~ときに
when; on the occasion of
❶ 非常の際はエレベーターを使わずに、階段をご利用ください。
❷ これは昨年、ある大臣がアメリカを訪問した際に、現地の子どもたちから受け取ったメッセージである。
❸ 申込用紙は3月1日までにお送りください。その際、返信用封筒を忘れずに同封してください。
❹ 昨年、わたしがボランティアセミナーを行った際の記録をお見せいたします。
❺ 国を出る際に、友人、知人からたくさんのお金を借りたのです。
接続 | Vる・Vた/Nの+際(に) | F |
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1)ある特別の状況にあるときに、またはそうなったときにという意味。
2)「ときに」と同じ意味だが、改まった言い方だから日常的な普通のことにはあまり使わない。
1)To be in a special condition or when something has become a certain state.
2)Same meaning as ときに, but because it is a formal expression, is not usually used in everyday speech.
➡ にさいして
ちょうど~中に
in the middle of
❶ 新入社員の小林さんは、会議の最中にいねむりを始めてしまった。
❷ 来年度の行事日程については、今検討している最中です。
❸ 今考えごとをしている最中だから、少し静かにしてください。
接続 | Vている/Nの+最中(に) |
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「ちょうど~しているとき」という意味。
To be just in the midst or middle of some action.
➡ さいちゅう(に)
~も
even
❶ ジムは日本に長くいるので会話は上手だが、文字はひらがなさえ読めない。
❷ 彼女は親友の花子にさえ知らせずに一人で外国へ旅立った。
❸ 息子を失った彼女は生きる希望さえなくしてしまった。
❹ この本は小学生でさえ読めるのだから、高校生のあなたは簡単に読めるでしょう。
❺ 山の上には夏でさえ雪が残っている。
接続 | N(+助詞)+さえ |
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極端なものごとを取り出して「ほかのことはもちろん」という意味に使う。 ❹ のように主格につく場合は「でさえ」となることが多い。
Cites an extreme case to express that naturally there are other factors. Often appends to the nominative as でさえ, as in sentence ❹ .
~ば、それだけで
whenever; if only
❶ これは薬を飲みさえすれば治るという病気ではない。入院が必要だ。
❷ 謝りさえすれば許されるというのは間違いだ。謝っても許されない罪もある。
❸ うちの子は暇さえあれば、本を読んでいます。
❹ 湿度さえ低ければ、東京の夏も暮らしやすい。
❺ このシャツ、もう一まわり大きくさえあれば着られるのに。残念だな。
❻ 子どもたちの体さえ健康なら、親はそれだけでうれしい。
接続 | Vます+さえすれば Nさえ+ Vば/イAければ/ナAなら/Nなら イAく/ナA で+さえあれば |
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「~さえ~ば…」の形で、「…」が成立するのに、「~」という条件が実現すればいい、ほかには何も必要ないという意味で使う。
For the situation following the pattern to occur, conditions before the pattern must be realized. Indicates that nothing external is necessary.
➡ にさきだって
➡ にさきだって
➡ あげる
let me
❶ 市役所へ行かなければならないので、今日は早く帰らせてください。
❷ 後で取りに来ますから、ここにちょっとかばんを置かせてください。
❸ 勝手ですが、9時ごろこちらの方から電話をかけさせてください。
❹ その仕事はぜひわたしにさせてくださいませんか。
接続 | Vさせて+ください |
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1)自分が何かをすることを許すように相手に頼む言い方。「動詞の使役形+てください」を使う。相手が許すことを確信している場合が多い。
2)だれがその行為をするのかに注意する。
◆ ちょっと休ませてください。(わたしが休む)/ちょっと休んでください。(相手が休む)
1)Used to ask someone to permit the speaker to do something. Takes a causative verb +ください. In many cases the speaker is certain he will obtain permission.
2)Note who does action.
won't you let me?
❶ A:山田さん、すみませんが、週末、車を使わせてくれませんか。
❷ A:今日の食事はわたしに払わせてくださいませんか。この前、ごちそうになりましたから。
❸ A:その仕事、わたしにやらせてくれない? 表を作るのは得意なの。
接続 | Vさせて+くれませんか |
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1)自分が何かをすることを許すように相手に丁寧に頼む言い方。
2)くだけた会話では ❸ のように「させてくれない?」になる。
1)Polite way to ask someone to permit the speaker to do an action.
