵が好きだとみえて、暇さえあれば絵を描いている。
❹ 彼の話を聞いたところでは、彼はこの計画にそうとう自信を持っているとみえる。
接続 | 〔普通形〕+とみえて |
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1)「~とみえて」の「~」で推量することを言い、後にその根拠を述べる言い方。
2) ❹ は、始めに根拠を言い、後にそこから推量したことを述べる形である。
1)Conjecture precedes とみえて; basis for statement follows.
2)In sentence ❹ , basis is stated first; surmise follows.
➡ とみえて
~のようなりっぱな
for such a prestigious…
❶ 大会社の社長ともあろう人が、軽々しい発言をしてはいけない。
❷ あなたともあろう人がどうしてあんな簡単なうそにだまされたのですか。
❸ 国会ともあろう機関であのような強行な採決をするとは許せない。
接続 | N+ともあろう |
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「~ともあろうN」の形で話す人が高く評価している人やものにつき、高く評価しているのに実際はそれにふさわしくない行動をした、または高く評価しているのだからそれにふさわしい行動をしてほしいなどと、話者の感想を述べたいときに使う。
In form ~ともあろう N, speaker's impres-sions about person or thing highly evaluated. Person or thing does not act in accordance with high evaluation, or speaker desires person or thing to act in accordance with expectations.
特にそうしようというつもりでなく
unconsciously; without paying attention
❶ 祖父は何を見るともなく窓の外をながめている。
❷ ラジオを聞くともなしに聞いていたら、とつぜん飛行機墜落のニュースが耳に入ってきた。
❸ 夜、考えるともなしに会社でのことを考えていたら、課長に大切な伝言があったことを思い出した。
❹ 彼はいつからともなく、みんなに帝王と呼ばれるようになった。
❺ 彼は置き手紙をすると、どこへともなく去って行った。
接続 | Vる+ともなく |
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「特に目的や意図がなくある行為をする」と言いたいときに使う。「ともなく」の前後には同じ意味の動作性の動詞(見る・言う・聞く・考える、など)が来る。「ふと~すると(なんとなく~していたら)、こんな意外なことが起こった」と言いたいときによく使われる。 ❹ ❺ のような慣用的な使い方もある。
Act with no particular purpose or intent in mind. Verbs of same type of action precede and follow, such as 見る、言う、聞く、考える、etc. Often used when unconsciously doing something and an unexpected event occurs. Also used in idiomatic expressions, as in sentences ❹ and ❺ .
➡ ともなく
➡ にともなって
~という程度の立場になると
when you get to the position of
❶ 普通の社員は決まった時間に出勤しなければならないが、社長ともなるといつ出勤しても退社してもかまわないのだろう。
❷ 1国の首相ともなると、忙しくて家族旅行などゆっくりしてはいられないだろう。
❸ 1、2歳の幼児はおとなしく家の中で遊ぶが、4、5歳の子どもともなると外で遊びたがる。
❹ 3人の子の親ともなれば、自由時間はかなり制限される。
❺ 大学の教授ともなれば自分の研究だけでなく、学生や後輩の指導もしなければならない。
接続 | N+ともなると |
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1)「~ともなると」の「も」は、ある幅をもった範囲のうち、程度がそこまで進んだことを表すから、 ❸ ❹ のように、より程度が進んだことを示す名詞につく。
◆ × 子どもともなると、外で遊びたがる。
2) ❹ ❺ の「ともなれば」も同じ意味、用法である。
1)Theも of ~ともなると describes progression to high level within certain range. Appends to nouns expressing advanced level, as in sentences ❸ and ❹ .
◆ × 子どもともなると、外で遊びたがる。
2)In sentences ❹ and ❺ ともなれば has same meaning and usage.
➡ ともなると
➡ をとわず