2)Becomes させてくれない? in informal conversation, as in sentence ❸ .
would you mind letting me?
❶ A:すみませんが、電話をかけさせてもらえませんか。
❷ A:ちょっと気分が悪いのですが、ここで休ませていただけませんか。
❸ A:用事があるので、きょうは早く帰らせていただけますか。
❹ A:ちょっとこのかばん、ここに置かせてもらえない?
接続 | Vさせて+もらえませんか |
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1)自分が何かをすることを許すように相手に丁寧に頼む言い方。
2)だれがその行為をするのかに注意する。
◆ 写真をとっていただけませんか。(相手がとる)/
写真をとらせていただけませんか。(「わたし」がとる)
1)Polite request to ask permission of someone to do something.
2)Note who does action.
◆ 写真をとっていただけませんか。(相手がとる)/
写真をとらせていただけませんか。(「わたし」がとる)
be made to
❶ アルバイトをしている店で、店長に言葉の使い方を覚えさせられました。
❷ 野球チームに入りたいけれど、毎日練習させられるのはいやです。
❸ わたしが子どものころは、家の中のいろいろな仕事を手伝わされました。しかし、今の親は子どもにあまり手伝わせないようです。
❹ 子どものころ、兄によく泣かされました。
❺ あの人にはよくびっくりさせられます。いつも夜遅くいろいろな国から電話をかけてくるので……。
❻ きのう田口君と3時に約束したのですが、駅で30分も待たされました。
接続 | 巻末の活用表参照 |
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使役受け身の文である。 ❶ ~ ❸ のように、ある人の命令や指示を受けて、しかたなくその動作をするという意味を表す。 ❹ ~ ❻ のように、指示を受けたのではないが、結果として、また、心理的にそうなってしまうときにも使う。どちらの場合も、その事実をうれしくないと感じる人(わたし、または心理的にわたしに近い人が多い)を主語にして表す。
Causative passive. Expresses notion of someone receiving a command or directive and then being compelled to do the action, as in sentences ❶ to ❸ . In sentences ❹ to ❻ speaker does not receive any directives, but result or psychological impact ends up the same. In either case, subject is speaker or someone psychologically close to the speaker who feels unhappy about the fact.
make to do
❶ 部屋が汚いので、お父さんは子どもに部屋をそうじさせました。
❷ 仕事がたくさんあるので、社長は社員に日曜日も仕事をさせました。
❸ 先生は学生にA社の辞書を勧めて買わせました。
❹ 先生は子どもたちに運動場を走らせました。
❺ 子どもがあまり外で遊ばないので、親は子どもを野球クラブに入らせました。
接続 | 巻末の活用表参照 |
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普通、目上の人が目下の人にある行為を強制したり、勧めたりするときに使う。目上の人に頼む場合には使わない。
◆ × 後輩は先輩に先生の住所を調べさせました。
→○後輩は先輩に先生の住所を調べてもらいました。
Usually used when a social superior compels or persuades a social inferior to do an action. Not used to ask something of social superiors.
induce to
❶ ジム:……その人は本当は……おばけだったのです……。
❷ よしおさんはいつもおもしろい話をして、みんなを笑わせます。
❸ 花子さんはオリンピックの選手になって、両親をびっくりさせました。
❹ いつも親や先生を泣かせていた太郎は、今は3人の子の親です。
❺ リー:先生、この問題は……。
接続 | 巻末の活用表参照 |
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1)「あることが直接的な原因で、結果として外の人の心理的な変化や感情的な動作を引き起こす」という意味。
2)ほかに、「泣く・驚く・喜ぶ・悲しむ・安心する・怒る」などの感情を伴う動詞がよく使われる。
1)Something is a direct cause of a psychological change in someone or draws out an emotional response.
2)Also used with other emotive verbs such as 泣く, 驚く, 喜ぶ, 悲しむ, 安心する, and 怒る.
let
❶ 子どもが読みたいと言ったので、お父さんは子どもに昔のまんがを読ませました。
❷ あのお母さんは、子どもがやりたいと言っても、ゲームをやらせません。
❸ おいしいいちごですね。正夫にも食べさせたいです。大好きだから。
❹ A:あ、新しい雑誌ですね。ちょっと読ませてください。
❺ その女の人は立って、わたしの母をすわらせてくれました。
❻ アルバイトで、わたしはいろいろ勉強させてもらって、よかったと思っています。
❼先生はわたしに学生時代の話をいろいろ聞かせてくださいました。
❽父:たかし、遊びはもうやめて、おふろに入りなさい。
接続 | 巻末の活用表参照 |
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1)人が希望していることを許すという意味。また、働きかける人の好意を表す。だれがその行為をするのかに注意する。
◆ ちょっと読ませてください。(「わたし」が読む)
2)❽のように、「Vさせておく」の形で、その行為を続けることを許すという意味もある。
1)Indicates granting permission to someone to do what they wish. It also indicates good will on the part of the person making the appeal. Note person doing action.
ended up making
❶ 水をあげるのを忘れてしまって、ペットの小鳥を死なせてしまいました。
❷ 肉を冷蔵庫に入れたまま、何日も使わなかったので、くさらせてしまいました。
❸ わたしのためにお金を使わせてしまって申し訳ありません。
❹ (待ち合わせで遅れた人)どうもお待たせしました。
❺ A:だいじょうぶですか。手伝いましょうか。
接続 | 巻末の活用表参照 |
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1)「自分が原因で相手を好ましくない状況に置いてしまって、責任を感じている」という意味。「Vさせてしまう」の形でよく使う。
2) ❹ ❺ はあいさつのように使う決まった表現である。
1)Speaker feels responsible for being the cause of some adverse situation arising for someone else. Often used in pattern Vさせてしまう.
2)Also used in idioms, as in sentences ❹ and ❺ .
to cause
❶ (天気予報)関東地方の上に雲がかかっていますが、これは雨を降らせる雲ではありません。
❷ この寺の「あじさい」は、梅雨の季節になると美しい花を咲かせて人々を楽しませてくれます。
❸ 子どもたちは歌やダンスがある楽しい劇を、目を輝かせて見ていました。
❹ 木村先生は子どもたちの文章を書く能力を向上させようと、日々努力しています。
接続 | 巻末の活用表参照 |
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1)ある状態になるとき、その状態を起こす主体に焦点を当てて述べたいが、対となる他動詞がないため、自動詞を使役の形にして他動詞として用いる使い方。
2) ❹ のように、「向上する・発展する・進歩する・完成する・実現する」などの本来自動詞である漢語の動詞にもこのような用法が見られる。
1)Used when speaker wishes to focus on main component of some condition that has arisen. There is no transitive verb; a corresponding intransitive verb is used in its causative form to act as transitive verb.
2)Can also be seen in Chinese-derived intransitive verbs such as 向上する (improve), 発展する (develop), 進歩する (advance), 完成する(complete), and 実現する (realize).
➡ はさておき
➡ もさることながら
どうしても~する必要がある/~しなければならない
cannot avoid; have no choice but
❶ 会社の上の人に命令された仕事なら、社員は嫌でもやらざるをえない。
❷ 会社が倒産したのは社長に責任があると言わざるをえない。
❸ 化学は好きではないが、必修だから取らざるをえない。
❹ 体調はあまりよくないが、今日は人手が足りないので働かざるをえない。
接続 | Vない+ざるを+えない 例外 しない→せざるをえない |
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1)そのことをしたくはないが、避けられない事情があるので「しかたなく~する」と言うときに使う。
2)「ざる」は古い言葉で「ない」という意味。「ざるをえない」は「ないわけにはいかない」より「しかたなく」という感じが強い。
1)Used when situation cannot be avoided even though person involved does not want to do the action.
2)ざる is old term meaning ない (not). Pattern ざるをえない has a stronger sense of しかたなく (must even though doesn't want to) than ないわけにはいかない(no way not to).